5.《ネタバレ》 感染した兄を切り捨てるシーン。車の鍵をあらかじめ外していた事から、兄は弟たちの行動を予測していたと推測できます。そもそも彼が作ったルール。でも助かりたいのなら、銃の弾も抜いておけばいい。兄がそうしなかったのは、弟に自らを撃ち殺してもうらう為だったと考えます。弟の手にかかって死にたい。さらに弟に生き延びるために必要な覚悟を植え付けるため。兄から弟への最後の餞でした。しかしその思いを、弟は受け取っていたとは思えません。兄を荼毘に付した直後、弟は自らのマスク焼き捨てています。もういい。こんな生き方は沢山だと。彼は海に辿り着ければ、それでよかったのだと思います。そもそも希望なんて最初から無かった。しかし感染後の兄と接触しながら、弟は発症していません。彼はウィルス耐性を持つ“選ばれし者”である可能性が出てきました。これは本作で示された唯一の希望。抗ウィルス剤を研究する医者も、感染した娘を持つ父親も、結局手に出来なかったもの。しかしそれでもなお、弟の口から前向きな言葉は聞かれません。今まで失ってきたものが多過ぎるということ。親、兄、そして、良心。でもそんな人の心とは無関係に、砂浜はあくまで美しく、波は絶えることなく打ち寄せてきます。希望があろうが無かろうが、人に出来るのは生きることのみ。いや、生きようと願うことのみ、なのだと思いました。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-01 19:37:52) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 シチュエーション的には、かなり使い古された感がしないでもないけれど、犠牲者が安易にゾンビ化しないのが現実的。 いたいけな少女が感染している。感染しているから触れることも出来ない。でも、死にそうに苦しんでいれば思わず手を差し伸べたくなる。その結果感染…。現実に、こんな絶望的な状況に追い込まれたら人間はどんな行動に出るのだろう?ついさっきまで愛を誓い合っていた相手でもあっさり見捨てる?血を分けた兄弟でも引き金を引ける? テーマが重いだけに、もう少しじっくりと描いて欲しかったかも。なので6点止まり。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-28 00:43:05) |
3.《ネタバレ》 切ないロードムービーだな。兄貴のいさぎ悪さにびっくりしたが、あれは弟に撃って欲しかったんだろう、と思うことにする。 【センブリーヌ】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2011-10-22 01:55:33) |
2.《ネタバレ》 女の子の血のついたマスクで全てを理解させると言う導入部は上手いと思いますね。その後は、お決まりの仲間の感染、裏切り、葛藤、善と悪、綺麗事と現実と言うどこかで見たような展開が続きますが、導入部の意外性に6点です。 【東京ロッキー】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2011-07-27 17:48:24) |
1.《ネタバレ》 派手過ぎず、地味過ぎず、低予算にしてはすごく良く出来てる。ウィルスの設定やなんやら気になる箇所はあるにはあるが、丁寧に作ってある人間ドラマだけで十分元は取れた。話のほうは感染終末系という形だが、同時に、アマちゃんで口を開けば憲法9条が~とか言い出しそうな弟の成長の話でもある。道中、なかなかの成長を見せ、ラスト最終試験。あのやりとり(先に銃を取らせた)はきっとアニキが仕組んだのだろう。”自分を超えて行け”。その想いを彼がちゃんと汲み取った事を祈るばかりだ。女優のエミリーヴァンキャンプが好みなのと、よくわからない邦題に倣って6点。 【オニール大佐】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-12-24 19:41:55) |