26.原作の世界観を損なわず、テンポよく映像も美しい。大人が子供に100%の全力で復讐をする。爽快です。 【ぷりとさね】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-01-24 23:55:28) (良:1票) |
25.原作に敬意を表しつつ、凌駕することを求め、それに成功した希有な作品。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-01-22 00:04:43) |
《改行表示》 24.娯楽として観れば、ほぼ完璧と言っていいんじゃないでしょうか。 一瞬も目が離せなかったですから。 意見が割れる作品ではあると思いますが! 【ろにまさ】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-01-17 00:23:05) |
23.《ネタバレ》 予備知識なしで鑑賞。予告などでは、娘を殺した犯人探しのミステリーと思ってたのだが、復讐劇がメインだったとは。わかりやすく形骸化された、残酷で自己陶酔の激しい厨二病の子供たちを、心理的かつ計画的に追い詰めていく森口先生がお見事。報復への情念を静かに演じる松たか子が怖い。怖すぎる。テーマや感動を求める人にはお勧めできないが、文句なしに楽しめる傑作。 【ブラック武藤】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-01-16 20:21:33) |
22.いやぁ、これは面白い。道徳と倫理そっちのけでエンターテイメントに徹した近年稀にみる邦画です。暴力的に話を要約すると、中学生の教え子に一人娘を殺された松たか子が彼らに復讐する話です。人の痛みを理解できず、自己陶酔を自ら演出することに長けたいかにも現代っ子な中学生にたちに執拗な罠を仕掛ける松たか子の演技が冴えに冴え渡っており、彼女ゆえに本作が成り立っているとういえます。エイズ、少年法、殺すことの善悪など、いかにも映画のメッセージに成りえる要素を含んでいながら、それを軽がると無視する中学生の軽薄さと現実感の欠如と、愛娘を殺された松たか子の激烈な怨念の深さにハラハラドキドキしながら喝采する映画ですよこれは。原作が小説であることからかモノローグが多用されており、言葉ではなく映像で語るという点で物足りなさがあるものの、イメージ映像、スローモーション映像を刈り込めば、『パルプ・フィクション』クラスの世界各国に輸出できる極めて良質なエンタテイメント作品であると思います。バックに流れる音楽も素晴らしい。 【さめがい】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-11-21 23:50:29) |
《改行表示》 21.いやすんごい。素晴らしいエンターテイメントホラーだった。 予告編の時点では「殺人者の生徒を探すミステリー映画」と思っていました。 でも違った。この映画はまぎれもないホラーだった。こんなに恐ろしい映画はついぞ観たことがありません。 予告編にもあった「血液」の意味がわかった時には叫びそうになったし、登場人物の「告白」のたびに本気で背筋が寒くなります。 登場人物の視点が変われば、今までの物語がガラリと色を変える構成も見事です。「羅生門」を思い出したのは自分だけではないと思う。 登場人物が悲劇に至る理由は実に「純粋」な理由で、他意は(それこそ悪意も)無く、「ただ○○だから」で行動する。そのことが一層恐ろしい。 「告白があなたの心につきささる」というキャッチコピーは伊達じゃなかった。あまりのも結末にはこっちの心も折れそうだった。 ◆最後の「一言」は原作にない、映画のオリジナル要素ですが、これまでの展開を破壊するほどのパワーを持っています。 映画「ミスト」で監督がラストを変更し、原作者がそうすればよかったと感嘆の声をあげたことがあったのですが、この作品のこの改変はうまさはそれ以上だと。自分が原作者だったら、絶対に悔しがる。 【ヒナタカ】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-09-12 19:49:08) |
《改行表示》 20.《ネタバレ》 見た後で色々と考えさせられる映画だが掛け値なしで面白かった。 ストーリーと複線を再構築すると色々な仕掛けがあることがわかる。 2度見ると1度目とはまた違った解釈で正反対の感想を持つ方が多くいると思います。 そういう意味でやはりこの映画はミステリーに分類されるべきなのだろう。 【若さゆえの狂気】 日常の中の些細な不満はゆるやかに狂気へと加速してゆきやがて集団狂気へと昇華する。 そしてその中で生きろと強制している学級制度がさらなる悲劇を生む。 若さが老いを見て見ぬ振りをするように、狂気もまた懺悔する事は無い。 そして若さは狂気と表裏一体。 【人生半ばゆえの倫理観】 純粋無垢な少女も、少年法で守られている中学生達も、教師も親も同じ人間。 いつか通った道でありいつか行く道である。 教師として母としてやりたい事と出来る事は違う。 願えども適わず、されど人間として願わずにはいられない。 社会システムと個の感情との狭間で出した答えが「復習」だった。 そして達観していた主人公が最後にたどり着いた涙と笑顔の境地とは? 【総評】 トータルは9点。その内訳が、ダークな学園ドラマとしては8点、 ミステリーとしては9点、ストーリーテリングの手法が10点、 生徒のキャスティングが6点、松たか子が10点、映像と音楽が7点で、 良輝がゲーテのウェルテルのように純粋に良くがんばったので平均点に+1点。 映像はその世代毎に持つ怠惰的な虚無感や偽善的な日常感や暴力的な透明感に溢れており、 すばらしいのですが若干疲れます。 しかし登場人物に感情移入し過ぎない程度の時間と視点が絶妙。 特に事件の発端となる少女の描き方が必要最小限である事とその告白が無いことにより、 見る者は逆に絶対的な弱者である少女に対する必要十分なだけの儚さと悲しみを覚え、 その存在感を印象付けている点は特筆すべきだろう。 霧の中に見える細い糸を手繰り寄せるとひとつの真実が現れては また次の糸が現れるように、1つの事件に関係する者が交互に告白する度に 事件の全貌が明らかになり、そしてまた新たな悲劇が生まれる。 しかしその告白の中には観客をミスリードする嘘も織り交ぜられているから少し厄介だ。 真実と嘘が交錯し、何処までが真実で何処からが嘘なのか? 最後にあえて問いたい、先生そんなことして無いですよね?嘘ですよね? ・・・なーんてね。 【はいぷ】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-08-02 11:03:32) |
《改行表示》 19.《ネタバレ》 久しぶりに2時間釘付けになった作品。ここで判断するのは早いが、おそらく今年の映画ベストではなかろうか。 ■本作は徹底して「人間の負の側面」を描き出す。それも、悔いや良心の呵責を感じながらでもなく、またクラスの生徒たちのようにエンターテイメントと変換してしまうわけでもなく、まさに「何事でもない」かのように悪がなされていく。これは、殺人を自己顕示のための道具として利用した少年Aにしても、少年Aに勝つために少女をプールに落とした少年Bにしても、そして報復する松たか子にしても。「善悪」という基準が解体された先には、「強弱」、要するに頭のよいもの、相手を出し抜いたものを肯定するしかなくなる。 ■もう一つ、本作は告白の真偽が最後まで伏せられる。最後に少年Aの告白(回想シーン)が偽であることが明かされたように、本作中の一人称の語りは確実なものとは言えない。例えばラスト、爆弾について「回線を切った」との松たか子の発言と、大学での爆発は矛盾している。ひょっとすると、本当に母親が海外旅行から帰ってきて、息子を覚えていたかどうかさえ真偽は不明である。 ■ここでカギになるのは、告白者とは別のナレーター、美月の存在である。告白シーンにときどき告白者と関係ない内容が滑り込んでいた(例えば少年Bの母親の告白部分で、学校の様子が映し出されていた)のは、ナレーターの視点が並行して含まれているからである。ここを軸にして話を再構成してみる必要もあるかも。 ■途中のナレーターの恋愛、そして死亡。殺されたのは、美月=ルナシー(追従者ではなく本人と解釈した方が恐らく興味深い)として、少年Aの栄光を奪った者への復讐なのか?ある意味で美月はAの母を補完する役割を果たしていたのだから、代替的な母殺しになるのだろうか? ■ちなみに、冒頭の「ミルクと血」というのは赤ん坊の時に母親から与えられる二つの重要なもの。そこに「毒」が入っていたというのは本作(母親の問題が少年の暴走の遠因である)という点をシンボライズしているのだろう。二人とも「母親殺し」をさせる点でこれも符合する。ただその場合、美月の死だけが浮いてしまう。 ■解釈をいろいろ書いたので最後に。メッセージ性というより「見て自分で考える映画」だと思う。ある意味でこの作品は、自分自身の心を映し出す鏡でもある。何を信じ、何を信じられないかという。 【θ】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-07-29 00:51:30) |
18.久しぶりに凄い邦画を見た。もう映画の中にどっぷりつかり、眼球が乾燥しちゃいましたよ。ほんと。 【ぬーとん】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-27 01:12:33) |
《改行表示》 17.《ネタバレ》 原作未読です。 もし、この映画が毒にも薬にもならない映画だったならば 「絶対松たか子は最後に『なーんてね』と言うだろうな」 と思いながら見たと思います。 が、この映画は毒にも薬にもなる強烈な映画だったので、 そんなことを思うことも忘れ最後まで見てしまい、 あまつさえ松嶋奈々子の『なーんてね』に不快感すら感じてしまいました。 つまりは、完全にこの映画にのめり込んでしまった訳です。 (ほんとに最後に『なーんてね』と言うのかどうか、鑑賞後にわざわざ本屋で 原作の最後のページを確認してしまいました) ここまでのめりこむことは最近の映画では稀だったので、 とても有意義な106分でした。 また、ここまで自由でしかも計算された構成を 構築できる才能は素直にすごいと思います。 【めっく】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-21 00:25:01) |
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16.長い間忘れていたけど、中学生くらいの時は確かにクラスの中にああいう集団の残酷さや、未熟さゆえの悪意といったものがあったと思う。実際は楽しいことも多くあんな殺伐とはしていなかったけど。でもこの映画で描かれてるような感覚は確かに実際あったと感じるところが怖いところです。毒にも薬にもならない映画が多い昨今、この映画はまるで毒のてんこもりです。紛れも無い久々の衝撃作でした。お見事。 【54dayo】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-14 00:01:21) |
15.非常におもしろかった。でも何度もは見たくない。多くの人は憎たらしい中学生をボコボコに吊るし上げたいという黒い感情を自認せざるを得ないだろう。自分も期待通りの展開にひたすら爽快感を得た。一方で、理性は「大人」としての後ろめたさもちょっと感じてた。結果、「おもしろかった」と大雑把な感想しか口にせず何食わぬ顔で劇場を後にした。素晴らしく悪趣味なエンターテイメント映画だ。でも映画館で一回、レンタルで一回くらいでとどめておこうと思った。 【cassandre】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-11 09:43:51) |
14.《ネタバレ》 個人的には2010年上半期№1の衝撃作。原作は未読。エンドロールが終わっても、しばらくの間だれも席を立つ客はいなかった。教育、家族、恋愛、友情、命といった、これまで世間で「是なるもの」として築き上げられてきた価値観が完全に崩れ去っている中学校。表層の一体感に終始し、人間関係はすでにその根幹を失っている。自分一人で世界観を築き上げる危険性や、集団になった途端に一種の思考が停止する脆弱性の中で、各人が有する愛情はその対外的なバランスを失い、対象を(ときに偏執的なまでに)特化していく。主人公の森口をとってもそれは例外ではない。彼女は教師でありながらその愛情は娘に集中的に注がれ、娘を殺した生徒に徹底的なまでの復讐を仕掛けていく。(個人的にはラストの「な~んてね。」も狂言とは思えなかった。彼女に少しでも教育者としての自覚が残っているのならば、辞職までして復讐に集中する事は無いように思える。)ただ一人、自らの二面性に気づき、悩み、また恋愛し、人間の「善」なる部分を信じようとした美月が無残に殺されるストーリーが何とも救いがない。現代社会が抱える問題を潜在的に映し出す物語にradioheadの音楽が絶妙に重なり、作品としての力をいっそう増しているように感じられた。 【wood】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-09 18:49:08) (良:1票) |
13.ベストセラー作品の映像化に見事成功した稀有な作品。 【tonao】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-04 11:15:09) (良:1票) |
《改行表示》 12.《ネタバレ》 何人かの告白で綴られる一本の作品。 エヴァのTV版のラスト近くの話や、アモーレスペロスに近い手法なのかなぁと思います。 重いテーマをテンポ良く進めて全く飽きなかったです。 あのクラスメイト達、ホントにクズの集まりでしたね。あの歌とダンスは何だったのかわからなかった。 松たか子さんの最後の台詞、涙、表情。あの意味がまだわからないけどもう一度観て考えたいと思います。 面白かったです。 【まさかど】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-01 23:13:27) |
《改行表示》 11.《ネタバレ》 これは久々に邦画が当たりましたね。シナリオもさることながら、映画としての作りも素晴らしい。目の離せない手法で、画面に釘付けでした。地味ながら淡々と語る松たか子にKYな岡田将生と配役はバッチリです。岡田将生演じた先生は実際に居そうですね。主演二人の子供達は、今時の子供の性格が出ていて、なかなかリアル。虐めのやり方は、自分の昔を思い出しましたね・・・。虐めるほうは、楽しくてやめられない感覚は、理解できます。終始、どんでん返しの繰り返しで、洋画に対抗できる数少ない邦画でしょう。頂けないのはリアリティ感をガックリ下げてしまうCGの使用ですね。こういう地味な映画には、不要です。余談ですが、やたらAKBを大きく映していたので、宣伝費としてお金を貰ってそうですね。オススメです☆ 【マーク・ハント】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-29 23:55:19) |
10.良かったです。 【K】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-28 16:58:01) |
9.教師の知り合いが何人かいるが、彼らに見せてあげたい! |
8.人と人となんてのは分かりあえる生き物ではなく、そもそも誰しも本当の自分なんて他人に分かって欲しいとも思っちゃいない。心のすれ違いという言葉では生ぬるい、もっとドロドロとした沼底みたいな見通しの悪さが社会にはある筈で、そこにエゴという黒い汚染が混入してしまうと仮初めの秩序はいとも簡単に乱れる。みんなそれに気づいてはいるんだけれどもあえて知らないふりをしていて。そんな当たり前のことをこの映画は深く抉ってつきつけてくるから、不快だ、怖い、ナンセンスだと思いつつも目が釘付けになる。決してまた見たいと思う作品ではないので1点減点はしたが、正直面白かった。それにしても松たか子はすごい。抑える演技をしつつも、突如内側からものすごい輝きを放つ瞬間を見せたり、次の瞬間にはオーラをかき消したり。主演の割に彼女の出番が少なかったのが一番残念。 |
《改行表示》 7.《ネタバレ》 この悪意満載の映画には正直、興奮した。結末どころか中身が全部わかっている以上、映画になったときに期待するのはどの辺まで小説のアイデアを拝借してまるで違うものが作られているかということだが、ここまで同じ話なのにここまで面白く、映像や音の威力というものの神髄を見たかのようだった。 後味が悪いことや、倫理観が壊れてしまうような感覚、自分が知っている子供世界との差異へのたじろぎのような不快感は、すでに全く同じような原作の感想を方々で見ている。この作品が持つ不快感というのは明らかに作り込まれた不愉快であり、人造であるが、自然と作品の主張であるかのように存在感がある。 人工物であるという、隙のようなものがある種の箱庭感、安心感を醸すのだがこの作品に神経を逆なでされた人たちは、策略に乗せられても現実世界をもう一度認識することで強い不快感を顕わにする。それはこの作品の中で広がるいやな世界を否定することで現実世界の安心感を確かめたということだと思う。 しかし、これほどの不快感を人に与える暴力的なお話であるというところに私は何とも言えない魅力を感じてしまう。原作のもつ人に煩累を植え付ける暴力性を否定する書評やレビューが自然と、その嫌悪感の虜になった人たちの評価を浮き上がらせる。なんというか巧妙な心理操作がたまらない。心地よささえ感じてしまった。 松たか子がなぜかすんごい美人に見えて、吸い込まれるように感情移入してしまう。言い逃れする余地を存分に残し、最後には仕返しのためなら無差別に殺してみせる。実行犯を仕立て上げておきながらなお、すべてを失っている彼女は、真実が露見したら自殺するから良いもんね位の軽い薄ら笑いを浮かべた。「私が命の重さとか言っちゃって面白かった?ケケケ」的な確信的な薄ら笑い。が、なぜかすんごい爽快感だった。なんだこのザマーミロという爽快感。 なんかオレ変なんだろうなきっと。 【黒猫クック】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-13 01:09:44) |