1.庶民の何気ない日常の中にあるドラマをユーモアを込めて描かせると抜群に巧いエットーレ・スコラ監督ですが、これは極めて異色の作品。舞台は19世紀のイタリア。醜女と美男の青年将校、この二人の愛する苦悩と愛される苦悩を描いたお話です。この女を演じた女優さんのあまりにも凄まじい演技には圧倒されました。発作を起こして絶叫するシーンや、男を追って列車に乗り込んでくるシーンにはゾッとしました。もう、この描写はホラーですよ。残酷で見ていて疲れるお話でありながら、引き込まれる。そういう意味では映画として楽しめたと言えますが、もう一度見る気にはなれない映画です。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-11-01 21:19:23) |