★4. 《ネタバレ》 「ラ・スクムーン」(1972)は、こちらもベルモンド主演の同原作映画(リメイク版)。 しばしば比較される両作品であり、自分も先週リメイクを観たばかりなので、いろいろと比較しがちなレビューになってしまうのですが、個人的にはオリジナルの本作品の方が良いと思いました。(以下リメイク版のネタバレありますのでご注意を) 本作のベルモンドは当時28歳。やや細身かつ猫背気味の姿勢のせいか威圧感に欠ける印象で、15分で閉店しろと指示を出すシーンでもその場にいたどの客よりも若いために見劣りしてしまう感覚もありました。 ただ、若さによるハンデはそこまででそれ以降は及第点と言えると思いますし、なによりも本作が良いのは登場人物それぞれの心情を丹念に描いたところにあると考えます。 リメイク版は物の破壊やバイオレンスシーンがやたらと多く目立った上にそのそれぞれのシーンもイマイチ迫力に欠けていましたし、爆弾処理のシーンの緊迫感も本作の方が格段に上だったと思います。 本作での終盤では、妹が撃たれるシーンが(無駄な抗争シーン等が少ない分)ストーリー上で際立っており、映画全体で抑揚が感じられたのが好印象。 そのままFINへの流れも、あっさりとしていながらも納得感のある締め方でとても良かったと思いました。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 7点(2022-09-24 01:22:05) |
3.《ネタバレ》 「スーツがシワになる・・・」は昨日も聞いた台詞・・・・直ぐに気づいた、ラ・スクムーンが本作のリメイク作であるのに心底仰天。 28歳ベルモンドは体型も役柄も重量感に欠けるのは仕方ないところでしょうか。 大きく違った結末部分が絶句する物足りなさ。リメイク作に軍配です。 |
2.前半はギャングもので後半は刑務所が舞台な感じでアメリカ映画で言うアメリカンニューシネマ的なもんかなぁ、男同士の友情で救い合ってきた二人がふとしたことできっかけで最悪の展開を迎えるラストの哀しい悲劇。前半の暗黒街的な雰囲気は良かったけどメリハリがあんまなかったような感じで後半が全く別物の映画な雰囲気になっちゃった感あるのは残念。まぁジャン=ポール・ベルモントとクリスティーネ・カウフマンの魅力あふれる演技にかなり助けられてるかと思います。あ、そういえば市川AB蔵さんを殴って捕まっちゃった某人物にめちゃくちゃ似てる方が出てらったのは気のせいでしょうか(笑) |
1.《ネタバレ》 裏街道を生きる男と男の友情物語……だと思うのですが、肝心の2人の関係が強いとは思えません。つまり、そこまでして助けようとする理由がわからず、見ていてフラストレーションがたまります。話はサクサク進むのですが、どうも表面的に筋をなぞっただけという感じで、ここぞというポイントがありません。クリスティーネ・カウフマンはとてもかわいいし、ベルモンドも格好いいけど、どうも雑な仕上がりになっています。最後も後味が悪いのですが、これはフランスの暗黒街映画独特の味でしょうか。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-19 19:20:25) |