1.《ネタバレ》 もしも映画オタクにならなかったら、鉄ちゃんになってたであろう私ですから、この映画の鉄分にはやはりクるものがあります。日本の美しい風景の中を走る電車、いや、もう風景の中にレールが存在しているだけでしみじみいいなぁ、って感じたりする訳で。さて、でも、この映画、そういう鉄ちゃん的ポイントは別として、しっかり感動させてくれるのですが、なんか手放しでは褒められない、なんか映画としてかなり音痴なんじゃないか?って感じがしました。最初の中井貴一のイヤな奴っぷりと転職してからのいい人っぷりが繋がってないです。親友の死をきっかけに心を入れ替えた、って本当に入れ替えちゃって別の人間になっちゃってるじゃん!みたいな。タイトルでネタバレしている映画ですが、その目的は映画の半分くらいで果たされ、後は何を描くの?っていうとこれがもうバラバラ。色んな感動ネタを仕込んで、次から次へと感動してくださいね、って。いちいち感動させられつつも、どっか一つに絞ろうよって感じで。転職については家族間での葛藤がまるでなくって、転職して良かったね、ってやたら理解ある家族っぷりを見せる都合の良さもひっかかりました。細かいところでは、スイッチバックの説明がないので、運転士と車掌が位置を交代するシーンの意味、多くの人が判らないんでないかなぁ。私も見ていて「もしかしてスイッチバックって事?」って。映画の最後の時点でも物語上で色々と問題を残してる気もするんですが、ファンタジーとして割り切れば、よく出来た楽しい夢物語として見られる映画でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-06-20 16:21:38) (良:2票) |