4.《ネタバレ》 もしも映画オタクにならなかったら、鉄ちゃんになってたであろう私ですから、この映画の鉄分にはやはりクるものがあります。日本の美しい風景の中を走る電車、いや、もう風景の中にレールが存在しているだけでしみじみいいなぁ、って感じたりする訳で。さて、でも、この映画、そういう鉄ちゃん的ポイントは別として、しっかり感動させてくれるのですが、なんか手放しでは褒められない、なんか映画としてかなり音痴なんじゃないか?って感じがしました。最初の中井貴一のイヤな奴っぷりと転職してからのいい人っぷりが繋がってないです。親友の死をきっかけに心を入れ替えた、って本当に入れ替えちゃって別の人間になっちゃってるじゃん!みたいな。タイトルでネタバレしている映画ですが、その目的は映画の半分くらいで果たされ、後は何を描くの?っていうとこれがもうバラバラ。色んな感動ネタを仕込んで、次から次へと感動してくださいね、って。いちいち感動させられつつも、どっか一つに絞ろうよって感じで。転職については家族間での葛藤がまるでなくって、転職して良かったね、ってやたら理解ある家族っぷりを見せる都合の良さもひっかかりました。細かいところでは、スイッチバックの説明がないので、運転士と車掌が位置を交代するシーンの意味、多くの人が判らないんでないかなぁ。私も見ていて「もしかしてスイッチバックって事?」って。映画の最後の時点でも物語上で色々と問題を残してる気もするんですが、ファンタジーとして割り切れば、よく出来た楽しい夢物語として見られる映画でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-06-20 16:21:38) (良:2票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 まずストーリーの都合で死んだ工場長は気の毒である。また劇中の鉄道会社は、本当にこんな会社と思われていいのか、という感じの場面が多く、世の中これで通ると思っているなら困ったものである。 しかし一方、転身後の主人公が業務の習得はもとより、職場での人間関係や顧客への態度も含めて完璧な人物像に変わっていたのは見事だった。若い男の苛立たしい物言いにも、全く別次元から余裕で応対していたのはさすが年の功と思わせる。要はもともと何でもできる男なのであり、前の会社でやっていなくとも環境に合わせて変えただけのことで、どうやらこれは本当に有能な人物だったのだ、ということが主役の演技を通じて納得できた。 ただし劇的な転身を図ったこの主人公だけが特別ということでもないらしく、劇中の“変われるうちは老人ではない”という発言のように、変わるときにはいつでも変わる、といった程度の気分で構えているなら万人にも可能だろうという気がした。 ところで主人公の転身の話は前半で終わったようで、後半は周囲の人間との関係が重点になっており、特にこれまで構ってこなかった一人娘には伝えることが多かったらしい。劇中ではこの娘の立ち位置が微妙に見えており、世間知らずな甘ったれと素直ないい子の間にいて、父親に反発しながらも断絶はしておらず、次第に父親側に寄り添っていくのが自然に表現されていた。特に社会に対する責任ということを何気ない事件から学んでいく展開は巧みに思われる。また人物の外見としても、清潔感がある一方で色気もあって可愛らしいので見惚れてしまう。 そのほか、この映画では鉄道周辺の風景が非常に印象に残る。広い空、美しい雲が映像化されているかと思うと、劇中での発言通り天気が変われば印象も変わって来る。また普通の農村かと思っていると駅のすぐ向こうに宍道湖の湖面が広がっていたりして、これが出雲の景観なのだという感慨があった。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-07-29 19:51:55) (良:1票) |
《改行表示》 2.前半はちょっといい映画かなぁって思ったけど、後半の感動させようって意図を感じる演出にはがっかり。 中井貴一の性格が豹変して後半は超いい人になるけど、その辺りが感動の押し付けに思えてしまう。 元々いい人だったなら運転士になってからの親切な行動も理解できるけど、非情な会社人間だっただけに違和感がある。 せめてリストラ命令に悩み苦しむくらいのことはあっても良かったんじゃないだろうか。 あと、嫁の立ち位置も微妙で、ラストも感動とは程遠いです。 何しに来たの?って思ってしまった。 のどかな景色の中を走る電車という構図は味があって良かっただけにちょっと残念な感じです。 【もとや】さん [映画館(邦画)] 4点(2011-07-21 14:36:14) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 泣き所があるようで無いのが残念。内容的には退屈は無く、ほのぼのしていて後味は良い。中井貴一の演技はバツグン! 【朴モグタン】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-07-14 01:43:43) (良:1票) |