《改行表示》 5.《ネタバレ》 やはりスコットは凄ぇ! 彼の作品全部に言えることだが、とにかく構成能力が凄まじく高い。 話的には『兵卒のロビンフットが騎士になりすましリッチな生活を手に入れようとするが、気付けばなりすました領主の義理息子になり、気付けば民に好かれる領主になり、気付けば兵をまとめフランス軍に勝利し、その功績を妬まれた王様から隠れるため森へ・・終』と、並の監督が作れば3時間は越えてしまうような内容を、非常に絶妙なテンポと繋ぎの上手さでダレること無く高い密度で2時間30分以内に収めている。 キャラの位置関係もキッチリ決めており、と言うか掘り下げているのは主人公とヒロインのみ。後のキャラは本当にそのシーンを盛り上げたり話を進めるためにだけに存在し、格好良い死に様や特定の敵役もいない。だからこそ主人公の活躍とストーリーに集中できる。正に盛り上げるための『脇役』として最高の仕事を皆がしているのである。 そしてたっぷり時間を割いて描かれているロビンフット(ラッセルクロウ)がまぁ素敵。劇中2回しか言わなかったが、2回目の『優しく誘えよ』を聞いた瞬間私の中の乙女心がキュンキュン唸りを上げ思わずウットリ、男も惚れこむナイスガイでした。 ただ難点を挙げるとすれば、この監督の作品ってコレだと言うクライマックスが無い気がします。印象的には『75点~85点』のシーンが起伏なく続く感じで、全体的な作りは素晴らしいが、100点級のズドン!と突き抜けたクライマックスが無い(実際最後の合戦シーンもブレイブハートと比べるとちょっと・・・)。そのため緩急の激しい作品を好む方にはちょっと合わないかも。 しかし、個人的にはそれも『味』として楽しめますし、主人公の底無しの格好良さを前面に押し出したエンタメ映画『ロビンフット・エピソードゼロ・そして伝説へ・・・』。最後も綺麗に『俺達の戦いはこれからだ』で締めてくれました。 【ムラン】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-11 00:33:50) (良:3票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 この映画の良いと思った所は、出来るだけその当時の風景を出そうと心がけているところだと思った。とても質素なのだ。これが一番気に入った。また、私は歴史が好きだが、歴史で大事な事はその当時の様子を想像することだ。今と同じ人口のわけがなく、地面はもちろんアスファルトはなく、もっともっと動物達がいた大自然がすぐ近くにあったはずだ。この映画での感銘は、自由憲章のことだ。フランスはフランス革命により、王や貴族達をギロチンにかけて自由を手にした。しかし、その後で出来た政府が、今の民主党のようにドロドロになってしまった。それを見ていたイギリスは、王、王妃、貴族達を残し自由憲章へとすすむ。国民の自由というのは、簡単に手に入ったのではない。権力を持っている人間がそれを手放さないからだ。今回の映画でも王は、ロビンフットに嫉妬し、約束は破られた。しかし、その後に自由憲章は成就することになる。日本も坂本龍馬たちが頑張り、第2次世界大戦の後にアメリカに与えられた平和憲法があり、仮の民主主義が日本にはある。中国は未だに国民に自由はない。この監督のお手伝いさんの1人に確か日本人がいたことがあり、彼女が本を出している。(とてもお勧めです。変なイギリス人?)彼女から坂本龍馬という英雄を聞いて、イギリスにもロブンフットの話があるという会話をしたのではないかと思いながら見ていました。(ロビンフットという実在の人はおらず、色々な伝説が融合されて作られたと聞いています。) 【matan】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-14 13:56:39) (良:1票)(笑:1票) |
3.《ネタバレ》 随分前にケビン・コスナー版の『ロビン・フッド』を観たことがあるが、どんな内容だかすっかり忘れてしまっていた。…なので、今回の作品も別に違和感なく観ることができた。リドリー・スコット監督×ラッセル・クロウの歴史スペクタクルということで、どうしても『グラディエーター』と比較してしまうが、こちらは意外と軽いノリ。久し振りに血湧き肉踊るエンターテインメント作品を観た。ヒロインのケイト・ブランシェットが、気丈だが可憐な女性マリアンを見事に演じている(惚れました)。 【フライボーイ】さん [DVD(吹替)] 8点(2011-04-16 07:25:04) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 ↓のお方、どうもありがとうございます。あなたの書き込みがなかったら、未だに頭の上のりんごを射貫いたのはロビン・フッドだと思っておりました。 お正月に見るのにふさわしい、壮大な映画でした。歴史物はそう得意ではないのですが ストーリーにもすぐに入り込めて、当時の庶民の暮らしや生活ぶりを見るのも楽しかったです。たった何日間の結婚生活だった夫だったのに年老いた家長に変わって家を領地領民を守り抜いたケイトはすごい。まだ女だけじゃなくて男の自由も尊重されなかった時代なんですね。 【モフラー】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-01 17:33:45) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 中だるみも感じさせず、最後まで一気に観られました。ケイト・ブランシェットは上手い!それにしても権力者が考えることは昔から変わりばえしないせいか、この手の義賊物はいつ観ても共感を覚えます。 【gatto_grasso】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2010-07-26 11:43:02) (良:1票) |