5.お腹を抱えて笑うというよりもクスクス、ニヤニヤしてしまうコメディ。 あまりにも楽しい映画であっと言う間に時間が過ぎて、エンドクレジットが恨めしく思ったくらい。「アメリ」のようなキッチュでポップなカラーテイストも完全に作品の世界観に溶け込んでるし、BGMもgoodチョイス!さりげなく反戦、兵器反対のメッセージを含ませてる点も全然嫌らしさがなく、物語冒頭に兵器会社の演説を聞いてたバジルが涙を流すシーンがとても印象的でした。最後は直接手を下さず社会的制裁を加えてて締めくくるあたりも良かった。 【シネマブルク】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-12-02 22:53:59) (良:1票) |
4.ホームレスすれすれの名もなく貧しい超個性的な人たちが、巨悪を思いっきりおちょくり倒すという、痛快な物語。 可笑しくてどこか温かく、でも、その奥に潜まれた刃は思いっきり鋭くとんがっており、それはラストで地雷の被害にあった子どもたちの写真を突き付けるあたりで頂点に達する。 セットや小道具、登場人物のキャラクター造形は独創的で、細部に至るまで非常に凝っていて楽しいことこの上ない。 こんなコメディなら毎日観たい。 【poppo】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-10-14 22:39:52) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 変わった仲間たちが助け合って大企業に立ち向かい、ピンチ中で恋が芽生える。派手さはないけど、頭が良くておかしな復讐劇に魅了されました。いがみ合う企業の社長たちを覆面して拉致し、鳴り物を鳴らして中東に連れて行ったように見せかけるラスト。分かってはいるけど気持ちのいい爽快感がありました。凝りに凝ったセットも映画の魅力で、「ヘンテコだけどこんな楽しいこんな映画を見たよ」と人に伝えたくなる映画です。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-09-16 23:49:36) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 いやー、相変わらず凝り性な監督だこと。「デリカテッセン」「ロスト・チルドレン」に通ずる細かい小道具や、映像、BGMなどのセンスは言う事なし。 上記2作が、割とダークファンタジー、ダークSFであったのに対し、本作は飽くまでもポップでライトなコメディ。ひたすら軽い。 高くもない低くもない変なテンションを保ったまま、飽くまでも軽い。 それが楽しくもあるんだが、テンションの上がり下がりが少ないため、抑揚が弱くなってしまっているところがある。もっと緊張感のあるシーンがあっても良かったかと。 それと、妙なフレンチユーモアがイマイチ笑えなかったから、この映画の変なテンションにもノリ切れない部分もあった。 何だかんだ言っても、コレに似た映画ってあんまりなく、独特の世界観はやはり素敵。 決してただのオシャレ映画監督でないジャン・ピエール・ジュネ監督の味が充分に発揮されているのは確かで、毒っ気も薄く、嫌な気分になることはまずないと思うので、誰にでも安心してすすめられるコメディであると言える。 ノリきれなかったのに関わらず、何かもう一回見たい気がする妙な映画。 でもこれ、いたずら(ミックマック)ってレベルじゃないだろ。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-25 23:17:41) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 復讐の手順はもう少し明快にできたのではないかなぁ。2つの企業に同時に復讐してゆく、そのシチュエーションが今一つキレイに流れていなくて、痛快さに欠けてしまうんですよね。それから、せっかく多くの登場人物に超個性的な設定を施しながら、それを魅力的に活かしきれていない感じなのも惜しいです。全体を眺めた時、もっと面白い映画になったハズでしょ、って。それに、家族を失った人々が集まって擬似的な家族を形成してゆくって、結構よくある題材ではあります。映画を見ていて、懐古主義的な、やや後ろ向きなニオイも感じられました。だけど、本当に久々にジュネらしい色彩と毒気を持った映画が見られて、やっぱりいいなぁ、って。『ロング・エンゲージメント』では、かなりジュネ的色彩が抑えられておりましたが、今回は全開。こってり作りこまれた画面を、アクの強い面々が更に彩る、まごう事なきジュネの世界。ヘンな人達が織り成す、なんだか愛おしさを感じる物語。そうそう、見たかったのはコレコレ。ボガートから始まったり、サイレント映画風にセリフを廃して人の動きで笑わせたり、60年代のフランスコメディ風なタッチだったりして、そこかしこに映画に対する愛で溢れた映画。かつての冴えは薄らいだものの、ここはジュネの復活を素直に喜びたいです。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-09-15 16:22:27) (良:1票) |