瞳の奥の秘密の投票された口コミです。

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瞳の奥の秘密

[ヒトミノオクノヒミツ]
The Secret in Their Eyes
(El secreto de sus ojos)
2009年アルゼンチンスペイン上映時間:129分
平均点:7.28 / 10(Review 47人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-08-14)
ドラマサスペンス犯罪もの小説の映画化
新規登録(2010-07-29)【M・R・サイケデリコン】さん
タイトル情報更新(2011-03-23)【+】さん
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監督ファン・ホセ・カンパネラ
キャストリカルド・ダリン(男優)ベンハミン・エスポシト
ソレダ・ビジャミル(女優)イレーネ・メネンデス・ヘイスティングス
脚本ファン・ホセ・カンパネラ
製作ファン・ホセ・カンパネラ
編集ファン・ホセ・カンパネラ
その他東宝(提供)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【口コミ・感想】

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1
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13.久しぶりに「いい映画を観たなぁ」という余韻を味わいながら劇場を後にすることができた良作です。未解決事件の謎解きというサスペンス形式をとりながら自ら封印してしまった淡くも激烈な想いを解きほぐしてゆく話です。さして興味が湧きそうなストーリーでもなく、アルゼンチンという自然豊かな国柄を感じさせるような景色は皆無で、9割方屋内でのロケですが、本作を稀な作品にしているのは演技とカメラワークです。25年前と現在を演じわけ、かつ両方の場面でそれぞれに魅力的なヒロインと主人公。顔のクロースアップが多用され、言葉では埋められない表情の奥にあるものを読み取ろうと観る側も目を皿にして画面を追いかけることになりますが、熟達した演技でその視線に応えてくれます。タイプライター、写真立てといった小物が表情を的確に補足する役割を果たしていて、映画的演出とご都合主義的演出のはざまでギリギリの均衡を保っています。空撮からスタジアムに降りてゆくシーンや尋問シーンでの長回しも緊張感があり、パブロというおとぼけキャラの存在もあいまって、エンタテイメントとしても上質な出来栄えといえるのではないでしょうか。ただ致命的な難点があります。終盤、妻を失った男が主人公に「もう忘れることだ」と諭す場面です。原語「Nao pensa mais」に対する字幕がそうなっていますが、英語でいうと「Do not think anymore」という意味であり、日本語では「もう考えるな」と訳すべきではないでしょうか。「忘れる」という言葉には「自分にとって痛みを伴う出来事=忘れたいという思いを起こさせる事象」という主観的な判断が加えられているのに対し、「考える」という言葉には、その考えられるべき事象がどのようなものであるか、主観的な判断が加えられる以前の状態を指す言葉といえると思います。本作の核が「考えるつもりはなくても考えてしまう」「なにもしないでおこうと思っていてもしてしまう」ことに突き動かされる者たちの物語であり、忘却がテーマではないはずです。この点について-1で8点献上いたします。
さめがいさん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-09 01:10:46)(良:2票)
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12.《ネタバレ》 見終わって、ずっしりと心に響いてくるタイプの映画。ロマンスとサスペンスをギリギリのところでかけ合わせていて、細部に甘いところはあるものの、非常に好感度は高い。でもメインは多分サスペンスでもロマンスでもなくて「人間は過去とどう向き合うか」という永遠の主題であろう。  ■カメラワークがとにかく秀逸。スタジアムの中に一気に引き込む回し方や、ゴメスと一緒に落ちていき、捕まるところまで撮っていく一連の長回しは圧巻。最後を扉が閉じて終わらせたところや、牢屋の小屋に入っていくシーンなど、細かなところにも写し方をこだわっている。  ■タイトルにもあるように「瞳」の演技が素晴らしく、まさに何も語らないところで「瞳で語る」ようなシーンも多い。駅の別れや誘うシーンなどのわかりやすいところから、タイプライターを打つちょっとしたシーンまで、瞳がいろいろと語ってくる。  ■最後の展開は決して私刑を擁護しているのではなく、まさに人は過去に囚われざるを得ず、特に「時間が止まってしまった」かのような男リカルドはあのようにならざるを得ない、そういう「不条理」を示しているのであろう。過去は忘れるのでもなかったことにするのでもなく、それにとらわれながらしか生きられないし、その中で最善を尽くすしかない。「よい方の選択肢を」とベンハミンにいうリカルドは、裏を返せば自分には選択肢すら与えられなかった(妻を失うしかなかった)ということを示唆しているのだろう。
θさん [DVD(字幕)] 9点(2011-02-21 01:20:51)(良:2票)
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11.《ネタバレ》 基本的に、熟年期に入った登場人物が過去の愛を回想する物語は大好物なので、7点か8点で迷ったが、8点をつける。同じようなテーマを扱った佳作「日の名残り」に匹敵する出来である。 まるで変奏曲の様に「瞳は雄弁に物語る」という主題を、さまざまな登場人物が繰り返し見せ付けてくれる演技合戦のような展開は観ていて気持ちがよい。特にベンハミンがイレーネに相談があると言って、イレーネが一瞬期待するも、結局その内容が当て外れであることに気づくシーンはイレーネ役のビジャミルの瞳の演技が迫真で、観ていて思わず涙が出そうになった(ラストの伏線になっているのも好印象)。主演2人はもちろんのこと、ゴメス役のゴディーノのいやらしい瞳の演技をはじめとした脇役の演技にもぐっと来る。 監督はアメリカのTVドラマシリーズ作成にも関わった方のようで、ハリウッド的な盛り上げ方も巧みだ。他の方も書いていらっしゃるが、空撮から一気にスタジアムの喧騒に引き込んでいくシーンやゴメスの追跡シーンの撮影、「A」の打てないタイプライターといった脚本上の伏線にはその影響が見て取れる。正直に言って、後者はちょっとやり過ぎで、「策士策に溺れる」ような印象もあるが、決して失敗はしていない。シリアスなラブストーリーには適度な娯楽性も必要だ。ただし、唯一気に入らないのは少し安易な気がするゴメスの自白シーン。あの程度で自白というのは少し骨が無さ過ぎる。 最後に、過去を引きずりながら生きるリカルドを見て、ベンハミンが今までの優柔不断振りを払拭するラストは爽快。人間は過去を振り切れない。それはそれで受け入れればよい。未来の選択は過去の経験が元になっているのだ。
枕流さん [映画館(字幕)] 8点(2010-10-31 16:39:50)(良:2票)
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10.《ネタバレ》 後半の展開が素晴らしかった。被害者の夫が言う「死刑には反対だ、死によって開放される、羨ましいくらいだ。犯人には空虚な時間を過ごしてほしい」という言葉には大いに共感させられ、それが終盤の「頼む、彼に話をするように言ってくれ」と言うシーンに生かされています。 しかし映画としてはそこまで多くの展開があるわけでもなく、さして面白くないロマンス部分の比重が多くなりすぎている印象を受けます。 「物的証拠」に関する話題が一切登場しないまま、犯人に目星をつけて、犯人が逃げて、そのまま捕まり、挑発にのりあっさり自供するのではすこし消化不良。ミステリー要素よりも人間ドラマに比重を置く作品であることはわかるのですが、最低限の説明や納得できる展開が欲しかったです。 「A」が抜けているタイプライターのくだりも個人的にとってつけたように感じられたのも残念。細部でもったいないと思わせる惜しい映画でした。 ◆「トゥモローワールド」を思わせる長回しのおっかけっこはとても面白かった。単館系の映画ですが、こういったハリウッドっぽさが映像に出ているのは個人的には好きです。 
ヒナタカさん [映画館(字幕)] 6点(2010-10-26 18:09:19)(良:2票)
9.《ネタバレ》 カメラはフレームの中のフレーム、鏡に映った顔、影が一部を塞いでいる等、凝った映像を見せる一方、スタジアムのシーンではダイナミックに駆け巡って。脚本は過去と現在を行き来しながら混乱はなく、ドアやタイプライター、写真立てなど、物語を動かす小道具を散りばめて。その饒舌なテクニックの披露は素直に面白いと思いました。だけど、なんかひと味足らないと思ったんですよね。例えば、瞳は嘘をつかないとか、情熱だけは変わらないとかって抽象的なセリフと、写真立てに愛する人の写真を飾っていれば、そしてそれをずっと続けていれば愛の証しですみたいな記号、それじゃ納得できないんですね。具体的に愛の情熱を映像として見せて欲しかった訳です。それを打ち砕かれた男、秘め続けた男、それぞれのココロがそーんなには響いて来なかったというのが正直なところ。ミステリーであるという大前提がそれを許さなかったのでしょうけれど(その、重要な二人の男すら物語の最後を迎えるまでは信用できないのがミステリーですからね)、どうせ事実とは異なる映像も混じっている映画なのですから。主人公に小説を書きたいと思わせた動機、その悲劇に囚われ続ける事になる発端、そこがどうも弱い感じがしてしまい、それは被害者の生きた証しが生々しく伝わっては来ないからなんじゃないかな、って。ミステリーとしては面白く出来てる映画ってところで、それ以上のものには思えなかったな、と。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 7点(2010-10-25 17:09:20)(良:2票)
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8.《ネタバレ》 アカデミー賞外国語賞を受賞している世界的に評価されている作品。 一切飽きることはなく、興味深くストーリーを追うこともできる。 時代背景が必要なところもあるが、さほど難解さもなく、ストーリーは大体理解できたと思う。 しかし、受け手側である自分の人生経験不足ということもあり、個人的には世間的に絶賛されているほどハマることはできなかった。 自分は、まだまだ過去や思い出に生きるほどの熟した年齢ではないということか。 劇中においては、瞳の奥に刻まれた過去や思い出に囚われて生きる男の悲哀や空虚さのようなものが感じられる。 妻を殺された男性、その事件(もちろん事件だけではない)を忘れられない男性という二人の男性が印象的に描かれている。 彼らは“a”が打てないタイプライターのようなものかもしれない。 重要な部分のどこかが壊れている。 過去から一歩抜け出せれば、『怖い』→『愛している』のように何かが劇的に変われるのだろうか。 しかし、過去をどんなに忘れたくても、過去からどんなに抜け出したくても、簡単に抜け出せるほど、単純ではないということもしっかりと描かれているような気がした。 妻を殺された男性の場合には、『愛している』→『怖い』へと変わってしまったのだろう。 この事件によって、彼は“a”を打てなくなってしまったようだ。 冒頭の駅における別れのようなシーンが観客の瞳にも刻まれていくような仕掛けも見事である。 この印象的に描かれたシーンがどのように結び付いていくのかと、観客は考えざるを得ないだろう。 それぞれのキャラクターの瞳の輝きや微妙な表情など、セリフで描かれていない部分なども多く、それらも評価されたのだろう。 また、サッカー競技場における撮影方法についても見所があった。 上空のヘリコプターから撮影しているのだろうと単純に思っていたら、徐々にズームしていき、いつのまにか雑踏の中に視点が移っている。 「今のどうやって撮影したのだろう。どこかで切り替えたとは思うが、初見では分からないな」などと撮影技術などについても感心させられる。
六本木ソルジャーさん [映画館(字幕)] 7点(2010-10-12 21:34:12)(良:2票)
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7.《ネタバレ》 いい映画でした・・・。25年前の若い銀行員の妻の惨殺事件。主人公の男の事件の回想と真相を追う姿を物語の軸に、妻を殺された銀行員と犯人、裁判所を定年退職した主人公の男とその上司である女性、それぞれの事件の二転三転する展開と共に描かれる深い味わいのある人間ドラマでした。更に執念の捜査を見せつつもどこかコミカルな主人公の男の同僚の味のある存在感も見逃せない。  途中長く感じられる部分もありましたが、25年前と今を行き来しながら事件の回想と解明のドラマと、事件後のそれぞれの人間ドラマの二つのドラマがしっかり描き切られ、ミステリ・サスペンスとロマンス、この二つのドラマそれぞれの結末が鑑賞後も違った余韻となって心に残る映画でした。  度々登場する“A”の文字が打てないタイプライター。主人公の男が恐れを振り払うかのように自ら“A”の文字を書きラストの行動に出る人間ドラマの結末も、事件のその後の驚愕の結末も見事でした。よく練られた脚本、味わい深く美しい映像も素晴らしい映画でした。
とらやさん [映画館(字幕)] 9点(2010-08-31 21:22:11)(良:2票)
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6.《ネタバレ》 この映画が他の犯罪モノと大きく異なる点は、「人殺しは死刑にしろ」とか「死刑って正義なの? 冤罪だったら?」とかいったグダグダ論を全く突き抜けていて『他と取り替えようのない唯一無二の大事なものを不当に奪われた者の人生について真剣に考えたことがあるか?!』というような、ものすごく見落としてはならないのに蚊帳の外になりがちな『遺族のその後の人生の質』にシッカリと焦点を合わせているところだと思います。その価値は物凄く大きいと思います。  昔は復讐ものの映画は多かったけれど、それはわりと現実味に欠けたアクション系であることがほとんどだったし、最近は『暴力に暴力で返すなんて不毛』とか『どんな犯罪者にも一定の人権は保証されています』とか『殺しても、死んだ人はそれを望んでいないし帰って来ない』とか『過去に囚われて人生を無駄にせず、忘れて前に進みましょう』とか、一見ご立派でお行儀良く善良に見えながら、実際は物凄く冷徹としか言いようのない論理が大手を振っている感じがして窮屈に思っていました。そこに「おいおいおい、お前なに寝ぼけたこと言ってんの!」と、現代の似非人権論に物申してくれたこの作品は胸がスカッとしました。  ご都合のいい犯人捕獲劇も、空撮からスタジアムの縦横無尽なワンカットの素晴らしい出来で許せましたし、「この自白誘導、正当?」と思える場面も、この映画が描くテーマは全く別のところにあると思えば目をつぶれました。結局うまくいかなかったし、直後、もっと目を潰れない行政の歪みが描かれるし、主人公が別件で自白強要を訴えたことが、同じ理屈をもってしっぺ返しされたと考えてもいい部分。もちろん、その何百倍もロマーノは汚いし、エレベーターのシーンで容疑者が人権保護に値しないのはハッキリします。  この作品の視点は「殺したから、殺してやる」ではなく、「殺された人は怖かったでしょうね、苦しかったでしょうね。だから、殺したあなたも同じ思いを」でもなく、「掛け替えのない最愛のものを失った私のこれからの人生は虚無です。だから、あなたにも虚無の人生の苦しみを味わってもらいたい」という視点なのです。ここが、これまでの映画で見なかった新しい点。  実際アメリカの死刑現場において、薬の注入で眠りイビキをかきながら静かに死んでいく死刑囚の姿を見た被害者遺族の腑に落ちない思いなんてのも、何かで読んだことがあり「ただ殺しても等価交換じゃないよねー」という思いがありました。なので、この作品での被害者遺族が死刑に反対する意図も納得。  それで、飲み助の相棒が「犯人は顔 住所 家族 恋人 宗教 神を変えたとしても、変えられないものがある」と気づきを語るシーンは大きな意味を放ちます。『情熱(パッション)』という言葉で表されるけど、それって結局「他では取り替えのきかない大好きなもの」ということだと思います。その対象は人それぞれに違うわけで、飲み助相棒は酒場であり、主人公には上司の女性であり、犯人にはサッカーであり、被害者遺族には被害者だったということ。ここはこの映画の一本軸をシッカリ提示している部分。  そして、情熱の向け場を不当に残虐に奪われた被害者遺族と、情熱の向け場に自ら手を伸ばす勇気のない主人公が対比されます。  「怖い」のメモを彼女に見られた後「意気地なし」と言われるシーンと、あの事件当時から喪失したままのタイプライターのA一文字がドッキングするのも、表面的にはありがちでクサイものだけれど、実はものすごく意味が深いのを感じました。それは「欠けてしまってはいけないものがある」というメッセージで、それを奪われた男の存在を伴って力強く訴えかけてくれました。  この映画は「好き(情熱・パッション)」をテーマにした作品。「好き」な人を亡くした男がいて、「好き」な女性に勇気が出きらない男が事件を追い、酒「好き」な相棒が犯人の「好き」を暴き、変態野郎の「好き」方に制裁が下り、人生から「好き」を奪われた男の背中を見て、主人公が「好き」に対してきちんと向き合う決心をしたお話しです。  題名も、観終わった後には意味深く、それぞれの登場人物の瞳の奥にある秘密は、変態猟奇的「好き」や、臆病な純愛の「好き」なども含みながら、腐敗した男の人懐こそうな笑顔の奥のドス黒さや、想像の域を出ないけれど相棒の死の裏にある秘密や、ある男の「優しい嘘」があったり、「秘密を共有」する正義と解放があったり、味わい深いです。  ちょっと待って ちょっと待って お姉さーん 旦那と子供はどうなるの? と思わなくもなかったですが、簡単じゃないことは二人とも百も承知のようで、ちゃんとしっかり筋を通した選択をしていくんだと思います。
だみおさん [DVD(字幕)] 10点(2016-02-13 22:13:28)(良:1票)
5.《ネタバレ》 光市母子殺害事件、死刑判決確定のニュースの数日後に観たから、自分の中では勝手にタイムリーな映画だった。一応「衝撃的な真実」といった宣伝文句もあったけど、「バン、バン、バン、バン」の時点で「あれ? おかしいな」と思ったから、「驚き」よりも「納得」が上回った感じ。そういう意味ではモラレスと考え方が近い。捜査自体はあまり面白いとは思わなかったけど、「自分を完全に変えようとしても、変えられない部分がある」みたいなパブロの言葉が伏線になっているわけだから意味はある。そして、モラレス宅からの帰り道、ベンハミンがそこに気付く流れが良い。本作に限らず、この手の演出はゾクゾクするから好きだ。不変の愛ねぇ… なかなか良かった。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-03 12:00:36)(良:1票)
4.《ネタバレ》 そうだよね~、そんなに最愛の女性を殺されて、簡単に前向きに生きるなんてできるわけがないよね。考えてみれば、犯罪者は、自分の犯した罪で、日々自己憐憫になって、「自分」を傷つけ、孤独になって、踏みにじまれて、ボロボロになってこの世での生を終える、それくらいの刑じゃないと釣り合わないよね。年取って、やっと分かる真実ってある。そういうスパンで見つめた映画って案外少ないんだよね。要は納得のいく人生を送ることが大事ってことですね。それを取り戻すのに年齢とか関係ないんですよね。いい映画でした。これは最後まで緊張感があって、サスペンスとしても一流!
トントさん [DVD(字幕)] 8点(2011-03-23 01:17:20)(良:1票)
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3.《ネタバレ》 んーー、す、素晴らしい。既にご指摘のとおり、ちょこちょこと安易な部分もあるにはあるんですが、そんなのどーでもよいと思えるくらいに魅力ある「オトナの」映画でございました。オープニングの駅のシーンで既にウルウル来てしまった私は、やっぱり歳をとったわけですね、と納得。イレーネが美しい、とにかく美しい。こんな風に歳を重ねたいという見本みたい。それでいて若い頃も違和感なく演じている(これはベンハミンも同じだけど)のが嘆息モノ。そして、カメラワークの素晴らしさ。サッカー場のシーンはもう圧巻! 随所に光る、そして笑いを誘う絶妙な演出。こりゃー、すげぇ、、、と唸らされるばかりです。忘れられないのが死刑の是非に関するセリフのやり取り。胸に迫ります。そしてラストのドアが閉まる。・・・そう、人生って、もうどうにもならないこと、不可抗力なことってあるんですよね。「運命論は大嫌いだ!」と、その昔、放言したゴーマン野郎がいましたが、私はやっぱり「人生は不条理だ」と言える人の方がよほど信じられる。そしてこの映画にはその切なさが根っこに貫かれていて、だからこそグッと来るのですね、きっと。劇場で観てよかったとしみじみ思う。いやー、久しぶりにイイ気分でした。 
すねこすりさん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-02 23:04:34)(良:1票)
2.《ネタバレ》 過去の事件に捕らわれ、「空虚な日々」を送ることになってしまった25年間。「何かをしなければ」という衝動が過去と現在をつなぐ。ラストに至って、モラレスがゴメスを幽閉して「終身刑」にしていたという事実が、なぜ彼にAを補わせたのかが正直疑問だった。それが空虚な日々を取り戻すきっかけなのか? 25年間を支えていたのは、モラレスにとって復讐であり、主人公にとっては愛だった、ということなのだろうけど、まるでリンチを真っ向から肯定しているようでぞっとしない。とはいえ、回想を織り交ぜつつ、緊迫感のあるサスペンスと主人公が愛に目覚めていく過程が程よく絡んでいて面白い。スタジアムのシーン、空撮から一気に観客席へと持って行くところや、鏡やガラスを利用したカットが印象的だった。
Balrogさん [映画館(字幕)] 7点(2010-10-17 20:03:34)(良:1票)
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1.《ネタバレ》 『TEMO』(I FEAR)というメモに、永年壊れたタイプライターで打てなかった文字『A』を書き足したら・・・『TE AMO』~I LOVE YOU~に変わった。。。これでトドメを刺されました。 映画の面白さが凝縮された作品!
つむじ風さん [映画館(字幕)] 9点(2010-10-05 01:12:16)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 47人
平均点数 7.28点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
424.26%
524.26%
6612.77%
71634.04%
81429.79%
9612.77%
1012.13%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review2人
2 ストーリー評価 7.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 5.50点 Review2人

【アカデミー賞 情報】

2009年 82回
外国語映画賞 受賞 

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