6.初めに、これは映画ではありません。なぜなら完全に製作者の主観で作られており、観るものに、思考させることをしないからです。オリバーストーンや「靖国」と一緒です。まず前提として、イルカや、クジラなどを多くの日本人が日常的に食する習慣がないこと。このことは強く訴えたい。そのうえで、なぜ豚や牛、馬、鳥を食べることは良くて、イルカ、クジラを文化として食することを否定するのか?多くの日本人の素朴な疑問であり、半ば、ハリウッドセレブや金持ち連中、果ては政府までが環境テロリストの支援を行うことに疑問を感じます。この作品の中では、まず食物連鎖により水銀が体内に蓄積されて行き最終的には人間が口にするんだぞと、まったく本編と関係のない工場排水の映像などを挟む。それをやりながら、初めの脚注で水銀のデータは正確でないかもしれない?などと訳のわからぬ言い訳を入れている。初めから作品が怪しいと認めているようなものです。もう一つは、国際社会での会合で日本はアフリカ途上国などへの資金援助と引き換えに、イルカ、クジラ漁を正当化するための買収工作をしていると主張する。それをけしからんというなら現在の国際情勢の中で、アメリカや中国が行っていることすべては、どう正当化するんでしょうか?まぁ観ずして語ることは嫌なのでしっかり最後まで観ましたが、多くの日本人が想像する内容です。私はとにかく国際法に則り、正々堂々と政府間でしっかり白黒つければいいんだと思います。
【たかちゃん】さん [DVD(字幕)] 0点(2011-07-24 19:55:17) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 日本に住む者でも殆ど知らないイルカ漁の映像は非常に興味深いものではありました。ただ、文化・風習の違いを受け入れず、ひたすら自分たちの考えを正とし目的達成のために手段を選ばない方法はいかがなものかと思います。法を犯して秘密裡に行われているわけでもなく、日本の法令で認められているわけですからね。
問題にするのであれば、イルカ漁を認めている日本政府に対しその是非を問うべきで、法で認められた正当な漁業権を行使しているだけの漁師の活動をテロリストまがいのやり方で妨害するのは絶対に間違っていると思いますね。
「イルカは可愛くて頭がいいから殺してはいけない」なんて活動家たちが堂々と語っているのを観て、心の底から嫌悪感を感じましたね。自然界のバランスが崩れ問題が起こるとか種の存続が危機にさらされているというのならともかく、知性や見た目で選別をするのは余りにも傲慢ではないでしょうか・・・・。
まあ、アメリカ的思考が具現化されているといってしまえばそれまでなんですけどね。こういう作品にアカデミー賞を与えてしまうアメリカという国に恐ろしさを感じてしまいました。
【TM】さん [DVD(字幕)] 1点(2011-04-17 15:49:39) (良:2票) |
4.入り江の中で行われている事が違法行為ならこの映画を褒めよう。しかし、完全に合法であり、入り江を隠しているのも、牛や豚と同様で、人に見える場所で大々的に殺すものじゃないからだろう。もっとも、見学したい人には見せたら良いとも思うが、それは別問題で、この映画のひどさはイルカ可愛さに、太地の漁師たちを犯罪者のごとく描いている点だ。これは絶対におかしいし、むしろ法を犯したとすれば盗撮を行ったあなた方だろうと突っ込みたい。 【リーム555】さん [DVD(字幕)] 0点(2011-06-14 18:03:09) (良:1票) |
3.あ~、このガイジンさんたちは、お金と暇と食糧を持て余しているんだろうな~と、思ってみた。アングロサクソンたちに、正義や価値観を勝手な理屈で押し付けられている中東、そして押し付けられようとしている中国のキモチが少しだけ分かったような気がした。 【くまさん】さん [インターネット(字幕)] 0点(2011-04-09 21:44:04) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 かつてイルカ調教師だったリック・オバリー氏が自身が一緒に暮らしていたイルカの死によって改心するというつかみで話に惹きこまれ、日の光を受けて泳ぐイルカ達の可愛い姿は観ていて息を呑む美しさ。サーモカメラやナイトビジョン片手に見張りの目をかいくぐって立入禁止区域に潜入、カメラを仕掛けてくるくだりはスパイ映画さながらのスリル。そして銛で突かれ、力なくイルカが海底に沈み、入り江が鮮血に染まる圧倒的な“悲惨美”の映像と、我々に問いかけてくる最後のフレーズ等々、メリハリがあり非常に面白い作品です。 しかし、評価できるのは結局そこまで。 伝えたい主張があるのは判るけれども、水族館からイルカを開放したいと言っていた次の場面で食用イルカが殺されるのを止めたいと言い放つなど、主張に一貫性がないです。というより、イルカを救う、というものが大前提であるからして、細かいところはすべて吹っ飛ばしている感じです。 知能の高い生物を殺してはならないという主張でさえ、裏を返せば知能が高くなければ愛玩にしようが殺そうがかまわない、という見方もできてしまいます。屁理屈でしょうがこれでは偽善以外の何物でもありません。 公正なデータを提示せず、テロリストと認知されている人物まで出演しているこの作品に“真実”を暴露する資格はないと思いますが、現代日本人が殆ど知らない、若しくは忘れかけていたイルカ漁にスポットを当てたということは評価できると思います。 ただし、後は受け手次第。これをそのまま全部事実として受け取ってしまうのでは思考停止に落ちてしまいます。 こうした事柄について、こういう意見もあると理解しつつ、自分の考えを持つことが真の見方ではないでしょうか。そういった意味では、アカデミー賞受賞も無駄ではなかったと思います。 とはいえ、明らかに劇的効果を狙った編集法や“悲惨美”など、ヤコペッティとやってることはなんら変わりないですが。 ドキュメンタリーというよりモンド映画として観るのが、一番怒りを覚えず鑑賞できる方法だと思います。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-03-06 03:16:59) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 妻投稿■旦那の日本語訳で見ました。映画の内容はイルカがいかに素晴らしい生き物で、それを殺戮する和歌山県太地の人たちとそれを容認する日本人たちがいかに残虐な民族であるかと言う事が描かれています。プロパガンダとしての質はやらせ感のおかげでマイナスですが、冒頭の光影逆転で表現された日本の風景、太地町なのにやたら京都っぽい神社仏閣が出てくる描写、水俣は明らかに日本文化に対する嫌悪感で満ちていまる事はわかります。■■私はこれを当然の描写だと考えています。なぜならこの映画はイルカを虐殺する事が許せない、イルカを救いたいという人たちが作った映画であり、彼らにとってイルカを食っちゃう文化はあってはならない文化だからです。■私はイランで性暴力被害者の女の子が処刑されたり、同性愛というだけでクレーンで首を吊らされている事に凄い嫌悪感を感じていて、そういうものを容認するイランの社会に不信感を持っています。もし私に金と能力がありそれを映画にする事があったら(馬鹿なので私自身が首つり死体にされる可能性が高いですが)、あっちの文化や政治的な事情抜きにしてこっちの価値観のみでザ・コーヴも真っ青なプロパガンダ映画を作ってみせます。日本人の方も自然保護団体の非合法行為に合法的な生計を邪魔される太地町の人や、欧米植民地において行われた「先住民」という名の「動物」の虐殺を描いた映画を作ってもいいのです(その時はせめてもう少し完成したプロパガンダでよろしく)。■■「それでは中立な映画が出来ない」「映画人同士での和解が出来ないじゃないか」と思うかもしれませんが、映画は中立でなくてもいいのが私の持論です。双方、あるいは片方だけでも見たものをしっかり自分で考え、自分なりの「中立」を見つけるのは、視聴者の役割なんだと思います。■■それにしても「殺していい存在」「殺しちゃだめな存在」の境界って何なんでしょうね。製作陣はどう考えているのか一度聞いてみたいと思います。ちなみに私は人間同士の強弱に差がありすぎたり、世の中が荒れていたりして「自分の人権を侵害されるリスクを減らす最大の方法は他人の人権を守る事」という原則が成立しない場合、人間も動物も命の大切さにおいては変わらなくなると思います。北朝鮮なんて牛一匹殺したら銃殺でしょ。 【はち-ご=】さん [インターネット(字幕)] 7点(2011-02-22 07:08:10) (良:1票) |