5.《ネタバレ》 華やかなダンス、心地よいディスコミュージックとは裏腹にトニーの抱えるモノは重い。 バカな仲間、認めてくれない家族、すれた町。 そこでステファニーと出会い、彼女とダンス、そして帰って来た兄を通して彼は周囲との違和感を覚えて行く。 僕もそうだ。地元に来て昔の友人達と出会うといつも覚える憤りと違和感。 なぜそんな事で満足してしまうんだ、なぜそんなに自分を粗末にするんだ、と。 最初はなんてチャラい男なんだとトニーを笑っていたが、だんだんと彼の内面が見えてくる。 これはただディスコで踊りまくる映画ではなく、橋を渡った向こう側へ旅立つ若者の成長物語だった。 【えすえふ】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2015-01-23 21:52:38) (良:1票) |
4.今見ると、ディスコダンスの陰気さに驚かされる。薄暗いところにみんながぞろぞろ並び、覇気なく緩慢に体を動かしていて、ときどき物憂げにポンと手を打ったりして、こりゃ盆踊りだ。全体として籠もった感じ。ダンスならではの外へ向けたエネルギーがあまり感じられない。といってフラメンコのように、内側へ力を充溢させていくようにも見えない。動く快感より見られることが主体のダンスなのか。これは何なんだろう。60年の外側へ向かった抗議の時代の反動だったのかな。その驚きがかなりショックだったので、物語として映画を見てる余裕があまりなかった。トラボルタの、粗野だけど純真よ、っていう目つきが女性にウケたのはよく分かる。今だったら「誰でもいいからぶっ殺してやる」になっていきかねない、展望の開けぬブルーカラーの若者の鬱屈が、けっこうキチンと描かれていたような。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-08-24 12:13:31) (良:1票) |
3.『土曜の夜の熱病』ってどんな映画だ!公開前、某映画雑誌に載った記事を読み、興味津々。友人Mとのこんな会話を思い出した。「きっと熱病にかかりながらもノーベル賞を受賞した偉人の伝記映画じゃないかな」「新種のウィルスが伝染病を巻き起こすSFかもな」「でも『土曜の夜』ってなんだ?」「わかんね...」「おれも...」そしてついに待望のスチール写真が掲載された!友人M「...こ、こいつ...腰が...」、私「...随分と派手な...」。原題そのまんまに改題されて公開。意外に真面目な青春映画だったと記憶している。が、やはり『ステイン・アライブ』のイントロを耳にする度に、トラボルタの変な歩き方と腰の動きを思い出し、ついつい左手を腰に、右手を高くかざしてしまう(しかもなぜか人指し指を立てて...)。どうやらあの日から私は熱病に冒されていたらしい(んな、ばかな) 【nizam】さん 6点(2004-06-09 18:33:57) (笑:1票) |
2.ディスコキングが踊り狂う映画だという先入観を持って見たのだが、ストーリーは想像以上に良かった。不景気による先行き不安、戦争の影、現実から逃避する若者など、現代社会と通じる部分が多く、古い映画なのにテーマは古さを感じさせない。若者と社会の乖離は映画の不変のテーマだな、と改めて認識した。ただ、70年代のファッションやら流行やらに、どうしようもない気恥ずかしさを覚えた。自分の親の世代が「フィーバー」しちゃってたのか、とかリアルに考えると、妙にこっぱずかしいぞ。これが50年前だと「歴史」になっちゃうから新鮮に見られるんだが…。20年後に改めて見たら点数上がるかな? 【ノコギリソウ】さん 5点(2004-02-28 01:01:43) (良:1票) |
1.髪型や服装をいかす形に整え、仲間とディスコにくり出し、華麗にステップを踏み、ポーズを決めれば、仲間や回りの人々は「ディスコ・キング」と称えてくれるが、いざディスコを後にすれば、さまざまな問題が、容赦なく迫ってくる。そんな「やるせない青春」の姿が、リアルにとらえられている。ディスコでのダンスシーンばかりが取りざたされるが、それ以外にも見るシーンが多い作品。秀作だと思う。 【Acoustic】さん 8点(2003-12-12 00:35:16) (良:1票) |