8.黒澤明が好きそうな題材ですねえ。同時期に仲代達矢主演の「切腹」を鑑賞していたせいか、とても対照的な物語だなあ、と感じました。「武士道」という前提の価値観を持ちつつ、どう自分らしく生きていくか、考えさせられます。幕末から明治にかけて、日本が歴史上もっとも劇的な変化を経験し、価値観がひっくりかえるような世の中、大事なものって何だろうか。現代でも生き方のヒントになるような物語だったと思います。娯楽映画としての面白みは正直言って弱かったけど、原作の新書と合わせて観るのがいいと思います。 【ゆうろう】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-07-14 12:21:14) (良:2票) |
7.借金を返済するためにいろんなアイデアで乗り切っていく映画なのかと勝手に思っていたが、実際は猪山家の生き様を描いた映画だった。 でもその辺差し引いてもあまりメリハリがあるストーリーではないので、少々退屈気味。 【miso】さん [地上波(邦画)] 4点(2020-05-06 00:12:23) (良:1票) |
6.コメディタッチの映画なのかと思っていたら、淡々としていて抑揚のない映画で驚いた。 家計が火の車で、知恵を絞り、借金を返してゆくってところを掘り下げていけば、面白くなると思うんだけどなぁ。日本の財政も火の車だしね・・・ で、猪山家の借金は返済できたのだろうか。明確な描写がなかったと思うけど。 ついでに言えば、堺雅人と仲間由紀恵の歳の取り方のバランスが悪いと思う。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-01-06 22:42:12) (良:1票) |
5. 製作にあたっての真面目さというのが、面白い映画、いい映画の必要条件であっても、十分条件ではないことがよくわかりました。 時代考証とか、原作の活かし方とかきわめてまじめに作ってるのは理解できるんだけれど、さっぱり面白くない。やまもおちも、伏線も回収もなく淡々とエピソードが流れていくだけで。 やはり、ノンフィクションの面白さと映画の面白さはまったく別物では。企画自体が安易なんですよね。少し面白い、話題になった本があったからと言って、「発見された昔の武士一家の家計簿とその解説」に過ぎないものから、いきなり映画にしようって無理ありすぎ。あるいは基本的な枠組みだけ借りてもっと大胆なストーリーを作った方がましだったかも。 しかし、残念だな。無位無官の武士が最高権力者の法王の前に乱入して暴れても処罰されない馬鹿ドラマが国営放送で放送されたり、将軍の弟が老中になって江戸時代を戦乱の世にしようとする馬鹿映画がもてはやされたりする時代に、この映画のような真面目な映画は貴重なんだが。 【rhforever】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-03-31 12:04:00) (良:1票) |
4.いい話だとは思うけど、とにかく地味。 どうも堺雅人の良さを活かせてないような気がする。 この設定ならもっとコミカルさを出しても良かったと思うけど、終盤に向けてどんどん辛気臭くなってく。 かと言って感動があるわけでもなく、いまいち盛り上がりに欠ける印象でした。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-01-25 17:56:25) (良:1票) |
3.ユニークな映画が出来てるのではないかと期待してしまった。小説ではない人文系の書籍をベースにして劇映画にしたってことで、市川崑の『私は二歳』のような風変わりな作品を期待した。同じ才人監督だし。侍たちが並んでソロバンをはじいているなんて、あんまり見たことない図で、事務職としての侍の職場を描いた珍しさなんかいい。それで主人公の「ソロバン馬鹿」ぶりを具体的に展開していくのかと思っていると、それほどでもなく中盤に至り、そうか一家の倹約作戦を細々と見せていくのか、と膝を乗り出すも、その話は大ざっぱに収まり、いつのまにか幕末になってけっきょく歴史をソロリと撫でただけで終わってしまった。原作にあっただろう(読んでないので想像で言っちゃうのが弱いのだが)エピソードを、あたりさわりのない話(父と子の確執とか)に変換して繋いだって感じ。親父の一つ語りの門の片面だけを塗った話、みたいな「何の教訓にも変換されない」具体的な手触りの感じられるエピソードをもっと聞きたかった。原作の人文書そのものから膨らませるのではなく、既存の物語の型に当てはめただけに見えた。もったいない(歴史学の本を劇映画にするのは実際大変だろうとは思います)。ただ最近小林正樹の『切腹』見たばかりだったので、江戸時代のアタマと終わりでの侍の対比となって面白かった。とりわけ刀の扱いの違い。侍が官吏になり士道がソロバン道になっていったが、別にそれは劣化だったわけではなく、それなりの一生懸命が必要だったんだ。息子の祝いの席で出た絵の鯛を持って縁側を(縁「川」に見立て)人々が行くシーンが、唯一映画として生き生き感じられた。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-12-09 10:23:02) (良:1票) |
2.タイトルから連想できるとおり、目のつけどころの面白い映画。 前半はなかなか楽しめたのだが、後半からやけに湿っぽくなり、ちょっとガッカリ。 江戸末期に生きた一人の武士の生き様を描いているだけで、特別テーマらしきものもなさそう。 それでも当時の武士たちの生活様式を窺い知ることができて、それなりに満足できた作品だった。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-09-14 07:16:02) (良:1票) |
1.★あの絵の鯛のエピソードは脚色かな。だったらほかももっと脚色して全体的にユーモラスなお話にしてもよかったかも。拾った銭のお話とか結構みんな投げっぱなしで終わるし。それにちょっと後半は時代を追うことに終始して盛り上げに欠けてる。 ★その「時代を追う」にしてもいまいち蚊帳の外感が強くて・・・結局監督は何が描きたかったのか。抑えた演出といえば聞こえが良いが、家族ドラマにしろ群像劇にしろ時代劇にしろみんな掘り下げが浅いと感じました。 ★あとそもそもの演技力か、メーキャップ(またはVFX)がちゃちか、撮影の問題か、なんともいえないが、若い俳優が「老い造り」してる感がありありなのが少し興ざめでした。 ★刀ではなくそろばんで生きた武士、って題材は良いと思うんですが。これだったら今時のNHK大河ドラマのほうがよっぽど新感覚で面白いです。惜しい作品。 【wagasi】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-12-12 00:28:07) (良:1票) |