4.あまりにお話が美しく且つ道徳的に過ぎるような気もするが、偏見が徐々に取り払われてゆく様はやっぱり気持ちがよく、白人と黒人の握手や抱擁はやっぱり感動的であって、こういう美談を恥ずかしがらずに堂々とやってのけちゃうところの潔さというか単純さはある意味凄い。人種問題を抱えているからタイタンズは強いのだという逆説的なコーチの言葉はそのままアメリカ合衆国の強さの表明でもある。努力は報われる。正しい行いは認められる。悲しみは乗り越えられる。正義は勝つ。そして勝利は美しい。この単純明快さがアメリカであり、他の国が真似しようとすればえらく深刻なものになっちゃうところをそうさせないのがハリウッドなのだろう。それでも、何もかもが丸く収まるのはいいとしてやっぱりそこに至る困難が実際にはもっとあっただろうことは誰にでも想像できることで、問題の難しさと清清しいハッピーエンドの間にはもうちょっとヘビーな展開があっても良かったような気がする。アメリカンフットボウルの試合シーンは大方タックルのカットで占められており、ゲームの流れがほとんど映されておらず、なんとなく迫力があるようにだけ見せているのはかなりがっかり。 (ちなみに飛行機内<新婚旅行のとき>で観たのですがあれは映画館とはいえないですよね) 【R&A】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-11-18 14:45:28) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 そこそこです。でも 1)当時の黒人差別の実態があまり強烈に描かれてない 2)選手が融合していく過程が簡単すぎる ので、ハッピーエンドに至ってもあんまり感動がないんだよねえ。 それと一番疑問に思ったのが、主人公のコーチの指導が独裁的すぎること。一方で黒人差別の撤廃という良いことをしようとしながら、クラブ内では圧政を敷いて選手たちを抑圧するとは。そこんとこが、どーも完全に共感するに至らない理由。どうせならそこも好感を持てるように描いてほしかった。実話をもとにしてるらしいが、別に事実にこだわる必要はなかったんじゃないの。 【佐吉】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-07-09 01:18:47) (良:1票) |
2.きちんとまとまった話のはずなのに、見終わった後にはなぜか消化不良感が残ってしまう。つまり、人種差別問題を知りたいのだったら「遠い夜明け」や「ミシシッピー・バーニング」、アメフットを見たいのだったら「ルディ」や「ワイルドキャッツ」など、もっと描写の優れた作品はあるし、デンゼルの鬼コーチぶりに着目しようにも、「勝利への旅立ち」のジーン・ハックマンや「アメリカン・ファイトクラブ」のジミー・スミッツに比べると(種目は違うけど)いかにも中途半端なのである。つまり、全部に配慮しようとした結果、どれも突っ込みが不足して何となく流れるようになってしまったのである。 【Olias】さん 5点(2005-02-26 02:43:12) (良:1票) |
1.スポコン青春ドラマってハリウッドお得意の(懲りない)ジャンルで、今まで星の数ほど創られてはきたが、出来のいいモノは案外少ない。今回は人種差別がまだまだ激しい時代に遡った点が目新しい。が、その描き方は決して深く掘り下げたものではなく、あまりにも通り一遍だし、また登場する学生諸君はヤンキー気質まるだしの単細胞という、いつもながらの画一的イメージでしか描かれていない。ストーリーも総花的で、近頃これほど印象に残らない作品も珍しく、映画館を一歩出た途端“タイタンズを忘れ”てしまった。 【ドラえもん】さん 5点(2001-05-13 15:33:47) (良:1票) |