4.《ネタバレ》 原作がシェリー・カーリーで製作総指揮がジョーン・ジェットというところから若干覚悟はしていたのだが、リタ・フォードの扱いが異様に軽い(というか、ほとんど脚本上無視されている)のが、何とも残念。それから、肝心の演奏シーン(練習含む)やライブシーンで、そもそも彼女たち自身が少しも楽しそうに見えず、加えてカメラや照明もものすごく適当なのが、これもまた残念。結局、何がどうなって対立して分裂したのかも描かれていないし、そうである以上、最後の電話シーンにも何の感慨も湧かない。バンドの存在を後の世に伝える契機となったという点についてのみ評価する。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-06-04 01:08:27) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 あたしは、洋楽は殆ど聴かないから、実の所ランナウェイズは名前は聞いた事があるけれどどういうバンドだったのか全く知らない状態でした。 でもこの映画を見るとランナウェイズが一瞬でロック界を駆け抜けていったというは良く分かります。勿論、現実部分はもっと細かいでしょうけど、彼女らの事を90分少々で理解する様な映画としては非常に良くできています。 面白いな、と思ったのはシェリー・カーリーが平凡でいる事に不安を感じて別の世界に行くのに、最終的には平凡である事を望むという、非常に分かりやすい話をシェリーを演じるダコタ・ファニングが巧みに演じているという事かな。最初に出てきた時の彼女は色っぽさを見せるけどどこか幼く見え、ラストでは物凄く可憐で可愛い表情を見せながらも、大人に成長した姿を見せたのには非常に感心しました。ロックを通り過ぎる過程で、変化していく姿というのは、非常に良かったと思います。同時に、ジェット役のクリステン・スチュワートも、自分はロックを貫き通すしかないという決心をする事で大人になっていくという、これも方向性は違うけど、ロックを通り過ぎる過程で、変化していく姿を演じ、それぞれ別の道を歩む事になる二人が、互いに笑って話すという姿を見せる事で、互いを認め合う事になるというのは、シナリオ的には非常にオーソドックスな作りではありますけど、それ故に物語の到達点として、非常に良く出来ていると思います。薬物やセックスを映像の表現として使っているため、どうしてもR15になってしまうのは仕方の無い所ではありますけど、正しく理解させる為の話を大人がしてあげれば、同年代である中学生にも個人的には見せたいところですね。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-06-13 12:42:39) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 ダコタんが不良になっちまっただ!! いやー、変わるもんですねー。 まあ、ナチュラルな時のダコタは相変わらず愛くるしいけど、割と普通の可愛い娘になった感じ。こっからはまずます実力が試されるんでしょうな。 本作のシェリーみたいにドラッグに手出しちゃダメ、絶対!
内容は特にないけど、演出はかっちょよくて好きだ。パンクナンバーも色々かかるし、日本公演のライブシーンはすげえカッコ良かったし。頭のおかしい感じのプロデューサーも面白かったし。結構な音量で観れたのは、とても良かった! これ、家のしょぼい音響で観たら全然上がらなそう。 ラストのダコタの表情が素晴らしいかった。 これからの彼女の活躍にますます期待したいっす。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-16 11:58:40) (良:1票) |
1. とても楽しい作品だった。Runaways の事実に則した演出などというのは適当に放棄していて、まあ基本はCherie Currie を主人公としての「ロック業界の虚飾」のなかで崩壊する精神という、誰でもが聴いたことがあったり想像することもできるあたりの着地点で、Cherie Currie の家族関係の描写あたりはそれなりにきちんとやっているわけだけど、Runaways というバンドの歴史なんて、ポイントポイントを押さえているだけで、そんなにち密なものではない。それで、この演出がいいのは、そういうストーリーとしてバンドのユニークさを語ろうとするのではなく、もうバンドの歴史なんか類型のなかに押しこめてしまって、ヴィジュアルでもって何かを語らしめようという演出姿勢がいい、ということになる。Kim Fowley なんかの描写もかなり類型化して、商売人としての側面をおもてに出しているあたり、正解だと思う。トレーラーでのバンドの特訓、彼女たちのステージ、そして圧巻の日本でのライヴ、その後の分裂への道をしめす混乱のレコーディング風景と、つまりはアラン・パーカーの「ザ・コミットメンツ」と同じような展開(かなり参考にしていると思う)なのだけれど、「じっさいがどうだったのかなんて追求したってしょうがない」といっている感じ。ライヴの映像のカメラとか、彼女たちのバンドの規模にあわせたというか、あまりパースペクティヴを効かせずに、それでもいい効果を出していたと思う。わたしは楽しめた。■この映画でここ、というシーンを書けば、彼女たちの日本でのステージの冒頭のシーンで、ダコタ・ファニングの演じるCherie Currie が、そのはいている高いヒールで床にちらばるドラッグの錠剤を踏み砕き、床に突っ伏してその飛び散ったかけらを舐め取ってから起き上がり、歌いはじめる場面こそ、であって、その場面でこそCherie Currie の音楽に賭けた根性をおもてに出すと同時に、ダコタ・ファニングという女優がその、もう子役ではないのだという女優根性を見せつけるわけになる。演出もいい。■欲をいえば、バンド解散後恵まれず、多くのミュージシャンのレスペクトを集めながら近年亡くなったドラマーのSandy West に対して、もうちょっとレスペクトがあってもよかったような気はした。 【keiji】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-04-15 11:35:25) (良:1票) |