6.アニメ「少女革命ウテナ」からの影響が感じられる。ウテナでの学園を精神病院に置き換えると主要登場人物の配置に多くの共通点が見いだされる。また「世界を変えるのは自分を変えるために戦うこと」というテーマから、スタティックなドラマ部分に幾度かの決闘が挟み込まれる構成からラストのオチに至るまでウテナにそっくりだ。これはインスパイアド・バイ〜くらいのクレオジットは入れて欲しいレベルではないか。但しウテナが日本アニメ界の隠れた金字塔として世界に誇るべき深みと文学性を持っているのに対して、本作にはそれらの重みがほとんどない。折角いただいた深いテーマもとってつけたようで、残るのは殺戮シーンの殺伐とした印象ばかりだ。この 深さ1:脳天気さ9 といった不自然な割合は、本作の制作者がオリジナルを生み出す苦労をしていない安易な模倣者であることの証左だ。しかも引用元を想起しないくらい劣化させている。ただあばれるだけでバリエーションに乏しい戦闘シーンはひとつにして、脚本をブラッシュアップすることにもっと力を注いで欲しかった。たとえ借り物とはいえ普遍的で重要なテーマを扱っているのは間違いないのだから 【皮マン】さん [DVD(字幕)] 2点(2016-07-13 11:02:55) (良:1票) |
《改行表示》 5.既存コンテンツをピカピカに作り直すことで成功してきたザック・スナイダーが、はじめて挑んだオリジナルストーリー。今回は自ら脚本も執筆しており、並々ならぬ意気込みで製作された本作なのですが、完成した映画はかなり独特。面白いと判断するか、そうではないと判断するかはまさに紙一重であり、実際、劇場公開時には興行的にも批評的にもかなり苦戦しました。とはいえ新しい試みに対して拒否反応は付き物であり、かつて『フィフス・エレメント』や『V・フォー・ヴェンデッタ』がそうであったように、時とともに評価は安定していくタイプの映画だろうと思います。。。 かく言う私も、最初の見せ場である鎧武者との対決にはポカンとしてしまいました。アクションとは物語の中に存在してこそ盛り上がるものであり、文脈から切り離された所で派手なアクションを見せられても感情がうまく乗っからないのです。しかし、映画を見進めていくことで徐々にこの映画の鑑賞方法が分かり、それからは素晴らしいアクションの連続を楽しむことができました。本作の製作にあたって、監督は『ムーラン・ルージュ』からの影響についてしばしば言及しています。つまり、これはアクション映画というよりもミュージカル映画に近く、本作におけるアクションはミュージカル映画における歌と同様の位置づけにあるようです。それまで普通に喋っていた人が、感情の高ぶりとともに突然歌い出すというミュージカル映画でお馴染みのアレを、本作ではアクションに置き換えているのです。。。 ザック・スナイダーにとっては物語すらその圧倒的なイマジネーションの枷となっていたようで、ミュージカルの手法を採り入れることでその制約から解き放たれた本作の見せ場は圧倒的な迫力と面白さに溢れています。これは駄作と切って捨てるには惜しい完成度であり、今後本作を受け入れる人が増えればいいなと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2012-08-14 20:28:07) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 ラストにスッキリ出来ればもっと点数あげたんですがねぇ。『それともう一つ。DVDのパッケージと題名だけでアルバトロス作品だと思わないように!』 【SIN】さん [DVD(吹替)] 6点(2011-08-17 23:12:27) (笑:1票) |
3.《ネタバレ》 【はじめに】まず言いたい。この邦題は史上最低だ。 宣伝マンは中身を見ていないのでは無いか? そうは言っても、派手なビジュアルと扇情的なタイトルが無ければ客を呼べないのも事実で有り、かく言う私も綺麗な外人のお嬢様方が派手な衣装でマシンガンをぶっ放すビジュアルにやられたから観に行ったのもまた事実。 複雑な心境だ。 もう一つ、近場のシネコンでは何故か吹替版しか公開していなかった。 わざわざ遠い映画館まで字幕版を観にいったが、これも納得できない。 選択の自由を観客に与えて欲しい。 【本題】他レビュアーの皆様も書かれている通り、ザック・スナイダーの脳内世界が炸裂しまくっている。彼とは話が合いそうだ。 冷静に考えると本作は悲惨極まりない話が背景に有り、少しの希望も無い中で妄想世界に逃げ込むしかなかった主人公の心情は察するに余りある。妄想世界で展開される戦闘が激しければ激しいほど、実世界で主人公に突きつけられている事実は悲惨な訳で、初回と二回目では感想が大きく変わるのではないかと思う。一本の映画で観た人なりに色々な解釈が出来るので、仲間同士でわいわい感想を語り合うには格好の作品だろう。個人的にはロケット役のジェナ・マローンにやられた。もう一回、絶対に観に行くだろう。このレビューを読んだ皆様も先入観を持たずに素の状態で是非ご覧頂きたい。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-04-18 21:18:18) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 最初に・・・。私は女性です。そしてこの映画は最高です。笑。 皆さんのコメントを見ていたら女性には受けないんじゃないかと考えられているようですが、決してそんなことはない!ベビードールの(なんかすごく狭い範囲での)完璧なルックス、コスチューム、まさに昨今の女子高生はここを目指していたんですよ。・・・多分。(笑) 登場人物が、継父とか、ポーランド人の先生とか、キャラ濃すぎですが、それぞれかなりの完成度。戦いのシーンの迫力も満点。そのエッセンスも濃い。なんだか監督の妄想とちょっと変な性癖を思いっきり出しましたーって感じですが、その世界の完成度は高く、ニヤニヤしながら見てしまいました。 サントラも素敵だったし。^-^。なんというか、思いつく言葉は、なぜか、「梶芽衣子」。 一点、難癖をつけるとしたら、戦闘シーンの色味がほぼ同じで、確かに時代や構成要素は変化させているのだけども、あまり変化を感じなかった。戦闘シーンのバリエーションがもう少し明確にあったら、もっと素敵だったかも。 【しゃっくり】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-04-18 00:12:52) (良:1票) |
《改行表示》 1.いや~予想以上に素晴らしかった!↓のレビュアーの8bitさんに完全に同意します。 今作の最大の見どころは、言うまでもなくそのバカバカしくも圧倒的なビジュアルとアクションシーンです。 監督が「300〈スリーハンドレッド)」でも見せたスローと早回しを組み合わせ、カメラワークがぐるんぐるん動く戦闘シーンは迫力満点。 はじめっから「精神世界で戦う」という設定なのでなんでもアリがまかりとおります。 主人公たちの無双状態なのです。 美女たちがばっさばっさ敵を倒すのを見てハァハァするのがこの映画の正しい観かたでしょう。 しっかし監督の趣味全開です。いや、全開どころかメーター振りきれるほどの「ぼくのかんがえたかっこういいえいが」なのです。 そんなザック・スナイダー監督が大好きです! 【ヒナタカ】さん [映画館(吹替)] 9点(2011-04-17 17:56:59) (良:1票) |