《改行表示》 5.三谷幸喜。この小心者の人気脚本家は、与えられた潤沢な製作費と大衆の反応を気にするあまり、“コメディ”の面白さそのものを見失っているように思えてならない。 まずはっきり言ってしまうと、この映画に稀代のコメディ作家が織りなす“ストーリー”の面白味として特筆すべきものは何もない。 三谷幸喜が、その役割を果たせた要素は、無意味に豪華なキャストを揃えたことくらいだ。彼の実績が、単独で映画の主演を務められる俳優たちを幾人も集め、別に彼らにその役を演じさせる必要の無い端役を演じさせている。 豪華なカメオ出演に彩られて、ストーリーが面白いのであればもちろん問題はない。でも、そうではないので、やはり問題視せざるを得ない。 殺人事件裁判の証人に落ち武者の幽霊を立たせるという荒唐無稽な設定自体に文句が言いたいのではない。 そこから始まるストーリーテリングが、あまりに論理性に欠け、陳腐だ。 “下らない”要素を論理的に積み重ね、物語に面白味に長けた説得力を持たせることが、三谷幸喜という脚本家の魅力だったはずだ。 舞台設定の雰囲気と、キャストの豪華さのみに頼り、ストーリーそのものの面白さが無かったことが残念でならない。 と、つらつらと酷評を綴ったが、それでもこの映画は観客をスクリーンに惹き付ける“要素”を持っている。 それは、主演女優の愛らしさだ。深津絵里が魅力的で仕方が無い。 昨年の「悪人」で見せた薄幸のささくれた表現からひっくり返ったような可愛らしいパフォーマンスに対して、頬のゆるみを止められなかった。 主演女優の存在感が、ぎりぎりのところでこの映画の娯楽性を繋ぎ止め、盛り上げていた。そんな気がする。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 5点(2011-11-06 20:10:52) (良:2票) |
4.清洲会議を見て、この映画もぜひ見なければと思った作品。三谷幸喜と言えば「ラヂオの時間」でおもしろさを知ったわけだが、その後「みんなのいえ」から「ザ・マジックアワー」までは私にとっては今ひとつだった。それが清洲会議から更科六兵衛を経て「ステキな金縛り」となったわけである。おもしろさは抜群、私にとっては「ラヂオの時間」「清洲会議」を超える映画となった。単にコメディとしてのおもしろさだけでなく、どうやって幽霊に証言させるかアイデアと工夫がすばらしい。そして主人公の深津絵里が堂に入っている。それにタップダンスや手品まで見せてもらって・・・。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-20 23:00:00) (良:1票) |
3.「有頂天ホテル」 「マジックアワー」 と連続で 大ハズレ..話題作だけに、今度は面白いだろう..と思い、期待したのだが..結果は、大コケ..こんなショボイ物語で、観ている人は納得するのだろうか?..疑問だ... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 3点(2012-05-28 10:36:11) (良:1票) |
2.三谷監督作品に共通するのが、観る者をちょっと戸惑わせる一風変わったシチュエーション、こじゃれた笑いの得意げな押し付け、芸達者な役者を集めての学芸会的小芝居。今回もそのパターン。あまり入っていなかった劇場だったけど、笑い声も起こらず、ラストの余計な感動シーンもみんな冷めて観ていた感じ。三谷作品、決して嫌いじゃないんだけど…。 【Q兵衛】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-23 08:44:53) (良:1票) |
《改行表示》 1.三谷ワールドは健在! クスクスっと笑いを誘い、それでも時折ホロッとさせてくれます。 もちろん締めはやっぱり明るく笑顔で楽しくオチャらけてくれる。 落ち武者のコトバ使いとか、緊張感が全く無い裁判シーンとか、突っ込みどころは満載ですが、幽霊が見える理由や幽霊を証人に呼んだ裁判をいかにして成立させるか という点は、それなりに合点がいきました。 エンドロールで流れるお二人のデュエットの上手さにはちょっとビックリです。 【たかたか】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-11-06 00:34:15) (良:1票) |