4.メル・ギブソン8年ぶりの主演作にして、監督マーティン・キャンベル、脚本ウィリアム・モナハン、編集スチュアート・ベアード、音楽ハワード・ショアというご祝儀のような豪華メンバーが顔を揃えているだけに相当な映画なのだろうと期待して鑑賞したのですが、そんな期待を上回るバイオレンスの快作でした。デビュー作「マッドマックス」以来、家族を殺される男をひたすら演じてきたメル・ギブソンの真骨頂、怒りと悲しみに溢れるヒーローを演じさせると相変わらずこの人はよくハマります。彼に対する敵方の設定もよく考えられていて、巨大軍需企業、その軍需企業に飼われている上院議員、政府、政府の汚れ仕事を請け負う民間セキュリティ会社が同じ目的を持ちつつも別々の指令系統で動いており、そのために大きな混乱が生じているという設定は、妙に説得力があって「なるほどな」と感心しました。特に印象に残ったのがレイ・ウィンストン演じるセキュリティ会社の男で、「殺しを職業としている以上、指令が下れば個人的に恨みのない相手であっても俺はためらわずに殺す。俺にそうさせないよう、お前は絶対に一線を越えるなよ」とわざわざターゲットに警告しにくる職人気質にはグっときました。アクションは控え目なのですが、要所要所では腹にガツンとくる重厚な見せ場が用意されています。バイオレンス一筋のマーティン・キャンベルの手腕はこの手の渋い銃撃戦でこそ発揮されるようで、派手すぎないアクションのカッコよさには大興奮なのでした。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2011-12-19 01:00:10) (良:2票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 最近は世間一般の評価と自分の評価に多少のズレを感じることが増えました。。この映画も低評価ゆえ見送っていましたが、最近観た中では高評価できる映画でした。 ネタバレしますので詳しくは書けませんが、扱っている話題にも無理がなくリアリティのある内容になっています。映画では大げさに描かれていますが、現実の社会でも大なり小なり有り得る話だろうなという怖さを感じます。アクションの描き方も安心のメル・ギブソン印といった安定感。ほどほどのアクション描写に留めているので映画がより深いものになったような気がします。(監督は007も撮影しているんですね) レイ・ウィンストンが助演と思いきや、ラストでかなりおいしい部分を総取りしますのでその点も渋い演出だったと思います。なぜ彼がラストでああいった行動に出たのか意味が判らないといったレビューもありましたが、彼も不治の病でメルギブに肩入れしたくなっただけですきっと。 全体的に少し暗めの映画ですが、落ち着いた映画ともいえます。独身者でも十分に感情移入できますが、、年頃の娘を持つお父さんだったらさらに感情移入100倍と思います。ここにアクセスしてくるような映画ファンにはお勧めできる映画です! (ただ、メルが拉致され手錠をハズして脱出するくだりは、ご都合主義丸出しで無駄です。そもそもなくても問題ないシーンですアレ) 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-08-29 12:36:25) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 始まってすぐに事件が起こるのはいい。それが動機になって突き進む感じも良い。けどスタートダッシュがすごすぎて徐々にトーンダウンしていく。みんなあっさり撃たれてやられるのに主人公だけはなぜかすぐに撃たれず、気絶させられ縛られる。この手の主人公無敵系の映画ってのは全部こうなんだよなぁ。 【虎王】さん [DVD(吹替)] 5点(2013-03-28 18:01:48) (良:1票) |
《改行表示》 1.久々のメル・ギブソンの主演作。 彼はDV騒ぎで、大きくイメージダウンしていたので、8年ぶりの新作と言っても まあ、B級映画で過去の栄光と、話題性だけのショボ映画なんだろうと正直全く期待しないでみました。 しかし、正直よい意味で期待を大きく裏切ってくれました。 この映画はそんなイメージダウンのB級タレントを使ったという映画ではなく、 ちゃんと、過去のメル・ギブソン映画レベルの質の高い作品でした。 確かに、復讐物というありきたりなネタではありますが、たまたまなのか、この2011年からの日本を もとにしたのか?というような内容が絡んできます。(もちろんこの映画の方が先なんでたまたまです) いずれにしても、久しぶりにメルの作品を見たいという方にも、単なるサスペンスファンっという方にもお進め出来る一本だと思います。 あとは海外でのこの映画の評価が気になるところ。それ次第では、今後もメルの作品を見ることができるでしょう。 【シネマファン55号】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-02-11 00:02:46) (良:1票) |