47.《ネタバレ》 市川・石坂コンビの金田一シリーズの二作目は一作目と同じキャストに同じ演出を施すことでこのシリーズ独自の個性と安心感を構築することに成功した。と同時に私的にはこんがらがっちゃったりするんですが。前作『犬神家の一族』と人気を二分するこの作品の評価を上げているのはシリーズすべての悲しい過去を持つ犯人の中で、過去だけではなく自らの愛する娘をも手にかけてしまうという最も悲しい仕打ちを受けてしまうという悲劇性と、その女を一途に想っていた刑事がそもそも金田一を呼び寄せたという悲しい皮肉が他のどの作品よりも感慨深いストーリーとしている点にあると思う。抑えた演技にもかかわらず圧倒的な存在感を示した若山富三郎は完全に主役を食っていたが、金田一耕介のキャラからしてみれば食われてこそ作品の出来は良くなるということなのかもしれない。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-07-11 18:51:29) |
46.《ネタバレ》 八つ墓村・犬神家の一族と見てきたけど、今回のが一番暗いというか地味。犯人の意外さ動機とかも単純でこれといって印象に残りにくい。ただ加藤武は前作同様よかったなぁ。ああいうキャラって推理もの必須だよね。あと全然関係ないけどちょっとだけ流れる大河内左膳の迫力がすさまじかった。断片でも伊藤大輔の丹下左膳見れたのが一番の収穫。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2006-03-21 23:54:53) |
45.子供のころこわい映画でした。 【午後のコーヒー】さん [映画館(字幕)] 4点(2006-01-06 23:59:17) |
44.横溝正史の探偵小説の映像化ですが、単なる原作を映像化しただけでなく、一つの映画作品としてもかなり高い水準にあるかと思います。 うらぶれた農村、複雑な血縁関係、着物姿の金田一耕助といった、多くの人が描き、またドラマで何度も再生産されてきた横溝正史のイメージが、実はこの映画で始まっていることに気づかされます。そしてそれは、日本人にとっての原風景でもあるのです。 冬枯れした村の映像は勿論ですが、出演している人物の誰もが、謎解きのための駒ではなく、それぞれ個性を持っていることもこの作品のすばらしさの一つでしょう。特に磯川警部を演じる若山富三郎は、退職間近の老刑事の哀愁、大人のほのかな恋というものを一貫して出してくれています。 今やサスペンスドラマはテレビの二時間サスペンスを含め余りに量産されていますが、それらとは一線を画す逸品でしょう。 【とくべえ】さん [DVD(吹替)] 10点(2005-12-29 10:47:59) |
43.《ネタバレ》 磯川警部につきますね。最後の別れは何度見てもいいです。 【yu-mi】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-10-06 13:13:07) |
42.惜しいなあ・・・。原作じゃラスト、リカ(岸恵子)の息子歌名雄(北公次←ブルドック)に千恵(仁科明子)が救いの言葉をかけて後味良く終わるのに映画にはその部分がないんですよ。あの終わり方じゃ彼に全く救いがないんですよねえ。そこの不満さえ除けば「犬神家」と同等のクオリティを持った作品だと思います。それにしても「~してつかあさい」っていい響きの方言ですね。 【放浪紳士チャーリー】さん [地上波(字幕)] 8点(2005-07-31 10:56:27) |
41.市川崑の金田一映画は漂う空気の湿っぽさがたまらない。邦画特有の闇と悲哀と、かすれたような色の美しさが堪能できる。今作は脇役がなかなか粒ぞろいだったが、磯川警部役の若山富三郎が突出して素晴らしかった。どっしりと静かに構えて、さらに人情味溢れていた。最近こんな役者を観ていないので、軽くショックを受けた。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-30 09:48:18) |
40.この頃、このシリーズテレビでやらないのね。ただ、このシリーズの悪い所が、ビックな人が・・・・ 【ボバン】さん 7点(2005-02-12 02:39:57) |
39.横溝ものはいいなあ 背筋が寒い 特に市川監督ものはお薦め 【蘭丸】さん 6点(2004-10-16 01:05:32) |
38.市川×石坂の組み合わせでは一番。やっぱ金田一は石坂浩二じゃないとね。金田一ではいつもだけど、昭和初期の田舎の風景も好きだな。 【ロカホリ】さん 8点(2004-09-21 00:41:40) |
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37.《ネタバレ》 歴代金田一映画の中で、一番好きな作品です。これぞ横溝作品、というエッセンス(戦後という時代背景、山奥の田舎という舞台、そこでの古い因習や価値観、過去の事件との因果関係、複雑な血縁関係、見立て殺人等々)が満載です。また、小説が作られた時代ならではの動機が映画にも色濃く出てたので、このような評価にすることにしました。皆様からご指摘の多い犯人の動機に関しては、この作品の設定を考えれば十分納得ができると思います。戦後という時代に、外の世界を知ることもない人達がほとんどの閉鎖された環境では、現代では理解不能の価値観がそこに存在するわけで、父親が同じ3人娘が綺麗なのに自分の娘だけが痣があったり、その妬みの対象である娘(しかも兄妹)に息子が盗られそうになったり、というのは充分動機に値すると思います。また、何故20年も経ってという意見もありますが、放庵のゆすりに対する恨みと3人娘に対する嫉妬(小さい村だから綺麗に成長していく様を日々目の当たりにしているのですよ)が積もり積もった20年に、息子の恋愛と千恵の帰郷というタイミングが重なった、ということで充分に納得できるのでは、と思うのです。俳優陣が完璧な点も、かなり評価してます。中でも岸恵子と若山富三郎は秀逸なのですが、特に若山富三郎が岸恵子を疑っていながら、恋愛感情との狭間でゆれる磯川警部の役を熱演しています。最後の駅での金田一耕助と磯川警部の会話、とても感動しました。 【なおてぃー】さん 9点(2004-09-16 01:26:03) (良:2票) |
36.個人的に原作は「夏」的な印象ですが本作は「秋」。いかにも「晩秋」というイメージぴったりの映像が見事です。若山氏出演により暖かくも重厚なムードが醸し出されてイイ。基本的に善人である犯人があれだけの猟奇行為を行う動機が不十分な気もしますが、推理小説でそれを言っても仕方無いのかも知れません。 【番茶】さん 7点(2004-09-07 23:27:15) |
35.お人形が鞠つきしているシーン。その中の一体のお人形の顔には痣があります。このシーンが1番怖かったなあ。 【ジブラルタの星】さん 7点(2004-07-20 22:18:29) |
34.《ネタバレ》 横溝お得意の近親相姦(風)ネタではあるが、顔のない被害者=加害者という、古典的本格派ミステリーでよく使用されるギミックを使って、うまくまとめた好作品。乱歩ものもそうだが、昭和初期という舞台設定はこの種のミステリーには不可欠な要素。DNA鑑定などの科学捜査全盛の現代では、こんな謎ありえないから。この種の土着的なムードっていまの日本には(特に都会には)皆無だから、レトロスペクティブに訴えるものがあるんだろうな、と。ともかく、金田一ものとしてはとてもよい作品であることは疑いない。 |
33.金田一シリーズの中で最高傑作だと思います。市川崑の描く金田一ワールドは実にいいですね。彼の作り出す鬱蒼とした雰囲気の世界は実に恐ろしかったし、その裏に隠れた人間模様も哀しく切なく見事に描かれていました。配役陣では石坂浩二は勿論の事、岸恵子もすごく良いですが、特に若山富三郎が非常にいい味を出して演じています。磯川警部は間違いなく彼がハマリ役です。僕の中では監督は市川崑で、金田一・石坂浩二、磯川・若山富三郎、等々力・加藤武…この布陣が一番ピッタリ来ます。 【ゆうしゃ】さん 10点(2004-03-17 10:14:28) |
32.《ネタバレ》 市川崑監督を知らずに観て、虜になった作品です。 非常に美しい映像が更に殺伐とした怨念を盛り上げます。原作も読みましたが、全てにおいて大好きな作品であります。他の金田一シリーズでは犯人に同情する事はありませんでしたが、これは、泣けちゃいました。それは岸恵子と若山富三郎の演技によるところが大きいですねー。殺人を犯す動機については、僕は村と言う閉鎖的で独特の力関係で偏見に満ちた中では、秘密を守る事は死活問題であったと思います。又、自分の子供と旦那の言わば浮気相手の子供が恋仲になるのは、何にも置いても許せない事の1つであると思います。 |
31.《ネタバレ》 殺人の動機が弱いかな。ぶどう酒工場の樽の中につかる死体は不気味すぎる…。 【fragile】さん 6点(2004-01-08 22:43:09) |
30.全体にわたる灰色の画面や物悲しい音楽、いつ見ても心にぐっとくる作品です。 |
29.市川監督の横溝シリーズの中では、これがもっとも好きです。若山富三郎扮する磯川警部が絶品。ラストがよかったな。哀歓があって、ちょっとジ~ンと来ました。 【ひろみつ】さん 7点(2003-11-06 23:20:07) |
28.手毬唄のように殺人を犯すなんて、犯人も結構大変だなと子供の頃思ったものだった。岸惠子が魅力的でした。横溝シリーズは大好き。 【fujico】さん 7点(2003-10-21 07:49:37) |