8.序盤は長澤まさみの凶悪さにやられてしまったが、後半は多少冷静に鑑賞出来た。 映像的な演出は斬新ではあるけど、ストーリーは意外とまともな純愛物。 正直、ラストの纏め方は好きにはなれないんだけど、2時間で話を終わらせるには仕方ないところでしょうか。 尺の問題がなければ仲里依紗と真木よう子も絡ませて、壮大なモテキを構築できたのかも知れないけど、その辺りのボリューム感を出せなかったのが残念。 長澤まさみと麻生久美子のシーソーゲームに関しても見所はあったけど、どちらもいい女過ぎて、2位じゃダメなんでしょうか?と言いたくなった。 これが長澤まさみvs麻木久仁子だったら納得の展開だったのかも知れない。 まあ、僕なら麻木久仁子でも手を打ってしまいそうですが。 そんなどうでもいい僕の感情は別として、それぞれの女優の魅力が爆発しているのは確かで、ニヤニヤしながらいい女を眺めるという趣旨では最高の作品かも知れない。 あと、使用されている楽曲もいちいちツボに嵌っていて、僕もやっぱりB'zがダメなんです。 そんなお前は俺かよ!というシーンが盛りだくさんで、僕にもモテキが来るかも知れないと仄かな夢を見ることが出来ました。 ありがとうございます。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-04-08 14:40:56) (良:1票)(笑:2票) |
7.《ネタバレ》 結局この映画はモテないセカンド童貞、もしかしたら本当の童貞の妄想に過ぎない。だが、だからこそこのストーリーはもっともらしい。妄想とはえてしてそんなものだ。酔っ払って友達を呼んで終電なくして家に泊まってキスをする、といういかにもありそうな展開で(これに共感できるかできないかは相当感想を左右するはずである)、そこからうだうだして、うまくいきそうだと思ったら無様な格好を見せてしまい、気まずくなる。そこにちょうど良く現れたもう一人の女と寝るが、好きではないという事実とそれによる罪悪感に苦しむ。これも現実によくある展開だ(自戒を込めて)。重要なのは「よくある展開」をそのまま描き出しているところにある。この「よくある」展開は現実によくあるものであって、映画のストーリーにおいてよくあるものではない。映画の主人公はそんなに即物的ではあってはならないし、セックスしたいセックスしたいと考えているような男であってもならない。そしてその過程は全て受動的である。主人公が「こうであったらいいな」という受身の発想が如実に現れている。本当かどうかは別にして、いわゆる「現代」の若者の状況を表しているとも解釈できる。しかしラストを見よ。デパルマのような回転ショットに、「ゴースト」のように泥の中で抱き合う二人。好きな人を走って追いかけて追いかけて追いつく。嫌がっても何度もキスをして、結局受け入れる女。急にまるでどこかで観たような光景が繰り広げられる。男は受動的ではなく、「まるで映画のような」アグレッシブな男になる。ここに至って現実的な妄想は映画的な現実へと昇華(あるいは減退)しているのである。いかにも真実らしい妄想は、次第に嘘っぽい映画に変わっていく。うまくこの映画はPV風の演出やミュージカルなどを挟んで「映画らしさ」を出そうとしているが、それらを除外して考えると、前半に起こっていることは現実的過ぎてドラマにすらならないようなことだ。そして全編を通してこの映画は観ることを強制する。画面にはほぼ一定のものしか映らない。そういう意味でこれは非常にテレビ的な映画だ。何を観ればよいかが決まっていて、その通りに観客は運ばれることになる。それが良いか悪いかは別として、これは結局主人公の思想を反映しているということだ。彼は見たいものしか見ず、それ以外は全てキラキラとした背景へと後退させる。ラストが最も象徴的だろう。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-05 00:47:34) (良:3票) |
6.《ネタバレ》 この映画、「世界の中心で愛を叫ぶ」よりも世界の中心で愛を叫んでいたな。 恋ってさ、自分の関係ない所に在ると馬鹿馬鹿しくて何やってんだかって感じなんだけど、いざ自分がしてしまうと、なぜあんなに自分でいられなくなるのか。 そういう自分が嫌で、たいして好きでもない女とヤッテしまうなんて、とても弱くてどうしようもない屑野郎でもっと自分が嫌いになる。 なんだか他人事に思えない映画だ。一つだけ違うのは俺にはモテキが来てないってことだけ。 森山未来は、マイケル・ジャクソン好きを公言しているだけに体のキレ良かったですね。 本物のパフュームと踊っても違和感なかった。染まりすぎてて逆に笑えた。 良いと思うよ。恋を描いた映画なんだから。暴走してナンボでしょうが。 不治の病とか、昔の恋人が忘れられないだとか、そんな話が観たいですか? そんな話ど~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~でもいいわ!
【バニーボーイ】さん [地上波(邦画)] 8点(2014-02-03 00:10:18) (良:1票)(笑:1票) |
5.映画はドラマを見なくてもその世界観にすんなり入ってゆけるので、 映画単体で十分楽しめる内容に仕上がってます。 さて本題です。 モテキはいわゆる恋愛ハウツー映画。 つまりバブル期のホイチョイプロダクション謹製「私をスキーに連れてって」(1987年)や 「彼女が水着にきがえたら」(1989年)と同じく、 社会情勢を背景としたその時代ごとの男女の恋愛の形をコミカルにまたシニカルに描いた作品です。 とはいえバブル期と現代とではその恋愛スタイルは大きく異なり、 バブル期には草食系男子と肉食系女子は存在せず、 男子も女子もめんどくさがらず恋愛ゲームに興じていましたが、 現代においては男女ともに恋愛ゲームよりも趣味や自分磨きに重きを置いており、 恋愛によって自分自身が傷つくのを恐れているかのように 20代と30代の7割~8割に恋人がいないというデータもあります。 この映画の登場人物たちも現実から逃げ続けていたり、 明確な自分自身を持たず依存する何かや誰かを探し続けていたり、 そんなどこにでもいそうな20代と30代の男女が出会い、 そして相手との歪な距離感の中でお互いを傷つけながら自分の愛する相手を手探りで探しています。 バブル期のようなストレートな感情表現ではなく、 まどろっこしい所だらけだけど、でもそれがまさに現代の恋愛ゲーム。 でもそんなまどろっこしさも思い返せば過去の自分と重なるところがあったりするので、 懐かしさと恥ずかしさが入り混じった若かったころのほろ苦さを思い出したりして、 『誰かと繋がっていたという想い』は時代や男女を問わず普遍のテーマです。 恋愛から距離を置いた30代と40代の独身の男女に特に強くお勧めします。
キャスティングは秀逸の一言。 にしても長澤まさみのあの笑顔はヤバイ。 今まで好みのタイプではなかったので気に留めてなかったけど、 もし彼女が隣であの笑顔で座ってたら・・・男なら誰でも惚れるな、ある意味女の敵(笑) 麻生久美子と中里依紗はまさに女神(笑) 真木よう子は男前! 森山未来はセカンド童貞を見事に演じきっているし、 リリー・フランキーは台本じゃなくて私生活の実話暴露話してるだけじゃないの?(笑) これだけの短い期間で映画を撮って公開するだけでも驚異的なのに完成度も高い! 監督・演出の大根仁さんには次回作も期待しています。 【はいぷ】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-09-25 00:50:57) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 31才セカンド童貞男の妄想が炸裂して面白い。詩がストーリーにリンクしたカラオケの演出もいいし、作品の中で使われている音楽もいい。パフュームとの唐突なダンスも楽しかった。 未練たらしく最後に一回やらせてとまでみっともなくもしつこく迫る藤本に、「あなたでは成長できない」と心臓をぶち抜いてトドメを刺すみゆきの一言。 観ているこちらがいたたまれなくなるほど。 みゆきが苦悩するのは不倫の自業自得だけど、振り回される藤本はたまらない。 麻生久美子がフラれて藤本に泣きすがるシーンも同じく痛かった。人間の情けなくてカッコ悪い部分が見事に描けている。
キャストがどれもばっちりハマっている。男をその気にさせる長澤まさみが、とにかく魅力的。この作品はこれに尽きる。 童貞の理想の彼女であり、既婚者の理想の愛人にもなっている。 麻生久美子も十分魅力的だが、さすがに旬の長澤まさみには勝てない。フラれてエロ親父のリリー・フランキーに高級寿司をご馳走になり、ベッドを共にしてしまうのが妙にリアル。 グダグダしている森山未來に、ドSなくらいにカツを入れる真木よう子もスカッと気持ちがいい。
ところが、あのラストはなんでストーカーから奇跡の大逆転となったのか。夢物語すぎてちょっと冷める。 今までいろんなことから逃げてきたみゆきが泥だらけでしがみつく藤本の姿勢に気持ちが揺らいだということだろうけど、いくらなんでも不自然で唐突なのでついていけない。気持ちが変わるにしても、ストーカー行為で警察に捕まってという展開を経ていれば、また違ったかもしれないが。大逆転にも説得力があれば最高だったのに。
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』と本作が、痛いダメ男の応援歌としては双璧か。 恋愛ソングに勇気をもらってみゆきに告白に行こうとした主人公のように、この映画に勇気をもらって同じようにする人がいるかも。 リアルではまあ勘違いの玉砕に終わるだろうが、それも青春かな。奇跡が起きれば儲けものだし。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 8点(2013-06-14 23:26:17) (良:1票) |
3.もうどんぴしゃ過ぎて笑えます。 たくさん笑いました。 金曜日の夜、疲れてこの映画を見ると、一気に仕事のことを忘れて、週末モードに入れます。
個人的には麻生久美子の役が良かったです。 美人で一般的な(ちょっと重い)女性ですが、サブカル野郎(失礼w)とは共存が難しい。サブカル野郎から見るとつまらない女なのだけど、気にせず、あなたはあなたで強く生きていってください!と思わされます。 泣きながら迫るシーンは最高です。
長澤まさみは魅力全開でした。 見ている男子は皆若干の恋をしたのではないでしょうか。 女子が見ても少しきゅんとしますものね。(私だけですかね)
そして、森山未来、かっこいいですね。 キレがあって、あのダンスシーンはいつも手元においておきたい感じです。
DVD購入決定。 【しゃっくり】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-02-15 22:42:12) (良:1票) |
2.邦画もまだまだやれるじゃん、と思わせてくれた今作。良くも悪くもドラマ版とは主人公幸世の振る舞い方が変わっており、ドラマの延長線上でありながらも別物として見ることができる。なので、原作を読んでいなくてもドラマを見ていなくても楽しめるまさに万人向け。 主人公の振る舞いや登場人物の行動には共感し辛いが、観客はあくまでも傍観者として完成されたエンターテイメントとして本作を楽しめばよい作り。誰かと一緒に見た場合、鑑賞後に登場人物の行動について語り合うことによって、その相手の恋愛観ひいては人間性まで計れるかもしれない。 【Sugarbetter】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-09-26 06:16:35) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 原作は連載が始まった頃から愛読し、ドラマもリアルタイムで観てました。オリジナルストーリーということで心配していたけど、原作者が参加していることもあってめちゃくちゃ面白かった!女の子たちとの絡みが(直接的なエロではないが)めちゃくちゃエロくて、長澤まさみや麻生久美子、仲里依紗と濃厚なキスをしたり乳を揉んだりする森山未來マジ羨ま死刑・・・。 ドラマであったOPの神輿やミュージカルシーンがパワーアップしていたり、幸世のヘタレっぷりや駄目男っぷりに拍車がかかっていて、あらゆるシーンでゲラゲラ笑えた。 ヒロイン4人の中なら麻生久美子演じるるみ子がいいなあ。麻生久美子が好きっていうのもあるけど、好きな人の趣味に合わせようと頑張る女の子ってなんか良くないですか!? 【eureka】さん [試写会(邦画)] 8点(2011-09-22 00:44:12) (良:1票) |