4.《ネタバレ》 この映画、評判通り、アイデアはいいが、その他がユルユルなのであります。設定がテキトー、伏線が放りっぱなし、主役が清廉潔白じゃない、ストーリーがツッコミまくれる等。まー、観ない方がいいかも。それこそ時間の無駄使い、寿命の消費になるかもしれません。 でも僕はなぜかそこそこ面白かった。お金を寿命の時間に置き換えて、格差社会の本質をわかりやすく描いた側面もありますが、何もしなくても自動的に寿命が削られるスリル的要素もあり、寿命をかけて走る人たちに結構ハラハラしました。バスに乗るのに、寿命を削られ、それが嫌で、歩いて変えれば、また寿命が削られる。この世界観が面白い。家に帰るのに寿命が削られるって思うと、そりゃ必死に走ります。細かく理論的なことは、描く気がないんだなと途中で思ってからは、あまり気にならなくなり、逃避行をして、無茶を繰り返す主役カップルを通して描かれるこの寓話的な世界のおとぎ話をそれなりに堪能することができました 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-08-09 18:22:50) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 設定はとても面白く、寿命(time)をクレジットカードのように出し入れしながら毎日を生きるというもの。現実世界のマネーは輪転機でいくらでも刷れる(または電子的に増やせる)のですが、この世界のtimeは有限なのか誰かが自由に創造できるのかは不明なままでした。主人公達がマネーに相当するtimeを貧しい人達にばらまく行為を「秩序を乱す」と批難し、「秩序を乱しても結果は同じなのに」と評するところはこの世界に至る様々な歴史の存在、或は現在の拝金主義経済への寓意を多く含みます。しかし今後の展開について含みを持たせた終わり方は現実世界に対しても良い展開への夢を持たせたかったのだろう、ということでこの点数で。 【rakitarou】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-09-18 22:03:23) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 「TIME IS MONEY」で映画を1本作ってしまった、タイムSFとして目新しいのは確か。 監督アンドリュー・ニコルの傑作「ガタカ」のように美意識で貫かれており、人もモノもみな美しく、それだけに脆弱ではある世界。(夜の海で泳ぐシーンがあの映画を思わせます) 後半迷走してる気はしなくもないけど、ユニークな設定だけでも評価したいです。(蛍光ペンで腕に数字書きたくなる) 茶髪のウィッグをつけたアマンダ・セイフライドが新鮮、「トロン:レガシー」のオリヴィア・ワイルドは見た目25才のママ、彼女があと一歩で間に合わなかった時は悲しかった。 タイムキーパーのキリアン・マーフィは意外とおマヌケ。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-04-05 07:00:00) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 社会の価値を、通貨ではなく寿命に置き換え、それを管理する世界の物語。遺伝子操作によって、不死を達成しているのだが、「人が死なないと困る」ために、富裕層が貧困層を搾取して、彼らの時間(=命だ!)をコントロールすることで体制を保っている。
寿命(命)と価値(通貨)が直結しちゃっている話なので、この物語は、次のような命題も併せ持っている。お金(価値)というものは、命ほど大切なモノなのか?いや、逆か。命って、労働の対価や、単に希少で珍しかったものと、同じに取り扱っていいのか? 価値というのは、所詮は元々物だ。どんなに早いものでも光の速度を超えられないように、どんなに価値を積んでも、命には代えられない、替えるべきではない、というのが普通の人の感覚だろう。だから、そこを一緒にしてしまったこの物語は、資本主義社会への、強力な批判が展開されると思ってた。しかし、なかなか本題には踏み込まずに、若い二人の反逆者とその義賊っぷりを、延々と描いているだけ。 正直、もっと核心的な解決に至る物語に、なっているのだと思っていた。人の寿命と直結した遺伝子操作を、解消させるあたりまで行くとか、またはもっと悲劇的な結末を迎えるとか。しかし、この映画は主人公たちが強盗をし続けなければ、やがて元の状態に収束してしまうような状況で、終わっている。最後のシーンはたしかに、アウトロー映画のようでカッコイイが、物語は何も解決していない。そこの所がちょっと不満。 でも、こういう問題の提起の仕方は、嫌いじゃない。それと、ヒロインの美しさに加点して7点。…そういえば、全員体は25歳って設定だからか、綺麗な人ばっかりだな。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-07-19 16:55:23) (良:1票) |