4.《ネタバレ》 たしか『ベンジー』に次いで、映画館で見た洋画第2作だったと記憶しています。それ以後テレビで二度ほど見ましたが、長らくごぶさた。久しぶりに見たら、以前とは印象がかなり異なりました。 始まって感じたのが、「なんでこんなに地味?」ということ。画的にも凝ったところはないし、ストーリーもよく言えばサクサクと、悪く言えばすっ飛ばして進行します。ベアーズのメンバーは、少々誇張はあるものの、どこにでもいそうな子供(ただし悪ガキ)で、もう少しマンガチックな作という記憶があったのですが、それは吹き替えでのアニメ声の影響でしょうか。画作りもむしろドキュメンタリーのような雰囲気があり、子供におもねっていないというか、実は子供向けの映画ではなかったんじゃないかと思ってしまいました。 見ごたえがあったのは、最後の決勝です。山あり谷ありでさすがにドラマチックな展開になるのですが、しかし演出はあくまでクールで写実的。ルーパスがフライをキャッチするところや、最後のケリーのホーム突入なども、もっと盛り上がるのかと思ったら、あっさり次に進んだのは驚きでした。やっぱりリアル重視という感じです。 さて、決勝で監督のバターメーカーとベアーズメンバーが不和となるのですが、それは結局、バターメーカーが自分のために必死になっていたからだと思うのです。最初の試合での大量失点、そして試合放棄。この屈辱に対し目にもの見せてやれという気持ちで、バターメーカは動いていたので、ベアーズのメンバーのためではなかったのですね。この不和の解決方法がすばらしい。子供たちは、ただ沈黙するのみ。そしてカメラは、その表情を丁寧に映し出します。それこそが実に雄弁に、見ているこちらの気持ちに突き刺さります。下手にセリフで説明せず観客に人物の気持ちを伝える。見ごたえのある、すぐれたシーンでした。思い出補正もあり10点ですが、決して身びいきでなく、愛すべき良い映画だと思います。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-02-22 22:41:49) (良:3票) |
3.《ネタバレ》 主人公は中年のおっさんで呑んだくれ。 元野球選手で、負けてばかりの少年野球チームの監督になる。 最初は、勝敗なんてどうでもいいよだったが、実の娘がいいピッチャーで勝ち進む。 そのうち、勝つことだけが目的になって、チームのみんなが楽しむことを忘れてしまう。 そして最後、勝ち負けより、チームのみんなが楽しむことを優先して負ける。 だけど、みんな野球を楽しんだ。みんなハッピー。
監督の視点で観てしまう。 子役たちが生き生きしている。 だからこの映画を観ていると楽しくなる。 そーゆー映画が好きだ。 【激辛カレーライス】さん [DVD(字幕)] 10点(2016-11-27 23:19:23) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 “目は口ほどに物を言う”。監督に「勝ちたくないのか」と問われた時のベアーズの子供たちの顔。彼らは何も言いません。でも目は雄弁に物語っています。“勝つことよりも大切なことがある”。それは監督や大人たちが忘れてしまった“誇りを持つこと”の大切さ。大人が住むのは、勝つことが全ての社会。過程よりも結果が優先される世界。それは動かざる現実です。いずれこの子たちもそこへ足を踏み入れなければなりません。そういう意味では、子供たちの主張も、ベアーズの監督の選択もキレイごとかもしれません。でも強く心を動かされるのは何故でしょう。物語はヤンキースの勝利で幕を閉じました。現実はそう甘くありません。でも子供たちは胸を張っています。勝って失うものもあれば、負けて得るものもある。それはキレイごとでも負け惜しみでもない、真実だと思うのです。「ベアーズ」での体験を通じて、子供たちは成長しました。友情を知ること、信頼を知ること、負ける悔しさを知ること。どれも本気の中でしか手に入れることが出来ない宝物です。そして誰よりも多くのものを得たのが、他ならぬ監督自身だった気がします。彼はプライドを取り戻しました。誇りを持つのには勇気が要ります。きっと彼は、彼自身の人生と向き合う勇気も持てたはずです。『がんばれ!ベアーズ』は子供のための物語。そしてそれ以上に、子供の心を忘れてしまった大人に向けた物語だと思うのです。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-05-14 17:56:37) (良:1票) |
1.やれリアリズムがどうとか、こうとか、知った風なことをほざいて、こういう映画をベスト10からはずすような奴の言う批評は信用しないことにしてます。 【ひろみつ】さん 10点(2003-11-03 02:00:07) (良:1票) |