4.《ネタバレ》 これは七人のおたくを描いた映画……というより「内村光良のアクション映画」ってイメージが強かったりしますね。
そのくらい終盤の格闘シーンが衝撃的だったし、実に痛快。 ウッチャン演じる近藤に対し、それまで散々「弱いぞコイツ」って印象を与えておいて、それがいざ本気で戦ったら強かったっていう、そのカタルシスが半端無いんです。
本作はメインとなる七人全員、ちゃんとキャラが立っているし、群像劇と呼べる構成なんですが…… それでもなお「ウッチャンが全部オイシイとこ持っていってる」って、そんな風に感じちゃいます。 監督や脚本家が苦心して整えたであろうバランスを、一人の演者さんのパワーが引っ繰り返してみせた形であり、ここまで来るともう、その「バランスの悪さ」が気持ち良いし、天晴と拍手を送りたいですね。
そんな訳で「ウッチャンのアクションが楽しめるだけで満足」「それ以外の場面は、正直微妙」って評価になっちゃいそうな作品なのですが…… 一応「おたく達が仲良くなって、夢を叶える青春映画」としての魅力もあるし、全体のストーリーや雰囲気も、決して嫌いじゃなかったです。
とにかく作りが粗くて、脚本のツッコミ所も多いんだけど、何となく庇いたくなるような愛嬌があるんですよね。 例えば、山口智子演じる湯川リサは、設定上はレジャーおたくって事になってるけど、明らかに「普通の人」であり、この時点で「七人のおたく」って看板に偽り有りじゃないかって話になるんですけど…… 劇中にて、主人公の星が「キミも同じ目になろう」とリサに計画書を渡す場面があるし、今回の冒険を通して「彼女も、おたくの仲間入りを果たした」って事なんだろうなと、好意的に捉えたくなっちゃうんです。
他にも、ダンさんの秘密基地で模型作りする場面とか、皆で竹筒の皿を使って食事する場面とかも、妙に好きなんですよね。 「仲間で集まって、ワイワイ遊ぶ楽しさ」が、しっかり描かれてたと思います。
飛行機の玩具で始まり、玩具のような飛行機で終わる構成も綺麗だったし、空から見た島の景色が、ダンさんと作った模型そっくりだった事にも感動。 最後に「皆、同じ目になった……」と満足気に呟く星に対し、他のメンバーが「そんな目はしてない」とツッコんで終わるのも、仲良しな雰囲気が伝わってきて好きですね。
自分にとっての映画もそうなんですが、おたく趣味の持ち主って「それが面白いから」というより「それが好きだから」ハマってしまい、おたくになったってパターンが多いでしょうし…… 本作も「おたく映画」らしく「面白い」って言葉よりも「好き」って言葉が似合うような、そんな一本に仕上がってると思います。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 7点(2022-10-21 17:23:40) (良:1票) |
3.「おたく」という言葉が流行っていた頃の作品です。7人のおたくがそれぞれの分野の知識や技能を生かして、奪われた赤ん坊を取り返すというお話です。甚だおせっかいというか、ほとんど犯罪というか、結構無茶な展開です。しかし企画もの芸能人映画として、なかなか面白いです。当時、ウッチャンナンチャンのラジオ番組のリスナーだったため、思い出の作品です。 【目隠シスト】さん [地上波(邦画)] 6点(2006-05-12 19:53:22) (良:1票) |
2.なんともう26年も前の映画であるということに、少々引いてしまう。 滅茶苦茶にご都合主義で、バブル臭を引きずったテレビ屋が作ったのであろうテレビ局映画だけれど、好きなんだから仕方がない。 個性派揃いのチームものは大好きな娯楽ジャンルのの一つだが、その趣向の発端となったのは、この映画だと思う。 26年前の映画なので何せ皆さん若い!山口智子色っぽい! 実は全然“おたく”ではない山口智子演じるりさが、一番体を張っているのも面白い。あのグライダーはどうやって降りたのか?危険すぎるやろ。 バブルガムブラザーズの主題歌によるエンディングが、満足感と高揚感に拍車をかける。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 10点(2003-09-29 11:39:39) (良:1票) |
1.オタクっていうと陰気なイメージがあるけど、そんなに卑下するもんでもないと思うな。そのことが好きなんだからしょうがないことだし、話が大きくなるけど、世界を変えてきた人たちだってそうした狂人と呼ばれる人々なんだから。それに誰だって何かしらに入れ込んでるものがあるんだから、一概に普通とはちょっと違う趣味を持ってたりしてもそんなこという権利はないと思う。(話を映画に戻します)やはりこの映画の見所は、<雨に歌えば>をパロった(本人談)ウッチャンの壁蹴りムーンサルト(前に何かの番組で、リハーサルでは一度も成功しなかったんだけど、本番になって初めて成功したんだと言っていた覚えが)その他、格闘シーンは結構派手で、そこらのアクションよりもよっぽど激しく動いてるんじゃないかな。メンバーもそれぞれに夢や野望(?)があって個性豊かで、見ていて飽きないし、ラストも全員で一つのことを成し遂げたという達成感が伝わってくる。こういう映画にまた出会いたいな。 |