361.《ネタバレ》 原作の戯曲および脚本を書いたのがピーター・シェーファー、どうりでミステリー色が濃厚なわけです。またこの脚本が、もう一部の隙もないという表現がぴったりな代物で、あまりに理論的でかっちりしたストーリーなところがかえってこの映画の弱みじゃないかと思えてきます。そこは「音ひとつでも欠けたら台無しになってしまう」というモーツァルトの音楽にも繋がるところがあるやと思いますし、ディレクターズ・カット版などはなんの意味があったのか理解できません。 恥ずかしながら、この映画を観るまでモーツァルトの天才ぶりや俗人としか言いようがないキャラについては、知識を持っていませんでした。楽聖モーツァルトにあのけたたましい笑い声をたてさせるなんて凄いアイデアです。でもトム・ハルスのモーツァルトはF・マーリー・エイブラムスのサリエリの演技には到底かなわなかったというのが正直なところです。このサリエリぐらい説得力のある演技は、滅多に拝めるもんじゃありません。まさに彼こそ、“凡人の神”だったというわけです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-01 18:19:09) |
360.《ネタバレ》 ラストシーンが素晴らしいと思いました。牧師への懺悔を終え、凡庸な人間のトップを自称するサリエリが凡庸以下とも言える当時の精神異常者たちの間を車椅子で通り過ぎていきます。神の間から凡庸以下のさらに下に下っていくように見えます。モーツァルトの葬儀が行われなかったことで彼の残酷な計画は失敗に終わったわけですが、彼はそれに気がついていないようでした。それでいて神に向かってあの態度を示すのですから、仕方がありませんね。気持ちは痛いほど理解できますが、軽蔑せざるを得ないのです。観客の軽蔑を煽りつつも、カタルシスを生じさせるラストシーンに敬服します。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-09-13 18:58:49) |
359.なかなかです。 【K】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-21 14:57:53) |
358.《ネタバレ》 モーツァルトって凄い!全く予備知識も無く観たのを覚えてます。メッチャ「おばか天才」凄いですね~っ!サリエリは勝手に嫉妬し勝手にひがんでなんか命まで取っちゃってもう~っ。って感じです。私のチャラけた親友に学生時代ずーっと一番を取っていたのがいたが、いつも2番手を追っ手た奴が「ちゃらんぽらんにやってるお前には負けたくねぇっ」って息巻いてた奴がいましたが当の彼は「抜きたきゃ抜け」と全く相手にしてなかったのを思い出した。才能があっても色々な要素があってバランスが取れるんだと思う。逆に才能が無くても周りの引き立てによって成功する人もいる。でもモーツァルトはそんな域ではない。間違いなく「ブッチ切りの天才」だ。このような人が実在していたというだけでなんか感動する。私はこの映画ではなんかサリエリは殆ど視界に無かった・・・。モーツァルトに魅了されました。かといってサリエルが命を取ったということに対しても攻める気持ちにもなれなかった。何かに翻弄されてしまうのが人生の性。これを「カルマ」というものではないかとも感じた。 【レスポーラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-07-30 23:15:01) |
357.舞台だと日本人が日本語であちらの芝居をやってても気にならないのに、映画だと同じ西洋人がやってるのにヨーロッパ言語であるべきところが英語だと気になってしまうことがある(気にならないときもあるんだ)。フィルムの記録性に対する信頼がどこかに残ってるのかなあ。本作のモーツァルトやコンスタンツェのしぐさや口跡なんか、意図してアメリカ風にしてたんじゃないか(『ヘアー』のヒッピー?)。現代アメリカとの対比みたいな狙い。亡命者の視線がどうしても出てしまい、それが作品をややしぼめていた気がする。「神の悪意」というテーマだけで面白いんだから。サリエリを少年時代から回顧したのは良く、モーツァルトの楽譜を見たときのショックが生きた。面白かったところ。医師がアイネクライネをサリエリの作曲かと思ってホッとして口ずさむとこ。空中ブランコや馬が壁破って出てくる「ドン・ジョバンニ」の舞台。俗と聖の関係を一番単純にやってたのは、義母ががみがみ怒鳴ってるのが「魔笛」の夜の女王のアリアになっていくところ。精神病院好きの監督だ。今回は神による拘禁からの自由ということか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-05-10 09:57:46) |
356.《ネタバレ》 ああー、サリエリ、貴方の心のありようが私にも手に取るようにわかるよ。嫉妬と、一方でモーツァルトの芸術を完全に理解できるのは自分だけという強烈な自負心。神は残酷なものだなあ。創り出せはしないけど、理解できる能力だけを与えるなんて。皇帝には“聴く耳”が無かった。完璧なオペラを前に欠伸をする皇帝を見て、うすく微笑むサリエリの暗い喜び。モーツァルトとの作曲に精魂を傾ける姿からもわかる倒錯した愛情。光り輝く稀代の天才の傍らにいたばかりに、その影となってしまった男。悪魔と取引したばかりに代償を晩年に支払うこととなってしまった。美術も演技も脚本も音楽も全てが濃厚で、息もつけないくらい。完璧。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 10点(2013-04-19 00:44:51) |
355.《ネタバレ》 すさまじい、、本物の天才とはこういうものなのか、、、。あまりクラシックには詳しくないけど、サリエリの苦悩・モーツァルトの輝かしい才能は十二分に伝わってきました。正直長い映画なイメージだったけど、観はじめたらあっという間で「え?もう終わり??」ぐらい。。。編集が上手で展開に飽きがこなくて、重厚な音の迫力に圧倒された160分でした。なにかすごく勉強になりましたね~、学校とかでみせてもいいんじゃなかろうか?(でも長すぎかw)お堅い学校の勉強よりよっぽどわかり易いと思うよ。人類史上最高の音楽家の一人のモーツァルト、その才能の片鱗に今触れた気がしてイマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-11-16 15:46:52) |
354.《ネタバレ》 凄い映画でした。モーツアルトとサリエリの関係が実際にこの通りだったかどうかは問題にしません。モーツアルトの才能に打ちのめされ神を呪ったサリエリが、しかしモーツアルトの音楽は認めざるを得ない。認めるだけではなく、音楽家の性として感動し愛さざるを得ない。その葛藤の微細な描写に舌を巻きました。モーツアルトの音楽の絶対性が耳に聞こえる形で映像に説得力を与えます。自分より優れいている人の優れている部分を最も理解しているのが、それを認めたくない自分だという状況は天才・凡人に限らずあると思います。例えば恋敵が持つ美徳を本人より明確に認識できるといったこと。その分析力や強い感受性は「嫉妬」が持つ能力みたいなもので、本作は三角関係を抜きに「嫉妬」を掘り下げる。その卑近でネガティブで複雑な感情を、実在した最も有名な音楽家と彼の美しい音楽で表現するギャップが本作の面白さであり凄さだと思います。私が大好きなピアノコンチェルト20番が効果的に使われていたことが嬉しかったです。 余談ですが、イタリアから出て来てウィーンで宮廷作曲家の地位を得たサリエリも十分に天才に見えるんだけど、本当の天才ってさらにレベルが違うってことなんですかね。例えばノーベル賞を受賞する人たちは私に言わせると全員天才ですが、彼らにとってはアインシュタインやホーキングがさらに1ランク上の天才ってことになるんでしょうか。「天才的」って形容詞は良く耳にしますが、この映画を観たあとは簡単に使えなくなります。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 10点(2012-03-27 04:04:33) |
353.《ネタバレ》 サリエリがモーツァルトと対立し毒殺したという噂は昔からあった。事実はそうでなくても、サリエリの存在とその噂のエピソードを高めさせた画期的な作品である。もちろん映画の中の音楽は圧倒的にすばらしい。 モーツァルトが天才で神童ぶりを発揮したことは大変有名であるが、人間的にはどうだったのだろうか。この映画のように軽薄な存在だったのだろうか。 伝記を読むとモーツァルトの手紙の中には、「うんこ」など下品な言葉がいくらも出てくる。そうなるとやっぱり・・・。もしこういう軽薄なモーツァルトであれば、まじめなサリエリにはたまらなかっただろう。 大変好きな映画であり、初めて買ったDVDがこの「アマデウス」であった。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-11-08 23:44:26) |
352.どちらかと言えば、サリエリとモーツァルトの奥さんとの確執や、モーツァルトの借金苦を追加しているディレクターズカットをお勧めします。オリジナルも十分に面白いですが。 【民朗】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2011-09-03 22:05:08) |
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351.自分はモーツァルトに感情移入する方だから、サリエリがひたすら不快だった。 |
350.《ネタバレ》 よくできている。 【承太郎】さん [DVD(吹替)] 8点(2011-07-24 01:11:37) |
349.《ネタバレ》 のだめからの、にわかクラシックファンで、クラシックに興味をもってからの再鑑賞でした。 史実とは異なるようで少し残念でしたが、楽しめました。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-04-20 00:52:09) |
348.えーと…現代日本のテレビ出演者に当てはめると…モーツァルトがブラックマヨネーズで…サリエリは…島田◯助あたり、ということで合ってますか? 【くまさん】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-04-08 19:18:08) |
347.《ネタバレ》 私は大のクラシック・ファンのため、一般的な視点と異なっていることをまずはお詫びするとともに、大部分のクラシック愛好家といえるかどうかは判らないまでも、クラシック音楽マニアとしては世評の高いこの映画をどう思うか・・・その意味からレビューします。 ベートーヴェンを指導するなど偉大な教育者であり、慈善活動にも熱心で尊敬されていたサリエリは、作曲家としても凡人どころなんかではない。また、モーツァルトを毒殺したり、精神病院で終わるなどのストーリーについては、凄まじい史実の捻じ曲げであり、これは断じて容認出来ない部分だと思う。しかしながら、かつて色々と言われていたサリエリとモーツァルトの関係を面白く描いていて、音楽史の中に埋没していたサリエリを復活させたという意味、あるいはこれまでクラシック音楽に縁のなかった人々に興味を持たせたという、クラシック音楽人口膾炙の点からは意義を見出すことは出来ると思う。 映画では、オーストリアやドイツ文化圏と歴史が全てアメリカナイズされてしまっていて、この点からも個人的には致命的に感じている。 加えて、クラシックの音楽の転換期に当たるモーツァルトの時代の描写不足。とりわけモーツァルトの晩年には音楽の対象(聴衆)が、貴族社会から民衆へと移行しようかという過渡期に当たる時代である。このことは非常に重要で、その後の楽器改良、ひいては作曲技法が新展開し、萌芽ともなる下地を作っているからでもある。故に、作曲家にとってのいわば激動の時代・・・モーツァルトが一層深化していく姿をもっとフォローしていく必要があると思われる。 また、公開当時にこの映画を見たときは気にはならなかったけれど、クラシック音楽界ではピリオド・アプローチ(時代考証派)が隆盛をきわめる今日、バックで流れるマリナーの指揮も面白みがなく、ヴァイオリン等の弦楽器群などでもスチール弦を使用したモダン・スタイルによる演奏は、時代衣装を着て当時を再現している俳優たちとの間にどうしようもない決定的な齟齬、違和感を感じさせることになる。その意味で、当時は第一線だったマリナーが陳腐化してしまったという、時代の隔たりを感じさせるところだが、映画のバック演奏としては贅沢と言うべきなのだろう。 結局は娯楽作品と古典芸能としてのクラシック音楽との乖離に、最後の最後まで苦しめられる作品のため、個人的には非常に厳しい作品。 【さるさるさる】さん [DVD(字幕)] 2点(2010-12-26 12:27:25) (良:2票) |
346.音楽の授業で見ました。音楽のシーンは素晴らしくてすごく見入ってしまいました。 【*まみこ*】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-05 00:30:05) |
345.《ネタバレ》 誰もが知る楽聖モーツァルトの名曲流れる奇妙な友情物語。下品でユーモラスで可笑しいモーツァルトの高笑い。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-22 18:46:35) |
344.サリエリさんの気持ちは十分に伝わりました。と現代の皆が申していますので、天国では安らかにお過ごしくださいませ。 【BOW】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-08-21 14:06:40) |
343.苦手な伝記モノだが、それでも充分楽しめた。アマデウスの奇天烈さと天才さを見事に描き出した演出が素晴らしい。 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-17 21:43:57) |
342.これは、サリエリの映画だったのですね。 【ジャッカルの目】さん [DVD(字幕)] 3点(2010-08-13 18:09:22) |