4.《ネタバレ》 ストーリーは簡潔に言えば、昔のハリウッドを舞台にした売れていく新人女優と落ちぶれていく映画スターの純愛物語。過激なバイオレンスもドロドロした陰謀もエロスも一切ありません。主要登場人物は基本的に善人ばかり。シンプル故に、合わない人には本当に眠い101分になると思われますが、私個人は楽しく鑑賞する事ができました。 個人的によかった点→前評判通り、犬の演技は最高。気が付けば画面の中で犬を探している始末(笑)。主人公を助けるため警察官の元へ走るシーンと、自殺しようとする主人公を必死で止めようとするシーンは涙腺が緩みました。 あと個人的にツボだったのは主人公に仕える老運転手の存在。好きなんです、有能な老執事が。 気になった点は、ペピー役のベレニス嬢。笑顔がとてもチャーミングでスレンダーな美人なのですが、個人的にずっと「ロッキーホラーショー」のフランク・フルターが浮かんでました…ごめんなさい。 【なな9】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-04-24 16:19:13) |
3.ストーリー性は弱いですが、なかなかに楽しめました。 【アフロ】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-04-17 15:26:22) |
2.ストーリーもテーマも平凡なのに,楽しめました。犬が達者な映画は大抵犬に食われてしまうのだけれど,決して食われてなかったしね。それにしてもプライドっていうやつが邪魔して,なかなか生き方を変えるのは難しいね。共感。 |
1.《ネタバレ》 モノクロ・サイレント映画と聞いていましたが、劇中に2回、音楽以外の音が聞こえるシーンがあります。それがとても効果的に使われている。つまり本作における「サイレント」は演出のひとつということです。そんな演出込みで「サイレント」を現代に再現する意味は何なのか? 本作のテーマは、まさにそこにあったという感想です。現代のCGや3Dを含めたデジタル映像は、表現できないものは無いと思えるほど進歩しました。でも、本作を観た後に想うのは、その「万能感」に寄りかかり、メディア本来の意義である「伝える」ことを疎かにした映画が増えているのではないかということ。本作は、無声映画で人気を博した一人の俳優の栄華と挫折と再生をラブストーリーの中に織り込みます。社会問題を扱った作品のような複雑さはありませんが、感情の起伏は力強く伝わってきました。伝えたいことを絞り込み、それを最も効果的に表現するために選んだ手段が「モノクロ」&「サイレント」だったと考えると、とても納得できます。本作を観た後だと、ふだん観ている映画には無駄なものがたくさん入っているのではないかと思ったりもします。単に台詞を削るとか、爆発を減らすとか、そんな小手先ではないところで、本作は映画の原点を再確認させてくれました。アカデミー賞を競った『ヒューゴ~』も映画愛を謳った作品と言われていますが、私は「愛」を感じなかったんですね。あれは創成期の映画製作者に対する「敬意」だと思っています。比較の話になりますが、本作からは映画に対する「愛」を感じました。鑑賞後に「この作品が…」と云うよりも「映画ってイイなぁ」と云う感慨が先に来たからです。でも細かい話ですが、ミシェル・アザナヴィシウス監督は映画を「愛している」というより「信頼している」と言った方が近いのかも知れません。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-04-08 20:25:00) (良:1票) |