5.テンポよく、何のストレスも感じることなく観賞しきれる良品。しかしながら主人公がトーキーを頑なに拒む理由が明示されずに進行するため、ややのりきれない。アカデミー賞受賞は幸運だった? 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-17 14:28:11) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 静かな映画だと寝ちゃう自分としては不安もあったけど、面白かった。セリフはサイレントだけれど、音楽が雄弁に語る。映像もすごく計算しつくされている感じで、名画を見ている気にさせてくれる。かといって高尚な映画というわけでなく、中身が薄いというか、良い意味で軽~いストーリーで楽しい気分になれる、魅せられる映画。 腹の立たない程度にさらっと反則技をしかけてきたり、脳天気すぎるラストだったり、力の抜け具合にも余裕が感じられる。計算されつくしすぎて、逆にかわいげがない作品である。 個人的には女優さんにもっと魅力を感じられたらもっとハマれたかなーと思った。 何の影も苦労もない幸運なパー女にしか見えなかった…。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-09 23:33:01) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 ニヤニヤと楽しく鑑賞できました。この主演女優のダンス。オリジナルは知らないのですが“ザッツ・エンターティンメント”での若きジョーン・クロフォードの失笑気味ダンスを真っ先に思い起こします。脇役も絶妙で、がたいのいい社長はアステア主演作やキャプラ映画なんかに出てきそうな雰囲気と表情のリアクションが楽しめますし、やたらに老け込んだカミさんは'40年代ヒッチコック映画に出ていそう・・・。そして満員に膨れ上がった映画館で楽しみまくっている観客。懐古趣味でも映画が庶民にとって、どのような娯楽であったか想像するのも悪くない。
【よし坊】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-04-26 04:36:57) (良:1票) |
2.ストーリーもテーマも平凡なのに,楽しめました。犬が達者な映画は大抵犬に食われてしまうのだけれど,決して食われてなかったしね。それにしてもプライドっていうやつが邪魔して,なかなか生き方を変えるのは難しいね。共感。 |
1.《ネタバレ》 モノクロ・サイレント映画と聞いていましたが、劇中に2回、音楽以外の音が聞こえるシーンがあります。それがとても効果的に使われている。つまり本作における「サイレント」は演出のひとつということです。そんな演出込みで「サイレント」を現代に再現する意味は何なのか? 本作のテーマは、まさにそこにあったという感想です。現代のCGや3Dを含めたデジタル映像は、表現できないものは無いと思えるほど進歩しました。でも、本作を観た後に想うのは、その「万能感」に寄りかかり、メディア本来の意義である「伝える」ことを疎かにした映画が増えているのではないかということ。本作は、無声映画で人気を博した一人の俳優の栄華と挫折と再生をラブストーリーの中に織り込みます。社会問題を扱った作品のような複雑さはありませんが、感情の起伏は力強く伝わってきました。伝えたいことを絞り込み、それを最も効果的に表現するために選んだ手段が「モノクロ」&「サイレント」だったと考えると、とても納得できます。本作を観た後だと、ふだん観ている映画には無駄なものがたくさん入っているのではないかと思ったりもします。単に台詞を削るとか、爆発を減らすとか、そんな小手先ではないところで、本作は映画の原点を再確認させてくれました。アカデミー賞を競った『ヒューゴ~』も映画愛を謳った作品と言われていますが、私は「愛」を感じなかったんですね。あれは創成期の映画製作者に対する「敬意」だと思っています。比較の話になりますが、本作からは映画に対する「愛」を感じました。鑑賞後に「この作品が…」と云うよりも「映画ってイイなぁ」と云う感慨が先に来たからです。でも細かい話ですが、ミシェル・アザナヴィシウス監督は映画を「愛している」というより「信頼している」と言った方が近いのかも知れません。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-04-08 20:25:00) (良:1票) |