《改行表示》 2.ネタバレ ミジャが教会からアグネスの写真を奪ってしまうあたりから、 彼女の心は、孫への親心から乖離し始めて、 徐々にアグネスの心情へと同一化されていく。 理科準備室の鍵、会長の部屋へと入るための鍵、 という物質的な重複という描き方。 そういった些細なことすべてを、描く。 そしてバドミントンの羽根だ。 孫とのコミュニケーションの媒体として登場するが、 最後には、羽根が木に引っかかてしまう。 そして俯瞰。取ろうとするミジャ。そして落下する羽根。 明らかに杏の実の件をなぞっているだろう。 木から落ちて踏みつけられる杏の実は、木になっているときより甘く美味い、 それは新たな生命に生まれ変わるために準備をしているから。 これはアグネスのことであり、ミジャのことであり、そして孫のことでもある。 さて、ラストショットがファーストショットの反復になっていること、 これは言うまでもないのだが、そのことから遡る冒頭の事実には身震いする。 【すぺるま】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-10-15 20:07:41) |