11.《ネタバレ》 「レーダーで捕捉出来ない敵との艦戦」という、元ネタのボードゲームを再現した作りに感心。 特に、戦闘のテンポがちゃんと「ターン制」である事なんかは「映画でそれをやるか!」という感じがして、凄く嬉しかったですね。 「味方のターンなので味方が砲撃する」「敵のターンなので敵が反撃してくる」って感じの戦闘描写である為、ワンパターンで飽きてくるという欠点もあるんですけど、ターン制のゲームが好きな身としては、どうにも憎めなかったです。
説明を極力排し「とにかく謎の異星人が敵なんだよ」というシンプルさで押し切ったのも、良かったと思います。 「敵の目的は何?」「なんか侵略してきたわりに戦意が乏しくない?」など、ツッコミ所もあるんだけど、作中でも「人類にとって理解不能の異星人達」として扱われている為、それほど気にならない。 敵艦のデザインやギミックが「トランスフォーマー」を連想させるというだけでなく「ファンタズム」や「ランゴリアーズ」的な球型兵器まで登場して、大いに暴れてくれるもんだから、それらを眺めているだけでも楽しかったです。
地球外生命体をコロンブス、地球人を先住民に喩えるブラックユーモアや、チキンブリトーを盗む場面で「ピンク・パンサーのテーマ」をBGMに流すというベタベタなセンスも、好きですね。 全体的に「王道」「お約束」を大事にした作りとなっており
・「義足の軍人は元ボクサーだと語られる」→「その後に異星人と殴り合う」 ・「臆病な博士がアタッシュケースを持って逃げる」→「土壇場で戻って来てくれて、アタッシュケースで異星人を殴りヒロイン達の窮地を救う」
といった感じに、分かりやすく場面の前後が繋がっている事にも、ニヤリとさせられました。 ラストには、残り一発の砲弾が決定打となって勝つというのも「そう来なくっちゃ!」という感じ。
退役軍人達が集結し、記念艦となっている旧式のミズーリを動かして再戦を挑む流れも熱かったし「皆いつか死ぬ」「だが今日じゃない」という主人公の台詞も恰好良かったですね。 浅野忠信演じるナガタが副主人公格なのも嬉しかったのですが、作中での「サマーキャンプで射撃を習った」という台詞は「夏祭りの射的」の事で良いのかな? と、そこは少し気になったので、答え合わせが欲しかったかも。
他にも「主人公の兄が死亡するシーンが、あんまり劇的じゃない」とか「エンドロール後の続編を意識したかのようなシーンは微妙」とか、細かい不満点も多いんですけど、作品全体の印象としては、決して悪くないですね。 中弛みしているのは否めないけど、終盤のミズーリ復活からの流れは文句無しに面白い為、欠点も忘れさせてくれるようなところがあります。
米国以上に日本での人気が高く「バトルシッパー」なる言葉も生み出したほどの本作品。 カルト映画になるのも納得な、独特の魅力を備えた品でありました。 【ゆき】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2017-11-22 15:23:31) (良:3票) |
10.元気の出ない時に必要な映画は、優れた映画でも面白い映画でもない。元気の出る映画だ。 例えばそう、バトルシップみたいな映画。もっと具体的に言うならバトルシップ。
この映画はひどいものだ。 まずリズムがガタガタだし、ストーリーのラインも同じくらいガタガタしている。 エイリアンの行動理念や背景なんかも恐らく二、三分しか考えられておらず、リアリティのない映画に最低限必要なリアリティすら欠けている。 そういえば登場人物だって二種類しか出てこない。人格に深みがほとんど無いか、全く無いかのどちらかだ。
そもそも、バトルシップゲームの名前だけ使うならともかく、あのルールまでストーリーにねじ込むというのがまともな選択じゃない。 それ以前に、今の子が全然知らない遊び(俺の歳ですら知っているのが奇跡だ)を映画にしようという企画が狂っている。
だが、それでもこの映画には価値がある。
たとえば仕事が上手くいかなくて気分が落ち込んでいる時。長く付き合っていた恋人と別れて虚しい時。不安な時、うんざりする時、ムカつく時。
そういう時、人間が求める映画は何か。 バトルシップだ。 違うかもしれないから念のためにもう一度言う。バトルシップだ。
人間は弱い。ふだん強くても、年に一度くらいは弱ってしまうタイミングがある。 そういう時に備えて、あらゆる人はこの「バトルシップ」のDVDかBlu-rayを本棚やラックに置いておくべきだ。
バトルシップゲームのルールを知らなくても、戦艦や大砲に詳しくなくても、リアーナのアルバムを一枚も持っていなくても問題はない。 バトルシップを楽しむには、せいぜい片方ずつの目と耳があればいいのだ。脳に至っては無いほうが望ましい。
もちろん人の好みはそれぞれだから、もしかしたら「こんなもん買うんじゃなかった」と後悔する人もいるかもしれない。 でも大丈夫、そういう時こそバトルシップを見て元気を出す時だ。 【肛門亭そよ風】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-06-24 10:27:31) (良:1票)(笑:2票) |
9.スカッと爽快なアホ映画。こういう映画大好きです。最後バリアーが破れた時、バリア外にいた人には「ミズーリです、ミズーリが戦ってます!」とか驚いてほしかった。 【クレイバード】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-05-11 20:33:05) (良:3票) |
8.《ネタバレ》 「見終わってしばらくしたら忘れる映画」とか、「中身がからっぽの映画」というのは通常マイナス要素として言われるものだけど、この作品に限って言えばその空っぽさを徹底しているように見え、マイナスどころかむしろ賞賛したくなる自分がいる。観客だって、別に小難しい話やうざったい恋愛模様などが観たいわけでなく、求めているのは熱いバトルシーンなわけで。それを徹底してるわけだから、実に清々しいではないか。特に海軍マニアにはおすすめの内容となっていて、実際の駆逐艦とか戦艦ミズーリなんかが出てくるので、目にも楽しい。勿論こういう作品は突っ込みどころが満載なのはいつものことで、本作の宇宙人は人類よりもはるかにすぐれた戦闘能力を持つ船や兵器を持っているわけだが、これがまた相当弱いのだ。彼らは攻撃力はあっても、守備力はまるでないらしい。「光に弱い」という理由がついてはいるものの、肉弾戦になってもやっぱり弱い。それでいて、人間とふと一対一になったと思いきや、なにも手を出さなかったりする。良い奴なのか悪い奴なのかもはっきりしない。でもいいんだ。そんな細かいことは水に流そう。巨大なメカが頭上高く舞い上がり、無慈悲な殺戮マシンが次々と襲いかかる、そのダイナミックなシーンをこれでもかと見せつけてくれる。からっぽの映画は、頭をからっぽにして楽しむ、それが鉄則なのだ。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-09-06 23:16:26) (良:2票)(笑:1票) |
7.宇宙人の偵察隊がやってきて、それと戦闘する目を奪われたイージス艦とゆう設定のわりには、意外とユルユルな雰囲気で楽しめる宇宙人侵略もの映画。SF小説だと思って観たら、少年ジャンプ的でしたって感じかな。でも派手な映像満載で、結構、熱い展開もあったので、僕は楽しめました。ブイをいかした戦闘や、老人たちががんばる所が特に興奮できました。あと、日本人とアメリカ人がハワイで共闘ってところなんかも、時代は変わったねって思える。是非、映画「パールハーバー」と立て続けに見て欲しいな。バカバカしい気分で盛り上がれます。たぶん。テーマ性に沿ったエンドロールなんかも、味があって好きです。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-09-26 18:27:58) (良:2票) |
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6.《ネタバレ》 見始めてすぐこの映画のノリには既視感があるなと感じていたら、やはり。先の「世界侵略:ロサンゼルス決戦」がアメリカ海兵隊バンザイ映画だったとするならば、これは図らずもアメリカ海軍バンザイな映画だった。米軍の敵役の設定としては、いくらやっつけても誰も嫌悪感を抱かない「エイリアン」をもってくるのが今のハリウッド流なのだろうか。そもそも題名が「戦艦」なだけあって、この映画の主役は実は「戦艦ミズーリ号」であり、古き良き時代の海軍戦を現代に蘇らせたかったということだろう。それだけに、レーダーに頼らない戦略戦や、戦艦同士?の至近距離からの撃ち合い等には迫力があった。テイラー・キッチュの海兵姿は往年のトップガンでのトム・クルーズを彷彿とさせるくらい格好良かったし、浅野忠信は意外に英語のセリフが多かったが、あまり感情を表に出さないステレオタイプの日本人艦長を好演している。日本人としては本作における日本の取り上げ方は決して嫌な感じはしないだろう。いろいろ書いたが、それらをふまえて割り切って劇場で迫力を楽しみながら鑑賞した方が良い作品だ。 【田吾作】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-04-22 19:42:45) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 能天気なNASAが宇宙にメッセージを送ったおかげで起こる大惨事。宇宙人だー!!! しかも相手は痺れるくらいカッコいいエイリアン艦隊。もう格好のセンスだけでもコッチは負けてるのにそれに勝るとも劣らぬ超装備。 それでも駆逐艦一隻で頑張っちゃうんだからたまらないよ。熱い展開の連続と爽やかなハワイの海と景色でまさに気分は夏! あまり細かい事は考えず、うなだれたい真夏の日にスカッとする映画はこれで決まりですね。ブリトーも買っておきましょう。 【えすえふ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2015-04-20 17:21:55) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 「バトルシップ」 海戦ものボードゲームの名前ですね。私の年代だと「タカラのアメリカンゲーム」シリーズにあった「レーダー作戦ゲーム」です。懐かしい。実家の押入れにまだあると思います。すべてのパーツがプラスチック。繰り返し遊んでも飽きない、アナログの時代ならではの興奮でした。 この作品、ボードゲームで遊んでいたら想像が膨らんで、あげくいろんな過去の作品の記憶やらオマージュがそこかしこに入り込み、派手にCGで仕上げたらこんな感じになりました、てな出来栄えですね。いやいやこれって褒め言葉です。実に無難なレジャー向け作品。これもアリでしょう。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-06-02 07:14:10) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 『宇宙戦艦ヤマト』のセンチメンタリズムとロマンティシズムを継承する本作。弱者が強者に、ローテクノロジーがハイテクノロジーに、老いが若きに、打ち勝つカタルシスが魅力の物語です。ただし、序盤重点的に周知した主人公の短所が、土壇場で活きているとは言い難いのが残念でした。エイリアン宇宙船の造形の美しさとダイナミズムは圧巻の一言。劇場鑑賞であれば8点以上は堅かったと思います。極上の映像とスペクタクルを定期的に届けてくれるアメリカ映画に感謝です。 【目隠シスト】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2012-11-03 20:58:08) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 Twitterで話が出て、前情報なしで観に行きましたが、頭をカラッポにして映像を楽しめました。
異性人モノのキー・ポイントは映画前半でこれでもかってほど強敵に仕立て上げた相手を「いかにして倒すか」につきると思います。本作品の急旋回シーンで宇宙戦艦ヤマトのあのシーンを思い出した方は多かったのではないでしょうか。 また、老兵を最前線に引っ張り出すというのもどこかで観たネタですよネ。 それに太陽光に弱いにはいいとして、最新鋭の駆逐艦の外壁をブチやぶるミサイル兵器を装備する敵戦艦のブリッジの窓がライフル1発で貫通するというオチなど、『突っ込みどころ満載』のこの映画!
最終的には爽快なエンディングに時間を忘れて楽しむことができました。 個人的にはド迫力サウンドのIMAX+3Dで観たかったなぁ~。 【たかたか】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-04 09:25:22) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 海戦映像を楽しむだけの映画と割り切れば、人型エイリアンのうそ臭さや、海戦そのもののゲーム臭さ、筋書きのいい加減さなどは気になりませんでした。CGの凄さにはあっけに取られ、その進歩のお陰で、こんな映画も楽しめるのだなと、感慨深かったです。▼一番感動したのは、あの両側義足の俳優さんでした。目や全身から醸し出される迫力と、凄まじい殺気を感じていました。其れもそのはず、元米軍陸軍大佐で、バグダットでの砲撃により両脚を本当に切断していたグレゴリー・D・ガドソンという俳優だとは思いも しませんでした。彼のファイティングスピリッに加点です。▼エンドロールが終わり、立ちかけたら、追加映像があったとは??これからご覧の方々は、決して明かりが点くまで席を立たないように。 【亜酒藍】さん [映画館(吹替)] 7点(2012-04-14 17:04:13) (良:1票) |