4.《ネタバレ》 ニキータは強そうにみえても実は弱い一人の孤独な女なんだと思う。 家族もいない、友もいない、そんなニキータの心を支えていたのは、マルコの存在なんだろう。微笑み方も知らなかったニキータの微笑みをマルコが誉めたとき、ニキータは「あなたが教えてくれたのよ」といったセリフが非常に印象的だった。マルコも愛してるがゆえに多くを聞かず、たとえ知っていたとしても何も語らなかったのだろう。ラストにニキータ一人に行かせたのも、お互いの愛の絆が強いからなんだろうと思った。 また、ボブの歪な愛も奥ゆかしい。はじめてのレストランでの食事のプレゼントに始まり(ニキータの表情も見事)、男のトイレの奥の窓が壁であるということを知っていたことから、ニキータとマルコに薦めたベニス行きのチケットの裏にあったものが実は暗殺の指令であったこと、などこの映画の美しさの裏には全てマルコの歪な愛情にあるのではないか。「私なりの愛し方」という表現は実に見事だった。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-04 22:11:56) (良:1票) |
3.主人公の女がブスだからイマイチ入り込めなかった、という話をよく聞きますが、だから良いんですよ。だから生々しいんです。もし美人だったらそれに絡んだ余計な話も入れざるを得なくなってくるし、そもそも感情の揺さぶりを繰り返し観客に見せつけるこの映画において、美人はかなりハンディキャップになります。歓喜から絶望、悲しい顔をして涙を流せば良いってなもんじゃない、ところがアンヌ・パリローが悲しい顔をして涙を流せば、まるで鼻水もヨダレも流さんばかりの感情が伝わってきます。あと序盤~訓練終了までの描写はなんだかオードリー・ヘプバーンのマイ・フェア・レディをインスパイヤしてるように思います。 【ぷらむ少佐】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-30 01:45:47) (良:1票) |
2.セリフの間が空きまくってて、いかにもフランス版アクション映画でいいですね。好きな映画です。 ハリウッドのように最初から最後まで全て見せます!さあどうぞどうぞ!ってのが無く、観客の想像に任せるのは好きです。ハリウッド版は何が不安なのか絶えず音が鳴ってる感じで、あ~やっぱりそうなるかって感じでした。 【ぱぴんぐ】さん 7点(2004-11-17 17:55:31) (良:1票) |
1. リュック・ベッソンの名を一躍高めた仏アクション映画。ヒロインが殺し屋とならざるをえなくなる過程が丹念に描かれている辺りは流石に性急なハリウッドアクションムービーとはひと味違う…とか思っていたら早速ハリウッドでリメイクされてるし。でも、映像の迫力とヒロインであるニキータ役アンヌ・パリローの説得力有るタフな演技で断然オリジナルが上だな。ガンアクションの派手さでは負けているが、それでもフィルム・ノワールを遙かに上回るドンパチに当時は結構新鮮さがあった。「へぇ~フランスでも、こんなアクション映画を撮る監督が現れたか…」という感じカナ?J・レノの掃除人は「レオン」のルーツの一つに違いない。パリローはその後「イノセント・ブラッド」で観たキリだけど…今どうしてるんだろ?そんな彼女へのノスタルジーも込めて…7点。 【へちょちょ】さん 7点(2003-02-28 00:24:40) (良:1票) |