7.《ネタバレ》 ジョン・カーペンター御大は、雇われ監督の場合の方がよい仕事をするという傾向があるみたいです。“ジョン・カーペンターの”と冠がつく作品だと得てして御大の暴走があらぬ方向に映画を持って行ってしまうことがありますが(このカオスなところがファンを魅了するのですけど)、本作では脚本にはタッチせず、しかも名手ウィリアム・ゴールドマンも脚本に参加していますので、御大の技量で脚本どおりに撮れば水準以上の映画になりますよ。 けっきょくもとに戻れず透明人間のままダリル・ハンナと幸せに暮らすというハッピーエンドは、ある意味洒落た締め方だと思います。食べたり喫煙したりすると中身が外から丸見えになるというネタはその後にヴァーホーヴェンも模倣してますが、『インビジブル』はいくら何でもやり過ぎで本作ぐらいがちょうどよいです。透明になったチェヴィー・チェイスが画面に映ったり映らなかったりするのはセンスの良い撮り方だと思います。彼も透明な自分の身体が見えないので服を着るのに悪戦苦闘するというギャグは、今までの透明人間ジャンルでは観たことのない視点でもあり、「なるほど、そうだよな」と納得しちゃいました。でも化粧というか色を塗ったとしか言いようがないチェヴィー・チェイスの顔は、まるで晩年のマイケル・ジャクソンみたいで笑ってしまいました。 SFとラブコメとアクションのバランスが取れた佳作だと思います。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-07-17 22:32:15) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 おもしろかった~って素直に思える作品でした。 これぞ元祖透明人間、って感じ。元祖は別にあるんだろうけど。
「あいつは友達もなにもない・・・」みたいな、透明になる前から孤独だった、ってセリフが好きです。 ここだけ急にはっとさせられたりして。
あとはなんと言っても、彼女と協力するところですよね。 勢いで関係を持った人とそこまで仲よくなるか、とは思いますけど、 やっぱりお互いにお互いを想って助け合い協力する姿は感動します。思わず応援しました。
ラスト、透明人間のままなんだけど、それでも二人仲よく暮らして、子供までできちゃう、っていうの好きだなあと思いました。 ハッピーエンドってやっぱりいいですね。 【らんまる】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-02-28 23:17:24) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 ちょい前は、B級映画という言葉があった。その代表格はジョンカーペンターだった。CGの発達する前は、いかにアイデア商品のような特撮で、SFをどこまで面白く出来るか、いろんな監督が競い合ってたもんだ。技術の発達は、こんな楽しい映画制作過程を無くしてしまった。この時代のオタクの喜びは、監督の工夫に賛辞を送ることだった。話の分かる人間に出会うと、一種の共犯関係のような連帯意識が芽生えたものだが・・。昔が懐かしい・・。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-01-31 22:48:24) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 透明人間には「見るだけの人間の孤独」って形而上学的なテーマもあるんだけど、そんなことにはこだわらない。本作は、透明人間というものをいかに具体的に想像できるかってのが本筋。食事をすると消化がすむまでは胃袋が見えてしまうとか、タバコを吸うと煙が肺に満ちるのが見えてしまう、なんてとこね(いささか尾籠な話で恐縮だが、子どものころ、透明人間の大便はどういう状況になったとこで可視になるのかってのに悩んだことがある。人間の内部と外部との境が曖昧だ、という事実にそこで突き当たった)。ガム噛んで膨らませるってのもあった。道を行くと人とぶつかりそうになる、なんて単純なとこにリアリティ感じた。引ったくりのバッグをサッと返すギャグなんか好きだな。一番好きだったのは酔っ払いをダミーにしてタクシーに乗るとこ。しゃべらせるのが傑作。じっと悪者の部屋の隅にうずくまってて伸びをしたときの足首のポキポキいう音で感づかれちゃうの。で悪者も誘うようにあくびをすると、つられちゃうとか。建物の部分が透明になってしまってるのも面白い。主人公の主観で見えるシーンと見えないシーンとがあるのも、映画として正しい。化粧するってアイデアもいいな。真っ白な歯。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-03-28 09:49:12) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 最初は何てつまらない映画なんだろうか、
やはり昔の白黒とは全然違うなぁとむくれていた私・・
通常このての名作のリメイクはつまらないものが多いのです。
ところがこれはリメイクというより原作が違うんですね。
しかしH.G.ウェルズへのオマージュは過激なほどあったので、
やはり意識して観てしまいます。
絶対製作者は意識していたはずです(笑)
原作が違うといえども透明人間の元はウェルズです。
あの作品の映画化ではその時代の技術からできないこと、
想像させるところがありました。
そこを製作者は待ってました!とばかりに見せます。
タバコを吸うシーンでは肺に煙が舞い、
食事をすると鏡ごしに胃が動くのが見える。
そして雨に濡れれば輪郭だけがキラキラと輝く・・
これらは昔にできなかったことです。
この描写はファンタジー感いっぱいですね。
まあこれを見られたことと、
自分も透明だから足元が見えないから怖いということを、
よくわかるように演出していました。
これらは全てあのH.G.ウェルズの原作映画でできなかったこと。
後半からの面白さと演出が見られたのでまあまあよかった。
それに結局最後は面白かったし。
ただ・・
透明人間なので透明になってからはなるべくならば、
俳優さんの顔は出さない方がよかったと思います。
説明用にか露出度が多くそのたびにつまらなくなって、
つまらなくなればまた透明になったりと逆におかしい。
たぶん製作者がやはり透明でないと妙だとわれにかえったのか?
透明人間役の俳優さんは見えてたらパントマイムのようなのです。
それを狙ったのかもしれませんが・・
普通の人間が透明になりCIAに利用されないように逃げ続けるのがこの作品で、
昔のものは科学者が透明になり世界征服の野望を燃やすまでになる違い。
結局見えないから悪いことができると考えるか、
見えないからスパイに使えるから利用しようとか、
見えないことって結局不便なのですよね。
最期にしか姿が見えない哀れな昔の透明人間と、
最初から姿が見えるこっけいな透明人間・・どちらが面白いかでしょうか。
【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-03-05 10:41:01) (良:1票) |
2.うん。ふつうの透明人間。 【ボビー】さん 5点(2004-06-11 18:38:22) (笑:1票) |
1.ジョンカーペンターにしては、最初から最後まで普通過ぎるというか。ラストも、半透明の赤ちゃんが産まれてビックリ!とかして欲しかったな。 【毒林檎】さん 4点(2003-04-25 22:59:11) (笑:1票) |