《改行表示》 6.《ネタバレ》 劇中でも何度も言及されていますが、本作のモチーフはアメリカの小説家ナサニエル・ホーソーンの名作『緋文字』です。ホーソーン自身は魔女狩りが起こったことで悪名高いセイラムの出身であり、『緋文字』には彼が抱えていたピューリタニズムへの批判がありありと見て取れるのです。 だから本作を理解するには根底にキリスト教の存在が色濃くあることに気付かなくてはいけません。そうでなくてはラブコメとしては凡庸であるし、イジメを描いた物語としては悲劇性はそれほど強くないし、青春映画としてもそれ程傑出した内容と言わざるを得ないでしょう。 姦通は果たして罪であるかどうか?噂が伝播しそれを糾弾する生徒たち。その根っ子にいるエヴァンジェリストたち。彼らたちが神を賛美する歌を歌いながら燥いだり、悪魔のマスコットを排他すべき対象としていることは何も冗談ではありません。アメリカには実際にああいう人たちがいます。ゲイの男の子が苛められているというのもここに真の理由がある。劇中で生徒会長の一派が「我々がどれだけ祈りを捧げても、ゲイやアバズレは罪を重ねるのよ」と言っているのですから。結構軽い学園コメディにこういう要素を入れるセンスには脱帽です。 演出面では、コメディとしてもパーティーでヤッてる振りをする場面を筆頭に中々楽しかったです。終盤に出てくるミスリードにもまんまと私は嵌ってしまって上手いなあと思いました。 個人的にちょっと残念なのは、エマ・ストーンがとっても可愛いとはいえ、矢張りファーストカットの時点でとても地味子に見えないことです。この映画は矢鱈と『ブレックファスト・クラブ』にオマージュを捧げているシーンが多いと思ったのですが、それなら同作で地味子を演じたアリー・シーディ位のビジュアルで登場してから、変身して欲しかったですね。まあエマ・ストーンは魅力的に映っているし別に良いと言えば良いのですが。ちょっと気になりました。 ああ、言うまでもないですが邦題のセンスは0点。別に小悪魔でもなければ、モテている訳でもない。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-09-21 22:59:03) (良:3票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 色んな映画や小説のオマージュが散りばめられており、それらの答え合わせというか「元ネタ探し」をするだけでも楽しい映画ですね。 (あぁ、ここはあの作品が元ネタなんだな)とニンマリ出来ますし、そういう意味では「映画好き」よりも「映画マニア」ってタイプの人が喜びそうな内容に思えました。 それでいて「元ネタを知らないと楽しめない」っていう訳でもなく、きちんと万人向けの娯楽映画として仕上げている辺りも、実にお見事。 個人的には「緋文字」や「ジョン・ヒューズの映画」だけでなく「グリース」(1978年)の影響も色濃いというか「してもいない性体験を自慢する主人公」「強がって悪ぶってみせる自分と、本当の自分との葛藤で悩む主人公」って意味で、かなり参考にしているんじゃないかと思えたので、劇中で「グリース」の曲を流すだけでなく、もっとハッキリ言及してくれると、より嬉しかったかも。 黒人の義弟に、色んな経験談を語ってくれる両親など、主人公家族が「良いキャラ」揃いな事。 主演のエマ・ストーンが非常に可愛らしい事。 噂が広がる様をテンポ良く描いてみせる演出や、音楽の使い方が良かった事。 その他にも、数々な長所が備わっている映画なのですが…… ちょっと終盤のまとめ方が雑というか、色々と曖昧なまま終わった感じなのが残念でしたね。 なんていうか「主人公が誤解を受けて迫害されていく」までの流れは上手いし「この後、彼女はどうなってしまうの? どうやって救われるの?」と観客を釘付けにするまでは良かったんだけど、その解決法に説得力が無かった気がします。 ビデオ越しに主人公が真相を一方的に語るだけじゃあ、殆どの人には信じてもらえないと思うし「たとえ信じてもらえなくても、私には最高の彼氏が出来たから平気」って結論を出すなら、わざわざ真相を暴露するような真似しなくても良かったじゃんと思えるしで、どうも中途半端なんですよね。 同情の余地はあるにせよ、嘘を吐く見返りとして男達から代金(ギフト券)を受け取っている訳だから、それを「困ってる人を見捨てられないので、嘘を吐いてあげた」って感じに、まるで善行みたいに描かれるのも、ちょっと違和感。 「じゃあ代金を受け取ったりするなよ」とツッコむしか無かったです。 あと、親友のリーやマリアンヌとは和解出来たのか、グリフィス先生夫妻は今後どうなってしまうのかってのも気になるし……どうもカタルシスに欠けていた気がします。 主演のエマ・ストーンは好きな女優さんなので、最後の最後で疑問符が付いちゃう終わり方になったのが、返す返すも残念。 祖母からの贈り物であるメロディーブック「ポケットに太陽を」をすっかり気に入って、シャワーを浴びながら唄ったり、着メロに設定したりしている様もキュートだったし、彼女が画面の中でアレコレしているのを眺めるだけでも楽しかったので、それなりの満足感は得られたんですが…… 観ている間だけでなく、観終わった後も「映画の続き」が気になってしまうという、そんな物足りなさも残る一品でした。 【ゆき】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-03-28 00:40:39) (良:2票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 ラブコメながら、これといった恋愛イベントがないのはつらい。いや、あるにはあるのだが、何ともパンチの弱い。トッドがもっと序盤からオリーヴを心配する片思い的存在としてクローズアップされていたら、鑑賞後の感想はまた違ったものになるかもしれません。 コメディも、どうも自分とは相性が合わなかったみたいで笑えません。やたらと性にオープンで寛容な両親。ゲイの友人をストレートに見せる企画。キリスト教にはまるクラスメート。どれも笑うポイントなんでしょうが、好みじゃない。 また、出てくる奴が親友にしろカウンセラーにしろ、ろくなやつがいない。魅力的な人物が乏しい。コレ系のラブコメにおいて魅力的な脇役が乏しいってのは、致命的な気がします。 主人公は良かったです。わりとはっきりものを言うくせに、困っている人は放っておけないオリーヴ。そのオリーヴを演じたエマ・ストーンが魅力的。 ただ、最後は結局自らネタバレしちゃうんですね。できれば、自分たちのために苦境に立たされたオリーヴを、周りの人間が助けてくれるようなラストが見たかったです。ちょっと薄情じゃないですかね。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 4点(2019-08-04 18:30:39) (良:1票) |
3.エマ・ストーン。シュールでナイスなコメディ。喋りもオモロイ 顔がオモロイ。いちいちオモロイ。小悪魔はなぜモテる?! とてもナイスなタイトルになっていたかと思います。よってタイトルの面白さとか素敵さとかに7票だ あっ 一人で7票は駄目ですか ならば仕方ないです とりあえず、僅かながら一票投じておきますとのことで。エマ・ストーンはなぜモテる?! そりゃ簡単ですがな 喋りがオモロイ。顔がオモロイ。いちいち面白いですからさ。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-17 22:15:24) (良:1票) |
《改行表示》 2.■姦婦(adulteress ) の頭文字である"A"=人間の恐ろしい「業」というものが宗教を通して燻されてくる『緋文字』に紐づいているものと;■"Easy A"=楽勝な教科、とひっかけていますが、賢くてわが道行く目立たない役にはエマ・ストーンはオーラがありすぎました。「日本の普通の親」には手に負えない、ちゃんと対応できないでしょうが、彼女の家族はすばらしかったです!!女子高生にはあまり見えなかったですがね。。 ところで、邦題最低に一票です! 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-10-07 14:23:25) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 エマ・ストーンの魅力がこれでもかというくらいにギュウギュウに詰まった傑作学園コメディですが、邦題が論外です。こんなタイトルの映画誰も見ようとしないよ。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-11 16:48:58) (良:1票) |