4.《ネタバレ》 ボーンの脱走とパメラの告発による失脚を恐れたCIAが、証拠隠滅として強化スパイ計画の資料と関係人物を抹殺しようとするが、運良く生き残ったスパイと研究員の女性が逃げるお話。 主人公が記憶喪失ではないので旧シリーズのような自分を探す的な謎解き要素は無く、末端とは言えヒロインも計画の関係者にするなど差別化を図ろうとしているのは分かる。 しかし、ではその代わりにアクションがより迫力を増したかと言えば全くそんな事は無く、上述した証拠隠滅や主人公を追跡する敵の捜索シーン等、必要ではあるが、正直そこまで尺を掛けずサラッと流せば良いような場所が偉く長くダレダレ。 敵組織も3つ(CIAとスパイ製造に協力する製薬会社と国不利益な情報を捜査する諜報機関)出るが関係性の演出が下手で、ゴチャゴチャして分かり難かった。 上述の理由で序盤は話が良く分からず(私の理解力不足もあると思うが)、中盤以降は『スパイ強化に用いた遺伝子組み換え能力のあるウィルスを探してフィリピンへ』となんか中途半端なSF設定が登場。個人的にボーンシリーズはそう言ったフィクション的設定が一切ないリアリティが売りだと思っていたのでガッカリ。 アクションは格闘、銃撃、車どれをとってもアクション映画としては普通だが、シリーズでは最低。敵も警官や常人スパイばかりで常に圧勝(圧倒仕方も普通)で面白くない。 終盤満を持して『最強のスパイ』が登場するが、格闘戦は一切なくカーチェイスのみで終了、しかもその死に様が『ヒロインにバイクを蹴られてバランスを崩し柱に激突』と、どう考えても中盤位のカーチェイス時に起こる雑魚の退場方法で、ショボイCGも相まって『これが最強かよ!?』と大爆笑。どんだけ良く見ようと思っても、これまでボーンが戦ったスパイの方が強そうです。 最後にCMでボーンが出てきそうな構成になっていたが、登場どころか絡みすらほぼありません。ああ言った詐欺PVは視聴後の評価低下を助長しますので止めた方がいいですよ広報さん。てか詐欺は犯罪です。 ただヒロインが中々の美人で、変装と言う理由のため色々な髪型やファッションが拝めるのでそこは良かった。 【ムラン】さん [ブルーレイ(吹替)] 4点(2013-02-23 08:30:39) (良:2票) |
3.アクション映画として“見所”は確実にある映画だとは思う。しかし、あまりに"巧くない”映画であるということも確実に言え、故に著しく面白味に欠ける映画に仕上がってしまっている。
“ボーンシリーズ”は好きだったし、主人公に抜擢されたジェレミー・レナーは昨今の再注目株だし、レイチェル・ワイズは大ファンだし、エドワード・ノートンの絡みにも期待していた。 が、終わってみると、すべてが「中途半端」という言葉に尽き、“本筋”には遠く及ばない「番外編」という印象に終始した。
敗因は色々あろうが、序盤から最も気になったのは、テンポの悪さだ。 “ボーンシリーズ”は、決してド派手なだけの描写に頼らないスピーディーでリアルなアクションシーンが魅力だったが、アクションシーンの質そのものは一定の水準を保ってはいるものの、全体的なテンポがあまりに鈍重で間延びしてしまっている。
更には、組織に追われる主人公がヒロインと共に逃避行を繰り返すという、お決まりであまりに工夫の無いストーリーテリングが、退屈さに拍車をかける。 アクションシーン自体も、他の映画で何度も観たことがあるようなシーンが繰り返されるばかりで、目新しさがまるで無かった。
そしてストーリーそのものは単純なのだろうが、作戦名等の専門用語が無駄に羅列されたり、所属がよく分からない存在感の薄い登場人物が続々と登場したり、ふいに過去の描写が挿入されたり、“ボーンシリーズ”とのリンクが無意味に強調されたりと、ストーリー構成をいたずらに難解にしているように思えた。
脚本家出身の監督なのだから、アクションシーンの多少の劣化はまだしも、ストーリーそのものがあまりに稚拙なことには、言い訳の余地はないと思うし、“ボーンシリーズ”を描き出した人だけに残念な限りだ。 もしこのまま再シリーズ化しようというのならば、再び脚本家に専念することをお勧めする。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-10-06 17:03:19) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 ジェレミー・レナーはアスリート然とした佇まいといい、面構えといい、キレのある動きといい、ボーンの新シリーズの主役としては申し分ない。ボーン三部作で見せたキレのあるアクションと臨場感抜群のカメラワークは今回も一応は観るコトができるし、ストーリーもわかりやすい。ただ、相手側首謀者との対決も無く知力を使うようなシーンもほぼ無く、送り込まれた同じ系統の暗殺者は見た目も能力もダメダメという情けなさで盛り上がりに欠ける。いかんせん薬で超人化したという設定が引っかかるな。ボーンはトレッドストーン計画で本作の主人公アーロンはアウトカム計画と違う計画ではあるが、三部作で薬の話など一言もなかったのにジェイソン・ボーンも薬を使っていたかのようなセリフもあったし、しょうもない後付け設定を考えたもんだな、と。アーロンだけならよしとするが、ボーンも一緒くたにされちゃ、これ以上ないくらい綺麗にまとまった三部作が汚された感がありますね。 名曲『Extreme Ways』もカタルシスが無いし使って欲しくなかった。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-10-02 21:18:29) (良:2票) |
1.前シリーズとの関わりが薄い。 映画では「アルティメイタム」と関連した情報がいくつか出てくるのですが、これが本編の物語に絡むことがほとんどないのです。 結果、 ①ボーンシリーズを観ている人→シリーズとの関連がほとんどなくてガッカリ ②ボーンシリーズを観ていない人→意味不明な用語や登場人物が多くて内容を理解できない と、どっちもダメな状況に。 企画と脚本段階から間違っている気がしないでもないです。 また、本作で名前が提示される「計画」はなんと4つもあります。 ・トレッドストーン→前作までの主人公であるジェイソン・ボーンを生み出した計画 ・ブラックブライアー→「アルティメイタム」で明かされた新たな計画 ・アウトカム→本作「レガシー」の主人公であるアーロンを生み出した計画 ・ラークス→感情を排した暗殺者を作り上げる計画 下2つが本作で新しく示された計画なのですが、とりあえず多すぎじゃね? この用語の多さは映画の内容をわかりにくくしているだけのように感じます。 ボーンシリーズとのつながりはひとまず置いておいて、ひとつのアクション映画としてはどうか?と問われれば、それほど悪くはありません。 大筋のストーリーはシンプルにまとまっているし、主演のジェレミー・レナーによるアクションも確かなクオリティです。 全てが洗練されていた「アルティメイタム」と比べると物足りなさもありますが、劇場で観る価値はあると思います。 ただし本作はテンポが本気で悪い。 会話シーンが今までに比べて冗長だし、これまた本編にうまく絡んでいないところも多いのです。 これはいままでのシリーズと監督が交代したためでもあるのでしょうが、シリーズのスピーディな展開を求めると確実に裏切られると思います。 さらに言えば、ボーンシリーズの醍醐味であろう「CIAが最善の方法で追跡し、相手はそれを凌駕して逃げおおせる」という要素も薄く、盛り上がりに欠けています。 重ねて言いますが、一本のアクション映画としては十分観られます。 しかし本作はシリーズのファンの期待に応えているとは言いがたいです。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-09-30 11:37:49) (良:2票) |