6.《ネタバレ》 これはいけません。楽しくありません。前作はコメディと見紛うばかりの(というか本気でコメディだと自分は思っていますが)ハイテンション・極道エンタメ映画でありましたが、本作は常識的なヤクザ抗争映画。“画面全体からビンビン伝わってきた大物・実力派俳優のノリノリ感”も半減してしまっています。良かったのは、小日向と松重がチンピラの取り調べをするシーンくらい(真っ当に面白い“刑事と容疑者”コントでしたね)。やはり圧倒的な「バカヤロー」「コノヤロー」不足が原因と考えます。やっぱり全員が四六時中悪態をついてこその『アウトレイジ』ですよ。イヤミの「ザンス」、コロ助の「ナリ」よろしく、全ての台詞の語尾に「バカヤロー」を付けてもいいくらい。ラストもスッキリさせ過ぎでした。ヤクザの自己中っぷりや理不尽さを表現するなら、憎まれっ子は世に憚らなきゃ。監督もこの出来では満足していないのでは?是非早期のセルフリメイクを希望します。タイトルは『アウトレイジ・びよーんど』で。勿論メインゲストの大物組長役は『ゆーとぴあ』のお二人でお願いします。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-08-25 18:58:19) (良:3票) |
5.《ネタバレ》 北野作品では初の続編となりましたが、たけし曰く2と付けるのは嫌いだとか。『ビヨンド』には『~の先』『~の向こう』などの意味があるそうで、今回は前作『アウトレイジ』の向こう側のお話、というわけですね。前作の生き残りである各々への落とし前という作りですが、前作の濃厚で見応えのあるやり取りはほとんど無く、なにかある度にワンパターンの銃乱射で末路を描く事の繰り返し。東西を代表する暴力団同士の抗争ながら、関西側の一方的な処刑とも言えるアッサリした結果ばかりに終始するので飽きがきますね。詰将棋みたい。韓国系の人らもおさわり程度だし抗争の場の構築までに時間が掛かりすぎで脚本と演出がイマイチだった。あと、これも狙ったというリズムのない音楽も残念。せめて予告編で使ってたようなメインになるテーマ曲風なモノは入れた方が作品として引き締まったのではないか。 一番残念だったのは大友を裏切り二代目山王会の若頭にまで出世したインテリヤクザの石原の扱いかな。神経質で子犬のようにキャンキャン吠えるばかりで前作のような他者を見下す冷淡さ冷酷さがない。子供が癇癪を起こしてるようで凄みも怖さもなく滑稽にしか見えない。たけしによるとソレを狙ったようだけど、あまりにも過剰な演技で浮いて見えてしょうがなかった。前作のイメージのままの方が良かったと思う。関西ヤクザ勢では西田敏行が出てますが名前だけって感じで有り難みがあまり感じなかった。その代わりに隣に並び立っていた塩見三省の『どうみても本職』な面構えと恫喝にはビビりましたけども。 東西のヤクザ界を転がす役として小日向文世演じる刑事片岡はズバ抜けて存在感がありました。ヘラヘラとしながら相手を値踏みし狡猾に立ち回る。一番悪いのは国家権力を傘に好き放題してヤクザ界をかき混ぜてたこの人でしたか。大友のケジメのつけ方には納得ですね。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-10-08 22:04:36) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 自身最大のヒット作である「座頭市」でもやらなかったたけし映画初の続編だが、前作が続きがあるような終わり方に思えなかったため、ちょっと無理やり感のある映画なのかと見る前は思ったが、そこまで無理やり話を続けているという印象はなく、むしろ続編としてはよく出来ていて面白かったと思う。しかし、登場人物が殺されまくる映画をというところから企画が始まったという前作に対して、今回はストーリー重視の作りになっているせいか前作のような勢いはなく、これでもかと言わんばかりのバイオレンスが全開だった前作に比べ暴力描写もかなり控えめになっていてインパクトには欠け、何やら普通に東映の任侠映画でも見ている感覚で、その分物足りないと感じるのも事実。(前作では印象に残る殺しのシーンが多くそれを楽しんで見ていたところがあり、それが面白さにつながった部分が大きかったのだが今回は普通に射殺が多い。)前作で新鮮な印象を残した三浦友和や加瀬亮のヤクザも2作目となるとやはり慣れて鮮度が落ちてしまっている。それでも三浦友和は好演しているが、加瀬亮はちょっと切れすぎで、前作ではもっと落ち着いたクールなキャラという印象があっただけにこれは残念。(見ていて「spec」じゃないんだからと思ってしまう。)今回は関西のヤクザが新たに登場し、その幹部のひとりを西田敏行が演じているが、普段温厚なイメージがあり、ヤクザ役を見るのは初めてにもかかわらずほとんど違和感を感じさせていないのは良かったか。「極道の妻たち」シリーズにおいて最後に岩下志麻に仕留められる役回りの多い中尾彬が序盤であっさりと殺されるのが妙に印象に残る。キャッチコピーでは完結と謳いながらラストは3作目がありそうな雰囲気だったがどうなのだろうか。この映画でたけしらしさがいちばん出ているのはラスト近くのパチンコ屋で三浦友和が殺されるシーンの無音の演出。たけしはこのシリーズや「座頭市」で大衆的な娯楽映画もできることを証明していて、こういうたけし映画も嫌いではないのだが、個人的にはまた初期の作品のような静かな雰囲気の映画を作ってほしいと思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-10-03 17:42:20) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 一作目に比べると、新鮮さがなく飽きてくる。シーンの衝撃度(びっくり度)も落ちる。ただ、様々なヤクザの人間性描写は人生の参考になるかもしれない。つまるところ、人間も爬虫類のように本能的には己が生き残る本能で生きてるようなところがあって、そういうのばかりが集まると共食い状態になるんだと。新型ヤクザはそういう爬虫類のようなタイプであり、実際、俳優もそういうのを使っていたと思う。 【小鮒】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-11-02 07:35:44) (良:1票) |
《改行表示》 2.「あとは任せます、親分」と木村に放った言葉の真意、そしてラストの締め方といい、 北野武演じる大友には、北野監督が作品で伝えたかったテーマや趣旨が見え隠れしてた気がします。前作以上の迫力はなかったけれど、その分哀愁が漂う人間臭さがあったと思います。今作の続きがあるとするならば、ラストシーンからのこの先を見てみたくなるのも必然かもしれない。 【シネマブルク】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-10-12 23:31:16) (良:1票) |
1.キャストの割に凡作だったというのが最もシンプルな評価であろう。細かい点は他の方がすでに指摘されている通り。前作の圧倒的な迫力には及ばない。 【Balrog】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-10-09 00:28:38) (良:1票) |