97.主題はほぼ(実際には行われていなかった可能性が高い)ロシアン・ルーレットであり戦争スリラーとしてはかなりの良作であるが、戦争の狂気、その無益さが若者に与える影響という見方こそ出来るものの、少なくともベトナム戦争を描いた映画とは言えない。地獄の黙示録を経てプラトーンで集大成するベトナム戦争映画の変遷の中ではまだまだ原点である。 【Arufu】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-02-09 03:51:35) |
96.もし自分がベトナム人だったら、この映画は好きになれないかもしれない。だから鑑賞中、戦争映画としてみるのはやめた。実際戦場のシーンは少ないし。 戦争を経験すると、昔のようには暮らせない。友情もぎくしゃくしてしまう。というところがよかった。出征前のマイケルとニックのやりとりが思い出に残って切ない。 ちょっと問題点はあると思うけれど、傑作だよな。 |
95.見る前は鹿狩り名人のデニーロが町を襲う熊と死闘を繰り広げると言う、ジョーズのような映画だとわけのわからない想像をしていました。ところが見てみたら、戦争の映画のようでビックリ!これはデニーロの戦場での活躍を描いた映画なのか?と思っていたら結婚式が永遠とつづくのでさらにビックリ!こんなちぐはぐで唐突な展開が最後まで続き、最後にはかつての幸せはもう戻らないという切ない余韻を残す不思議な映画でした。この映画の勝因はやはりこの余韻に尽きるのではないでしょうか?結婚式の場面や鹿狩りの場面は長くすることにより、戦争から帰ってきた後の変化を色濃くする役目をしています。そのいかにも役割を演じてます的な演出を出さないためにもあえて唐突な展開をしたのだと思います。そして展開を唐突にすることにより、逆に自然さをがかもし出されています。この映画の余韻とは、おそらくマイケルチミノのこのしたたかな演出に起因するのだと思います。お騒がせ監督、実力はなかなかなのでは? 【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-28 00:43:33) |
94.前半の結婚式の所は平和だけど長い。長すぎる・・・。で、ベトナムに舞台が移ってデ・ニーロ達がベトコンに捕まってから「戦争の狂気」とは何ぞやを突きつけられて不愉快だけど気になる展開が始まった。大げさに聞こえるかもしれないけど、初めてこの映画を観た時、デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンのあまりの鬼気迫る追い詰められた演技がとても演技と思えず、本気で怖くなった(フィクションと分かってるのに)。画面に見入ってしまい、さも自分もベトナムのこの現場に突き落とされ、ベトコンに銃を突きつけられながら「次はお前の番だぞ」とでも言われているかのような恐怖を覚えた。どんなホラー映画より怖いのは常軌を逸した人間の狂気だと痛感した。この映画は展開がタラタラしてる部分もあって3時間以上と長いが、このシーン(ドザエモンがプカプカしてたり・・・)だけでも十分凄い映画だという事が分かる。キューブリック信者の私は「フルメタル・ジャケット」の前半のしごきを観て、面白かったがカメラを苦笑しながら見つめる監督の姿があるかと思うと、「戦争モノ」として楽しめる部分があったが、こっちは「ホンマもん」という説明しがたい恐怖の映画だった。最後が悲しいけど、でもウォーケンがオスカー取らずして誰が取る!って位の名演技でしたね。たびたび観返すような映画ではないけど、やはり凄い。あと30分短くして、同じ緊張感があったらもっと凄かった。 |
93.戦争映画は「衝撃」や「悲惨さ」を『感動』と取り違え易くて点数が付け辛い。面白さの評価では無く、人に薦めたい映画ではないので6点と言う事で…。この映画は一方的なアメリカ視点で描く事で、アメリカ自らの愚かさを浮き彫りにしている印象です。マイケルは超人的な強さで描かれ、勲章もらって帰って来るけど、ヒーローの姿ではない。友達の婚約者に慰めを求める始末。ロシア系移民の微妙な身の置き場の無さもからめて、アメリカ人によるベトナム戦争の空しさを詰め込んだ形だろうと思います。前半の長さや唐突なロシアンルーレットなど構成に疑問はあるけど、183分という長時間、様々な思いを噛み締めるのも悪くはなかったです。今ではサイコオヤジになってしまったウォーケンですが、この頃は若さと美しさで輝いていますっ!ニックという繊細で悲しいある意味普通の青年を丁寧に演じていて印象的。もう一度見たいとは思わないし、楽しめる内容では有り得ませんが、心に残る映画です。 【たまねぎ君】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-26 12:01:52) |
92.正直なところデ・ニーロ演じるマイケルが狙撃手としてベトナムのジャングルで活躍する純戦争ものと期待してたけど前半の結婚式シーンで出鼻をくじかれあらら・・・と観ていたんですがそれでもなかなか見応えはありました。戦争に行く前と帰還後の人々の気持ちの変化がにじみ出ててるのも良かったです。でもやっぱりマイケルのニックへの友情を超えた深い愛情が見え隠れするところがなんとも言えない切ない気持ちになりました。そう私はこの作品はニックに片思いで中々カミングアウト出来ないマイケルの純愛ゲイストーリーだと捉えたのです。 「ゲイ?んなわけねーだろ!じゃあなんでマイケルは帰還後にリンダと一緒に過ごしてるし寝てもいるじゃん」とおっしゃられるかもしれませんがそれは”ニック”が愛していた女性だったからこそマイケルも好きになれたのではないでしょうか。ニックが愛していなかったらリンダなんて見向きもしなかったでしょう・・・。人それぞれ感性が違うのでとくに多くは語りませんが「反戦」「ロシアン・ルーレット」以外にもそういう視点で観た人もいるということでひとつ書き込んでみました。だから私にとってこの作品は反戦映画と受け取れきれずにゲイ映画としての高評価を付けた次第です。以上 【tetsu78】さん 8点(2005-03-21 22:47:20) |
91.公開当時はこれで良かったんでしょうけど,現在これを初めて観る人には,一方的な描き方がちょっと引っかかるんじゃないかな・・・なんて思いました.戦争映画以外なら,アメリカ万歳映画大好きなんですけどね. 【マー君】さん 4点(2005-01-10 20:15:01) |
90.後半の畳み掛けるような展開よりも、前半の結婚式のシーンで、ロバート・デ・ニーロやクリストファー・ウォーケン、メリル・ストリープやジョン・カザールが、酔っ払ってバカ騒ぎして踊ってるシーンが、なんだかジーンと来る 【永遠】さん 7点(2004-12-29 08:03:24) |
89.難しい映画でした。ロシアン・ルーレットのシーンが怖かった。音楽が良かったです。ジョン・カザールの遺作なんですね。 【ギニュー】さん 5点(2004-12-12 17:21:39) |
88.予備知識を持たずに観ました。結婚式のシーン展開がダラダラすぎて、ダメでした。序盤があまりにも長いため、途中での展開から観る方の体がついてゆかず、最後までかったるいという印象となりました。 |
|
87.難点だらけの困った映画です。ベトナム戦争を知らない人のためのフォローが一切ないうえ、しかも最初の80分がひたすらかったるいです。せめて半分にまとめて欲しかったです。良くも悪くもアメリカ人のための映画です。 【K】さん 0点(2004-08-17 13:34:33) (良:1票) |
86.私が本作のDVDを購入(ほぼ衝動的に)して帰ると、伯父がちょっと意外そうな顔をして私を見ていた。「お前そんなん観るの?」怪訝そうに「何故?」と聞くと「観りゃわかる…」其れが、妙に記憶に残っている。
チミノの描く流麗なダンスシーンは、その後展開する恐ろしい惨劇を全く予期させない。戦場へ向かう仲間達に些かの憂いがあったとしても、そんな物を表に出すことすらタブーの様に馬鹿騒ぎしてみせる。 戦場に立つまでの一時を過ごす彼らには、その生活が一変してしまうかも知れないと云う不安は薄かった…否、同じ様にこれからも皆仲良く連む事が出来る、其れが当たり前..と信じていたのかも知れない。 そう思いながら、あのシーンを回想すると一層悲しくなる。
戦争は全てを変えてしまう。其れが自然であったり、命であったり、友情であったり、形は様々だ。失ってしまうものの大きさは計り知れない。英雄となって街に戻ったマイケルは、親友を失し、ニックは心を失してしまう。再会して、マイケルを認識した瞬間、ニックのこめかみを貫く銃弾…ひたすらショックだった。 感動したか?そんな物ではない。衝撃だったと云うしかない。そして、この作品が米国映画であると云う事に些か驚き、更には腹立たしささえ覚える。観賞後の後味の悪さから言えば、No,1。 第2のベトナム戦争だのと揶揄されているイラクの一件。同じ悲しみを抱える人が少なからず存在する事を、米国大統領に言ってやりたい。言ったところであの偏屈が判るかは甚だ疑問だけど…
未だに「観りゃわかる…」と云った伯父の言葉の真意を確かめていない...。 私自身の中だけで補完してしまう事にする。 【MAZE】さん 9点(2004-07-28 01:49:19) (良:2票) |
85.正直始まって30分間、だるかった。テンポがゆっくりで結婚式もやたらと長いし、その最中に出てきたグリーンベレーも結局ストーリーになんのからみもなかったし、だらだらとしたあの長い前半の時間は正直退屈だった。しかし突然戦争のシーンに変わり、さらにベトナム人の捕虜になって捕まっていた。あの捕虜中のロシアンルーレットはかなりの緊張感があった。そして後半での、戦争が人々に残す影響は上手く描かれていた。本当にスゴイ映画だって事は感じた。でも好きになれない。すごいし、拍手ものだけど面白いとは感じなかった。それに一番気になったのは、あの機械的な動きの左右へのカメラワーク。あれはなに?正直ちょっとイライラした。この作品はいい所もいっぱいあったけど自分には合いませんでした。 【ボビー】さん 6点(2004-07-26 16:08:52) |
84.最後まで観て、なんで長~い前半部分があったのかがわかる気がする。戦争の部分が短いのも、そのあとずーっとニックが出てこないのも、全部ニックのためにあると思っちゃう。3人の中で1番繊細だったんですね。あの優しくて明るいニックとブチキレたニックのすごいウォーケンに比べるとやっぱりデニーロはうざかった‥なぁ‥。ちょっと偉そうなんだよなぁ。わざとかな。 全体としてアメリカ万歳じゃないし、反戦がどうのというのも感じなかったし(?)、ラストみんなで歌っているのも少しジーンとした。その後戦争に行く前のニックの笑顔が1番最初に出て、キレて顔つきが変わったニックを思い出して‥すごく切ない。音楽にも泣かされる。 |
83.評価が極端に分かれている作品ですが、私は「アメリカ人の自己憐憫」とは思わない。「あんなに身勝手なことをしておきながら」という解釈は、映画人と為政者を同一視しているように思えて、私には違和感があります。
ところで、ここからは映画と直接には関係ない話。 本作は、約20年前、TVの日曜洋画劇場の長時間ワクで視聴。 息子が0歳でビデオデッキも持っていなかった当時、もし息子が目を覚ましたら中座せざるをえませんから、最後の最後まで「余計な音を立てて、息子を起こさないように・・」と息を詰めるようにして見たのが個人的に大変記憶に残っています。 よく泣く子だったにしては、目を覚まさなかった息子も、よく耐えてくれました(?)。 ですから観終わったときの最大の思いは、「やれやれ目を覚まさなくてラッキー」でした。 重苦しい作品に衝撃も受けつつ、でも、とにかく久々に長い映画を心ゆくまで見たぞ、という満足感が残ったのでした。 【おばちゃん】さん 7点(2004-06-19 10:29:44) |
82.やっぱり、日本人には理解しきれないんだろうな。それでもこれだけ色々伝わるんだから、やっぱり凄い作品なんだろう。「ロシアン・ルーレット」が世間に認知されたのはこの映画のお陰かな? 【マックロウ】さん 7点(2004-06-14 10:53:05) |
81.後半の凄まじさもいいのですが、のんびりした雰囲気で進行していく前半も好きです。 【しまうまん】さん 8点(2004-06-13 01:08:36) |
80.「マウ!!イン!!マウ!!イン!!」この言葉が非常に頭に焼きつきました。 【ケンジ】さん 6点(2004-06-11 00:58:36) |
79.期待しすぎたのか個人的には駄目でした。名作なんだろうけど…。 |
78.ダルダルの前半は失敗した、、と思いながら観ていたが、クライマックスに近づくにつれ結婚式のシーンが哀しく思い出されてしまうのが絶妙。 |