《改行表示》 7.《ネタバレ》 緊張感ある会話劇で観客を繋ぎ止め、激しいバイオレンスで爆発させる。 それを除けば、タランティーノにしてはビックリするほど正攻法な映画で、 小手先のテクニックに頼らずとも、もはや巨匠の領域に入っているほどの演出力と画の重厚さを証明させる。 同時に若さゆえの鋭さがなくなって、ちょっと寂しい限りだが。 我慢に我慢を重ねて、キャンディを撃ったのが同じ白人のシュルツであり、 ジャンゴが止めを刺した黒幕が同じ黒人のスティーブンというあたり、 善悪のステレオタイプに陥らないタランティーノの知性の良さが感じられた。 とは言え、165分はとにかく長く、ラスト20分の仕切り直しはいらなかったような。 クライマックスの銃撃戦で決着をつけて欲しかった。 【Cinecdocke】さん [映画館(字幕)] 7点(2018-06-23 16:48:59) (良:1票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 私にとってアンチェインといえばオリバなのだが…σ(^_^;) 1行目は無視して下さい(笑)。本作はタランティーノ監督がこちらの世界に戻ってきて2作目、といった印象です。B級の世界からA級の世界へ。イングロリアスバスターズと本作は、タランティーノ監督のこだわりは残りつつも洗練されてます。南部の人種問題の描き方やいつもの暴力描写からネガティヴな意見も見られますが、それは枝葉であり本作品の良し悪しを語る主軸にはならないと感じています。 自由になった黒人男とドイツ人の賞金稼ぎが、男の妻を取り戻すための話。シンプルかつ悪い意味での裏切りは無し。ラストまで一直線に映画は進みます。 ジャンゴフリーマン、最初は卑屈な感じや無学な感じを漂わせますが、最後にはウエスタンヒーローになります。ジェイミーフォックス、立ち姿がきまります! クリストフヴァルツは言うまでもなく今のタラ映画の屋台骨。ドイツ人という設定をうまく利用しているだろうに、私の民族や語学においての無知が情けないσ(^_^;) そしてレオ様。あなたの存在感グッドです! 【JF】さん [DVD(吹替)] 7点(2015-06-24 16:37:27) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 久しぶりのタランティーノ作品 お腹一杯になるほどらしい作品 古くさくてかっこいいが、これはマカロニウエスタンを知らない人でもおもしろいのか? 過去の名作をあえて感じさせるシーンとかは全くないにもかかわらず 完全なマカロニウエスタン ただここまで完全なマカロニウエスタンだとわざわざ今さら作る必要があるのかと思ってしまう キルビルぐらいがバランスが良いんじゃなかろうか 3時間近い長丁場だがストーリーに関係ないシーンが結構ある(KKKの覆面とか) 飽きるほどではないが長い 長い割にジャンゴが強くなる過程が短いというか殆ど無いのが不満 主人公のドクターが簡単に死に過ぎ、残念すぎる ドクターには生きていてほしかった 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-01-02 16:37:47) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 フランコ・ネロとの会話。「Dは発音しないんだ。」「知ってる。」ウォー、拍手!! 【リニア】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-05-05 11:20:42) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 タラにしては王道的ストーリーでアッサリ風味かな。映画好きらしく相変わらずオマージュがそこら中に溢れてますが、パクリと言われないのは映画への情熱とセンスと実績なんだろう。あと人徳もありそう。今回は黒人奴隷制度と復讐の西部劇。黒人への差別用語の連発でアメリカの南部辺りでは当たり前だったといいますが、差別もなく平和な日本で育った多くの日本人には想像も出来ない悪辣な世界だったんだろうな。惨たらしい場面もありますが、アレ以上のことも多くあったんだろう。考えてみたら一見リベラルなアメリカは差別や暴力で溢れかえってるんだよな。現代でも肌の色で判断し侮蔑する人がいるけど私には到底理解できないですね。 主要4人は良い味が出てますが、ジャンゴが主役ですが恩人であり師匠のシュルツに、極悪人キャンディは執事スティーブンにそれぞれ完全に食われてますね。ヴァルツ演じるシュルツは飄々とした能天気さで抜群に良かったです。彼が退場するあたりがピークだったかな。まあ殺さないで欲しかったキャラですが、あの場面で銃撃戦をして皆殺しで終わらせた方がスッキリしたと思いますね。あとは蛇足的だったし。 スティーブンはカルビンを御輿として担いでいるだけで、実は実権を握っている裏ボス的で面白かった。「二○ー、ニ○ー」と黒人差別用語でジャンゴを罵ってましたが、それを聞いている奴隷の面々誰もが「お前もな」と心の中で思ったコトだろう。サミュエルの顔芸を含めた怪演ブリは凄かったです。 そういえばタラが出てきた瞬間ニヤっとしてしまったんですが、さらにあのオチには笑っちゃいましたね。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-03-06 00:36:06) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 マカロニ・ウェスタン(英語ではスパゲッティ・ウェスタンらしいが)へのタランティーノの愛が爆発している映画。正直相当の映画ファンでないと細かいところまでオマージュを読み取れないんだろうけど、そのへんはこれまでのタランティーノ映画でも同じです(そこまでのレベルになりたいものです…)。ただいかにも70,80年代映画の撮り方(ズームアップや早撃ち!)は「おおぉー」と唸らされます。「荒野の用心棒」に典型的なように、寂れた町(そしてそこには保安官が)にストレンジャーがやってくる、という構図がそのままそっくり再現されています。そして黒人が馬に乗っている点がタランティーノのオリジナルです。町に入るシーンはイーストウッド「ペイルライダー」そっくりです。個人的にはビールを注ぐシーンが最高でした。そしてなんといってもフランコ・ネロ! 邦題は「続・荒野の用心棒」ですが、原題は「ジャンゴ」という映画でフランコ・ネロはジャンゴを演じていました。その彼が、ヴァルツたちがディカプリオと初めて出会う屋敷で、ディカプリオと奴隷を戦わせている白人を演じています。そしてJ・フォックスのジャンゴと共に酒を飲み、新ジャンゴが旧ジャンゴに「ジャンゴ。Dは発音しない」と言うシーンは痺れます。これこそ最大の西部劇への賛辞でしょう。他の点では、イングロリアスバスターズに見られた緊張感と殺戮というパターンが繰り返されていますが、どちらをとってもやや及ばないと自分は思っています。マカロニ・ウェスタンへの愛を感じる映画です。まだ本作を未見の方は是非「荒野の用心棒」「続・荒野の用心棒」を観てからごらんください。余裕があれば「マンディンゴ」も是非。 【Balrog】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-03-02 10:19:26) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 会話で引っ張って引っ張ってドカン!ってタランティーノ節は今回も健在。ピリピリと張りつめてゆく緊張の糸に痺れ、ぐいぐいと引き込まれます。 でもね、ずーっとそれでしょ。何度も何度も。2時間45分、途中でもうもたれてくるのね。 肉汁したたるコッテリギトギトな肉食系映画、この辺でそろそろ幕?って感じのところから更にコッテリと。見終わった頃にはぐったり。映画の発散するスタミナにこちらが付いてゆききれてない感じ。 ワリと悪役がハマってて、それゆえに逆にちょっと食い足りない感じのするディカプリオ(3パートに分かれたうちの1パートにしか出てきませんしね)、意外に受動的でジミめなジェイミー・フォックスに比べると、それ以外の人々のアクの強さの方が印象に残った気がします。 サミュエルのイヤな奴っぷりは最低で最高ね。 大作映画には無いB級のノリが大スクリーンにかかる違和感こそがタランティーノの醍醐味で、これもまたその違和感を大いに味わえる映画。 でも、この映画の元ネタの1つ『マンディンゴ』はショッキングな内容をウリにしたB級ノリの映画でしたが日本一のキャパを誇った有楽座にかかったんですよね。懐かしきカオスな70年代。 【あにやん🌈】さん [試写会(字幕)] 7点(2013-03-01 20:30:44) (良:1票) |