4.巨大な兵器を人に向けるのではなく、銀行の分厚い壁を破るためにぶっ放すというストイックさにやられた。アクション映画なのにカット数が異常に少ない。一発のカットだけで緊張感なり叙情を生み出せる力量を感じる。とにかく男の友情に対する描き込みが分厚い。それに対し対照的すぎる思春期の中学生ばりの画一的な女性観。とにかく欲求がストレートである。そしてクリント・イーストウッドのカッコよさ。ジェフ・ブリッジスも映画内で言っていたが牧師とはたいしたもんだ。祈祷とカーチェイスを同時に味わうという超映画的な悦楽がここにはある。ともするとこの映画からはホモセクシャルの香りを嗅ぎ取る人もいるだろうが、そう捉えるとこの映画は酷くつまらないものになってしまう。これは欠損の映画だ。何の欠損でもいい。金の欠損でもあるし、身体の欠損でもあるし、関係の欠損でもある。巨大機関銃を壁にぶっ放すという行為ですら欠損である。この映画をひたすら称えたいのは、アクションという強度を求めるジャンルの中からあえてこのような「弱さ」を提示したからである。「サンダーボルト」に西部劇の精神の継承を見た気がした。これが本当に長編1作目?ラストの高級車での二人の会話と、物語を見事に象徴するタバコの使い方にひたすら感動していただきたい。映画は女と銃と車があればできると偉人は言ったが、タバコも忘れてはならないね 【Qfwfq】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-04-18 07:48:15) |
3.《ネタバレ》 私はもともとイーストウッドが好きでこの映画(のDVD)を観たのですが,あまりの演技のうまさに,相手役のジェフブリッジズにはまってしまいました。きわめて緻密に役をこなしているにもかかわらず,まったく自然にみえるのですから。後半,レッドに頭を蹴られたのがもとで,恐らく脳出血を起こして徐々に体の麻痺が進んでくるところは見ていて切なくなりました。一番好きなところは,ナンパした女の子の一人を連れて部屋から出て行くところです。何であんなにかっこいいのだ! 【piano】さん 9点(2003-11-05 23:42:55) |
2.わわわっ、なんですかこのジェフブリのかっこよさは!!!これって30年近くも前の映画なのにもかかわらず、全く古さを感じさせない、今見ても充分カッコイイ作品ですね。やっぱりクリント・イーストウッドは大人の渋さがとっても魅力的だし、対照的な、若くて軽いノリですっごくキュートなジェフブリとのコンビも絶妙!!最高ですね。又、これはただのアクションだけでなく、内容もすごく凝っているし、コメディータッチでも描かれているから最後まで飽きることなく、ずっと惹きこまれました。 最近はやたらとCGを駆使していたり、制作費を大量に使って、かっこいいBGMで錯覚してしまう映画が多いですが、これは本当に内容で勝負している、これこそ本物のアクションコメディー!!素晴らしいです・・繰り返しますが30年近く前とは思えないほどのジェフ&Cイーストウッドのかっこよさ、スタイルには脱帽! 【lisa】さん 9点(2002-11-17 11:32:56) |
1.正に見どころたっぷりの第一級アクションだと思う。言うならば「明日に向かって撃て!」を70年代アメリカの田舎町に舞台を移したものだと言えるでしょう。また似ているような気がするイーストウッドとジェフ・ブリッジスのデコボコ・コンビぶりもたまらなく良い。私なんかは完全に二人に感情移入してしまって、問題の教会を見つけたとき凄く嬉しくなったと記憶しております。またこの映画のラストは、ある程度予想つくような展開だが私的にはかなり衝撃的でした。まさか...エッ!?っていう感じです。ただ今になって思えばあのような終わり方をしたのは当時終焉を迎えたアメリカン・ニューシネマを象徴したものだと考えている。 【チャーリー】さん 9点(2001-05-30 22:03:32) |