5.前作は完璧と言える素敵なラストで幕引きをしたので、それよりも前の時代を描くことは必然だったでしょう。 大好きだったキャラクターを12年の時を経て観ることができて、本当に嬉しく思います。 物語は完璧に独立しているので本作だけでも十分楽しめることができますし、これを観たあとは「インク」がまた観たくなるはずです。 その理由のひとつが、「マイク」と「サリー」が弱点も多い人物として描かれていることです。 マイクの性格はそんなに変わっていませんが、行動力がありすぎて少々危なかっしいです。 サリーは「インク」ではかなりイイやつな印象でしたが、本作ではうぬぼれ屋で親の七光りなイヤなやつとして登場します。 彼らがどのように「インク」のような出来たオトナへと成長をしていくのか?そんなところも見所になっているのです。
そして凡百の映画がやってしまう「綺麗事」で終わらせない脚本が本当に素晴らしいです。 本作のテーマは「叶えたい夢」という普遍的なものですが、それをひとつの映画の中で描ききるのは難しいことでしょう。 下手をすれば「夢はいつかきっと叶う」という説得力のない、陳腐なものになってしまうかもしれません。 しかしこの「モンスターズ・ユニバーシティ」はそうではありません。 「夢」というものの厳しさをしっかりと描き、なおかつ子どもに伝えたいメッセージが内包されています。 たとえば本作のマイクは「怖がらせ屋」に憧れて人一倍努力を重ねるのですが、人からは「怖くない」と言われ、そもそもの「才能」について否定をされるのです。 一方で才能だけで評価をされ続けたサリーの行動や、マイクの出した結論―それはきっと観る人の心の琴線に触れるはずです。 本作のキャラクター像の奥深さは子どもにはわからないでしょう。 細かな描写の意味に気づくことができ、子どもにそれを教えてあげられる大人にこそ観てほしい作品だと思います。 エンドロール後にもおまけがあるので、最後まで観ましょう。 【ヒナタカ】さん [映画館(吹替)] 8点(2013-07-07 18:40:39) (良:2票) |
4.かわいいマイクワゾウスキー?だっけ?実は前作観た後、この作品を観るまで名前知らなかったんです。サリーとかはいまだにど忘れして出てこないときがありますが、ワゾウスキーさん??はいい名前ですね~。違ったらごめんなさい。大好きなキャラになりました。もっと勉強しないとね★最初の方で「急がなきゃ」って出てきて、一番最後、掃除をしているシーンに現れる「ナメクジ」みたいなモンスターも私にとっては大事ですね。 【新しい生物】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-05-08 02:18:09) (良:1票) |
3.安定の面白さ。でも今作は子供向けというより大学生から社会人に向けたメッセージ性が強いかな。どことなくワゾウスキーに自分を見てしまった男子も多かったはず。だからちょっぴり切ない。爆笑田中さん、とってもよくできました。 【タッチッチ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-11-28 16:00:24) (良:1票) |
2.長い正月休みの暴飲暴食の狭間で唯一観た2014年の第一号は、愛娘のクリスマスプレゼントに購入した今作。 初めて愛娘と一緒に観る映画として買ったのだけれど、彼女との鑑賞時が初見とはしたくないというのは、映画ファンの我儘か。
前作「モンスターズ・インク」は、それまで若干穿った捉え方をしていたピクサーのCGアニメーションのクオリティーの高さに打ちのめされ、一気にピクサーファンに至らしめた個人的にエポックメイキングな映画だった。 それ故に、12年ぶりの続編である今作に対しては、高揚もした反面、「下手をうたなければいいけれど」と不安もあった。 特に、前作に対しての“前日譚”を描くという方向性には、「モンスターズ・インク」のストーリーテリングを踏まえると無謀とすら思えた。
ま、結果的にはそういう諸々の不安は一蹴されたと言っていい。
前作のキャラクターをそのまま復活させる代わりに、彼らの年齢設定を“学生時代”にまでぐっと下げることによって、ある種普遍的な人格の「成長」を描くことに成功していると思う。 大学生活におけるヒエラルキー、持って生まれた「才能」というものの明確な有無、が想像以上に辛辣に描きつけられるため、前作のファニー感と一転して明らかなビター感も印象的だ。
モンスターたちの世界という、アニメならではの世界観なのだから、いくらでも「夢物語」や「御都合主義」を描くことは許された筈だが、それらには決して逃げない崇高さ。 それが、世界一のアニメーションスタジオのプライドだと思えた。
ようやく2歳半の愛娘には、そんなこの映画の辛辣さなど到底理解できないだろう。 でも、それでいいのだと思う。 彼女がこれから歩んでいく人生の中で、幾度も幾度もこの映画を観て、自らの成長と共にいつか映画が描く本当の意味に気がつくのだろう。 それこそが幸福な「映画体験」だ。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-01-07 22:32:36) (良:1票) |
1.大傑作とまでは言わないけど、脚本が見事だった。できるだけ抜け目なく丁寧に理詰めで作っていて好感が持てる。また、観客が望むように気持ちよく見せる部分と、期待を裏切り現実は甘くないと突き放す部分のバランス感覚も素晴らしい。ピクサー作品を見るといつも脚本の大切さということを思い知らされる。 【とと】さん [映画館(吹替)] 8点(2013-07-28 03:56:35) (良:1票) |