11.監督が完全に開き直っている印象を受けました。最後はやはり自分の作りたい、見たい映画で終わりたかったのだと思います。「紅の豚」以来、久しぶりに心に響く良い映画でした。 【Junker】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-11-01 15:50:10) (良:3票) |
《改行表示》 10.庵野の声がひどーーーいです。 最初の一言を聞いた瞬間吐き気がしました。 監督なぜ、庵野なんだーー! 菜穂子の電車での疲れ果てて猫背になっているところで泣きました。 エンドロールを聴きながらも涙がでてきました。 庵野じゃなければ・・・・ 残念 【へまち】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-12-01 23:46:00) (良:1票) |
《改行表示》 9.たしかになんか解りにくいまま、美しいまま進んでしまい、そして終わってしまう。あの戦争の悲惨な結末は分かってるのだからその虚しさを訴えたかったのか。もちろんそうではない。宮崎氏はそんなありふれたことはしない。また逆にこの映画をあの戦争の賛美につながっている、社会への見方が甘い、などといつも通りの人々がうるさく言うのもまったくピントがずれている。最近になって初めてこの作品を観たが、そういう見方の軽さは私にもわかった。ではいったい何がこの映画のテーマなのだろう。何が中心だと、一言でいえるものがあるのだろうか。あるとすればそれは何だろう。 宮崎氏はやはり自分から描く。人の想いから離れず、人々が生きる周りを丁寧に描く。飛行機への情熱と彼女への愛を細やかに描き、そこから離れない。そしてそこから見える限りでの時代を描く。ここに流れているテーマのようなものは、「死」とか「人間のはかなさ」のようなことだと思う。そしてそれはもしかして、自分の死を意識し、人々への弱々しい自分の愛に初めて気づいた宮崎の悲しみかもしれない。そんな気がした。 【柚】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-26 21:30:18) (良:1票) |
《改行表示》 8.《ネタバレ》 * 大人向けだった。子供は見ても予備知識が足らず混乱するかも知れない。スライス・オブ・ライフの見せ方としてもテンポが展開が早いので、進行が親切であるとは言えない感はある。 * 職人として尊敬する職人を描きたいという思いが伝わってきた。 * タバコについては特に意見なし (昭和の刑事ドラマでも部署内はモクモクしてるもんだし、それと同じようなものだと思う)。 * 作中、主人公の字がエリートなのに下手なのが嬉しかった (私も字が下手なので)。 * 庵野秀明の声については、「一つのことだけにずっとのめり込んできた人間の話し方」として、あまり違和感は感じなかった。 * ただ、大人向けストーリーをジブリが、というか、宮崎駿が脚本する力量としてはこの辺が限界なのだろうか、とは思った。 アインシュタインと同じく、戦争のために技術開発したわけでなくとも、人が死ぬ道具として使われる第一線で活躍する超一流プロフェッショナルの戸惑いは伝わってきた。 * ちなみに堀越二郎の設計技術は後に本邦初の国産旅客機YS-11に生かされる。 * 音楽は今回も久石譲だが、これといって記憶に残る音楽は無かった。そういうオーダーなのかな? * 結婚式を上げるシーン、とか、もう、ナオコ絡みのシーンがもう、落涙することが多くて、オレはこの作品、一応スキです。 【よこやまゆうき】さん [地上波(邦画)] 7点(2015-02-21 22:48:44) (良:1票) |
7.ユーミンの歌とリンクする感動的な予告編から勝手に想像したものとは違い勝手に戸惑ってしまったのだが、戸惑いの原因はわかっている。「死」が描かれないからだ。盛り上がるべきシーンとしてこの物語に必ずあるはずの「死」が。その昔、宮崎駿は安易に感動を得るためだけに登場人物を死なせる手塚治虫を批判したことがあるが、その自らの発言を全うしたということか。頑固だなあ。その手塚氏と同調している「近代化が破壊を生む」というモダニズムの矛盾というテーマもここにきてもぶれない。頑固です。そして何よりもアニメーションの原点ともいえる画の動きに対する拘りがぶれない。昨今のアニメはディテールに拘りすぎて動きを蔑ろにする傾向にある。息子の吾郎にしたってたとえば背景でしかない草花を丁寧に描くことに拘っている。駿は草は意外と緑をべたーっと塗っている。そこに草があることがわかればいいのだ。その緑に光の白と影の黒の線をさーっと動かせば風が描かれる。動いてこそのアニメーション。汽車がダイナミックに走る。人が滑稽に転がる。紙飛行機が颯爽と飛ぶ。地震の波動が不気味に迫る。アニメーション、かくあるべし!!だと思う。 ディテールや物語に逃げるな!と駿は言っている。ような気がする。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-09-05 11:57:29) (良:1票) |
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6.《ネタバレ》 ★風立ちぬ(原作)は読んでないし、堀越二郎の詳細は知らないけど、大雑把な印象では半分伝記物、半分ファンタジーという感じ。そこかしこに過去作の雰囲気を感じる箇所がある。言うなれば、獣人の出てこない「紅の豚」、妖精の出てこない「となりのトトロ」、魔法使いの出てこない「ハウルの動く城」といったところか。 ★というわけで監督初の実話物だけど、話のすじは別に難しくないし、恋愛関係を含む人間関係の機微もそんなに深くはない。かなり小さい子はだめだろうけど、小学校高学年くらいなら問題なく観れると思う。逆に大人こそ、(すべてに理を求める傾向のヒトほど)のめりこめないんじゃない?基本的に監督の趣味全開だし、自分勝手な主人公とヒロインを(いろいろ周りで事件はあるものの)結構淡々と描写してくだけの流れだから。 ★公開前にあんなことがあったんで、どんな内容かと思ったが、別に戦争賛美でもないし逆に反戦のハの字も出てこない。航空機技術者がみんな夢想家なのかは知らないが、少なくとも(劇中の)堀越に取っては戦争も関東大震災もほとんど一緒でどうしようもない抗いようのない「時代」だったということかな。で、ひいてはそれが宮崎監督の立ち位置ということなのだろう。 ★堀越の声は別に違和感なかった。そもそも変人だし。普通のヒトだって(恋愛状況だろうが危機一髪時だろうが、案外)プロの声優みたいに「演技」しませんって。別に自分は声優否定派じゃないですけどね。 ★あとタバコも別に目くじら立てるほどでは。だいたいあの頃タバコの害なんて認識されてないだろうし、まして受動喫煙なんてね。煙が直接かからなきゃいいぐらいに考えてたんじゃないの。別に喫煙を奨励してるようにも見えないし。外部が騒ぐのはお門違いと思う(騒ぐなら、実際の堀越は喫煙者じゃないのになんであんなヘビスモに描写したのか、と騒ぐべき)。 ★最新鋭戦闘機が牛車に曳かれてたってのは知ってた。ご苦労様なことです。名古屋駅や栄3丁目があんなんだったのか。面影ないなあ・・ってあたりまえだ(笑)。 ★荒井由美の「ひこうき雲」は、確かに合ってるけど、ちょと「軽い」かな、軍歌の時代に8ビートだもん。でもやっぱこの曲しかないな。しみじみしたいい締めでした。・・・レビュー書いてて自分は面白かったけど、万人にお勧めでもないなあ、と思って7点。 【wagasi】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-17 14:37:02) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 公開直前にテレビで特別放映された、4分間の劇場版予告。その素晴らしさに、これは絶対、「行かねば。」という気持ちにさせられ、劇場に足を運びました。結果、本編では予告のような感動は味わえませんでした。あまりにも完成度の高い予告に、必要以上に期待値が上がってしまったようです。決してつまらないわけではなく、話の展開も、登場人物も、声の感じも全てがよかったです。でも、鑑賞後2週間たった今でも思い出して泣けてくるのは、予告の1番最後に流れた菜穂子が二郎に自分の名前を告げる場面。「震災の時は、本当にお世話になりました。さとみ、なおこと申します。」ずっとずっと会いたくてたまらなかったひとに、やっと自分の名前を伝えることができた心の震えが、痛いほど伝わる声に涙が止まりませんでした。生まれて初めて、自己紹介で泣きました。瀧本美織さん、素晴らしいです!私の中で、予告は10点満点でした。 【おおるいこるい】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-15 13:24:08) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 久々に宮崎駿らしいアニメだったと思う。 これを観ると”ハウル”や”ポニョ”は少しファンタジーに傾倒し過ぎていたと思う。 宮崎駿アニメは描写力があるのでファンタジーよりも日常を軸にして描いたほうが表情が生き生きとするかもしれない。 この作品を観ると、近年の彼の作品にあった停滞感は意味があってのことだったなのだと思った。 というのもこの作品は、彼の過去の作品の多くが生かされた力作だったからだ。 宮崎駿の作品というと「大人から子供までが楽しめる」という印象がある。 しかしこの”風立ちぬ”は子供向けな作品ではない。 実際に「面白かった」と言っている子供の声も聞いているので決して断定はできませんが、この作品は子供には難しいんじゃないかなと思う。 今までの彼の作品は少年少女の視点で描かれていたが、 本作では青年の視点で青春が描かれているからかもしれない。 男のロマンや男女の純愛とかいったものは子供向けに属するはずがない。 ところでこの作品では宮崎駿監督の飛行船好きがハンパなく表れている。 彼の作品には空を飛ぶものが多い。その点では”ラピュタ”が最も評価され”もののけ姫”は不評だった。 この”風立ちぬ”ではその点はしっかりしている。 途中でなんか”ハウル”を見ているときのようなダルい疲れを感じてしまった。 これは纏まりに欠けたところが中盤にあるからだと思ったが、 もしかしたら鑑賞者である僕の問題かもしれない。 ヒロインは二人いる。メインヒロインの菜穂子は美しかった。 この作品は宮崎駿の母に対する想いが最も強く出ていると感じる。 ゆえに宮崎駿アニメ史上最も感涙必至な作品だった。 松任谷由実の歌うテーマソングを聴くとまた泣けてくる。 既に述べられていると思うけど宮崎駿の作品のタイトルには「の」が必ず入るがこの作品にはそれがない。ちょっと残念。 宮崎駿のアニメはしばしば予言説がネット上で噂されるので、それも考えると真に迫った地震のシーンなどは少し怖く感じる。 宮崎駿は最後までライバル高畑勲を意識してたんじゃないかと思う。 というのも本作の結婚式での着物姿のヒロインは宮崎アニメにしては異様な場面で、高畑勲監督が制作中の「かぐや姫の物語」からのインスピレーションはあったんじゃないかと思う。 【ゴシックヘッド】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-06 19:06:21) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 鑑賞中は、特に菜穂子の場面に涙するのだが…。 後になって、じっくり考えると「随分と男に都合のいい女性」と思う。 あなたは白馬に乗った王子様よ、泉にお願いしていたの、お受けします、 会いたくて抜け出して来ちゃった、こっち来て、手を繋いでいたい、 夢に向かって(設計して)いるあなたを見ていたい、タバコ吸ってもいいわよ…。 う~む。設計を続ける彼に黒川が問う「君のエゴなんじゃないかね?」その通り。 「二人には時間が無いから」そうか?。それは「美しい飛行機を作りたいという彼の夢が 私の夢でもあるのよ」という「男性側からの理想的女性像」の上にだけ成り立つ話では?。 いよいよ余命少なになったら、黙って病院へ帰る…。彼に迷惑かけないわ。 美しい自分だけを見せたい?。血ヘド吐いたって愛する人は最後まで美しいだろうに。 腐海の毒で傷んだ手を「美しい手」と捉えるナウシカこそ大人ではないか!。 二郎、何やってんだ。死という魂の離陸に付き添いやがれ。 まあ、その辺は描いて無かっただけで不明なのだが…。 アニメーションと飛行機の違いはあれど、つい「監督自身の理想(の女性)を描いたのか?」と 思わずにいられない。そういう男を愛してしまう古風な女か。 この映画は、現代の女性から見てどうなんだろう。 【じょるる】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-02 16:12:10) (良:1票) |
《改行表示》 2.菜穂子と再会するまでの時間が少々長く中だるみ感は否めませんが、最近のジブリ作品の中では間違いなく当たりだと思います。物語に内容は少ないですが、映像が綺麗で飛行機がとにかく事細やかに描かれており感動しました。 【鈴木】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-07-31 20:17:59) (良:1票) |
《改行表示》 1.印象に残るのは「タバコ」かな。JTの回し者じゃないかと思うくらい「タバコ」のシーンが不自然に多い。 「タバコ」は「兵器」なのかもしれない。「兵器」が好きで好きでたまらないけど「戦争はいけませんよ」と言い訳が入る。 巨匠と呼ばれ世の中への影響も無視できないのかもしれないけれど、「兵器が好きで何が悪い」って完全に開き直って作品作って欲しい。 プロデューサーの意見なんて聞くな。もう時間がないよ。「豚の虎」期待してます。 【ピチクン】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-07-27 10:12:50) (笑:1票) |