4.もの凄く久しぶりに劇場リピしてしまった作品。なんなんでしょう、この見終わった後の幸福感&昂揚感・・・! こんなの味わえる映画、一体何年ぶりに見たかしら・・・。よくよく考えると、割と予定調和な部分もあり、キャラもそんなに斬新とはいえない。でもでも!! この圧倒的な爽快さとユーモア、ちょっとミステリアスでロマンスもあり、そして、一貫した人生讃歌。これぞ、映画でしょう。そして、コメディ映画としても、三谷映画なんて足元にも及ばぬ精緻で素晴らしい完成度です(三谷ファンの皆さん、すみません)。張りめぐらせた伏線は、終わりまでに見事にかつ鮮やかに、残らず回収してくれます、それも爆笑付きで。こういうアジアや中欧映画にありがちな「登場人物の顔の見分けがつかない」ということもありません。トビー・マグワイヤ似のランチョー、岡田准一みたいなラージュー、デストラーデ(20年くらい前に西武ライオンズにいた外国人選手です)そっくりのファルハーンと、主役3人はいずれも個性的かつ魅力的。大学生のランチョーを演じたアーミル・カーンは、なんと私より歳上・・・(驚愕)。また、敵役の学長や秀才“サイレンサー”の演技も素晴らしい。お約束の歌と踊りも少しあります。もちろん音楽もgood(サントラ買おうと思ったら売り切れ・・・!!)。インドの理系偏重熱については、最近、某全国紙の記者がコラムであまりにも度が過ぎ、若者の自殺の多さにつながっており不条理でさえある、という内容のことを書いていて、その記事を読んでいたのもあって、本作を見ると、それにまつわる悲劇も少なからず描写され、身につまされます。そして、学ぶことの本質とは何か、生きるとはどういうことか、自分にとって大切なことは何なのか、ということも、決して説教臭くなく、押しつけがましくなく見ている者に問いかけてきます。奥の深さを持ちながらも、思いっ切りエンタメ要素もてんこ盛りで、世界各地で大ヒットも納得です。あまり押しつけがましいレビューを書くのはポリシーに反するのですが、本作は「見て損はない」ではなく、やっぱり「見ないと損」と言いたい数少ない作品の一つとなりました。書きたいことは他にも山ほどあるのですが容量越えです。・・・点数は、9.8点というのが偽らざるところですが、my10点作品との兼ね合いを考えると、やはり10点をつけるのには若干のためらいがあり・・・、この点数で。 【すねこすり】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-06-29 01:25:39) (良:3票) |
《改行表示》 3.面白い!圧倒的に面白い!本当は感想なんてこれだけでいいのかもしれない。 ご都合主義といえばそうかもしれないが、これがエンターテイメントってもんだろう。誰だってこんな風に悪党をやっつけてみたかったり、何か大きなことを成し遂げてみたかったり、素晴らしい友人に恵まれたかったり、ハッピーエンドになりたかったりだ。 そんな私たちの夢だったり妄想だったりをほんの少しだけ体現させてくれて、いい気分にさせてくれるのさ。それが映画の役割の一つじゃないか。それでいい。なるようになる。きっと、うまくいく! 【ばかぽん】さん [インターネット(字幕)] 9点(2018-01-27 07:09:46) (良:2票) |
《改行表示》 2.いやぁインド映画ってわかりやすいからいいですねぇ。 クドい演出、大袈裟な演技、突然始まる全員集合のダンスタイム。 もうね、踊りのシーンになると急にボルテージがマックスになるわけですよ。 絢爛豪華。これぞまさしくインド映画。 もうね、ミステリー要素が中途半端だっていいんです。 赤ん坊がどう見ても人形だけどいいんです。 インド映画に良く出てくる悪者は大抵権力者で、それを打ち負かす爽快さ。ベタな恋愛要素。くだらないギャグ。そして壮大なスケール感。それらを十分に堪能させてもらったので満足です。 色々不幸に見舞われても決して落ち込まない彼らから元気をもらいました。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-10-05 16:28:08) (良:1票) |
《改行表示》 1.ものすごっっっく面白かった! 数多くの大絶賛も納得の、笑えて泣ける素晴らしい青春映画でした。 本作では2つの物語の機軸があります。 ひとつは2人の男が印象深い親友であった「ランチョー」を探す現在の物語。 もうひとつは過去の工科大学での思い出を綴る物語です。 この2つが巧みに絡み合い、爽快感あふれるストーリーが築かれています。 そして本作はインドという国が抱えている深刻な問題も描いているのです。 インドは「数字に強い国」とされており、IT業界への進出もめざましく、日本にも多くのインド人の技術者が働いています。 しかし優秀な人材がいる一方、競争社会になっているために若くして自殺をする人も多くなっているのです。 (最近のインドの教育はとても発展しているのですが) 本作ではエンジニアになるべく工科大学で勉強する学生たちが出てくるのですが、彼らが抱える悩みもとても深刻です。 そこに現れたのが、名前から風変わりな男「ランチョー」です。 彼は物怖じせず教授に意見をたて、そして色んな人をギャフンと言わせます。 学校というものは村社会で、学生側は文句があっても我が身かわいさに意見をおおっぴらに言えないところもあります。 しかしランチョーはそうではありません。これがなんとも痛快なのです。 またこの映画は「喜怒哀楽」がとても早く切り替わる映画です。 楽しいシーンの次でとても悲しいシーンが出てきたり、深刻でせっぱ詰まっているシーンでも笑いを入れたりします。 観客をひとつの感情に縛り付けず、感情をとても刺激してくれるのです。 青春物語だけでなく、恋愛やミステリー要素も上手く機能しています。 膨大に積み重ねた伏線を無理なく回収してくれるのもたまらない! あえて問題点をあげるなら、女性にとって眉をしかめるであろう「単語」で笑いをとるシーンがあることでしょうか。 これも終盤の伏線になっているのですが、もう少し工夫してもよかったかな?と思ってしまいます。 あとは主人公たちは結構悪いこともするので、その辺でも気に入らない方が多いかもしれません。 ここまで「観て良かった」と万人が思える映画はなかなかありません。 上映時間の長さなんて、全く気にならなくなるはずです。 本国インドでの公開からまるまる4年、日本でこの映画が公開されたことがうれしくて仕方がありません。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-07-28 12:06:17) (良:1票) |