4.《ネタバレ》 特攻という本当の意味を知ったのはこれが初めてかも。そう思わせた作品。今まで特攻する人の思いをあまり知ろうとしなかっただけあって、結末を観て涙が出てきました。
作者自身だったり、作品のコンセプトが批判の対象に挙がってるけど、少なくとも戦争や特攻を賛美してるような映画ではないと思う。主人公含めかつての仲間たちやその子孫は特攻して良かったとは思ってはいないはずだし、特攻そのものは戦況に何も影響が出ないし、それでも特攻する人の気持ちを鑑みるともっと称えられるべきなんだなと思った。
映画とは関係ないけど自分自身も左翼な地上波テレビ大嫌いになってニュースを見なくなりネトウヨと咎められてるニュース番組で百田さんを知ってそれを見てるので贔屓にしてるかもしれないけど、少なくとも好きではあるし言い分も下品だけど地上波のアホコメンテータよりは遥かにまともで、少なくとも今作の特攻、戦争のテーマは共感できました 【ラスウェル】さん [DVD(邦画)] 8点(2019-09-16 23:44:08) (良:1票) |
3.この映画の原作を公開前に読んだけど、あまり面白いもんじゃなかった。 だって開戦当時から戦闘機乗りってことは、バリバリの志願兵なわけで、そんなのが逃げ回ってばかりで同僚から悪評プンプンだったら、そもそも戦闘機乗りになれるわけないから。 開戦当時の戦闘機乗りって、ノンキャリアの憧れ中の憧れですよ? 現代で言うと、警察なら白バイ隊員で、さらに箱根駅伝を先導するレベル。 そんなのが仕事よりも家族が大事って、現代人の感覚でも???で、戦時中なら絶対にいなかったと断言できるから。
ところが、この映画ではそこのところをうまーく誤魔化して、さらに映画史上最高の空戦シーンを盛り込んで、好感の持てる仕上がりになってる。 邦画だから、大して金はかかってないだろうに、これほど戦闘機乗りの高揚感や緊張感を映像で表現した作品を他に知らない。
だから、原作よりも遥かに主人公に感情移入できた。 そして、他の出演者もみんな好きになった。 そりゃあ、細かいこと言えば色々とツッコミどころはあるけど、やっと感情移入できる日本の戦争映画が出てきたことに感謝したい。 「男たちの大和」とか、ひどいもんだったし。 あー映画館で見れば良かったなあ。 でも、つまらない原作を映画館で見れないよね。今回は、仕方ない。 【まかだ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-10-01 16:35:04) (良:1票) |
2.近年の邦画では出色の出来だ。戦争映画にありがちな、美化や反戦の思想がことさら色濃く出ていないのも好感が持てる。ただただ家族を守りたい、それでいながら、部下達の人生も守ってやりたい。実直で真面目な男を演じた岡田も役に見事にはまっていてカッコイイ。そして涙なくしては見られない作品。エンディングの構成も心憎い。 【へろへろ】さん [地上波(邦画)] 8点(2015-09-03 17:10:05) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 原作は「命を惜しむ戦闘機乗り」というこれまでに描かれなかった異色のキャラクターを主軸に、現代ともリンクさせた家族愛や同志愛、さらにはミステリー要素も盛りまれ、その底流にゼロ戦や、太平洋戦争史といったミリタリー面からのアプローチを誠実に描いたところに秀逸さがある作品だが、本作はまずこうした原作に対する監督のリスペクトがしっかり感じられる作品とはなっている。特に歴史考証がしっかりなされた衣装やセット(戦後のバラック小屋などは地味だが手抜きをせずに作っている等)に加え、本作の面目躍如はリアルな空戦シーンなど、監督がこだわったであろうシーンもVFXの進化によって過去にないレベルで再現されている点だ。反面、現代パートは定点での取材シーンが中心のため、画面に動きをつけるのは難しかったと想像されるが、ベテラン俳優の演技力がしっかりそれをカバーしていたと思う。特に本作が遺作となった夏八木勲は味のあるいい演技を見せている。もし宮部久蔵なる人物が実在していて、その史実に基づいたフィクションとして製作され、エンドロールで実際の写真が映し出されたと想像すればおそらく嗚咽クラスの感動があったかもしれないが、作中でも語られていたように、戦争で死んだ人、生き残った人にも、それぞれのドラマがあったことを改めて想起させてくれる点で、この作品が平和な時代に生きる私たちに有益なメッセージを投げかけていることは間違いない。 【田吾作】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-12-28 20:46:44) (良:1票) |