《改行表示》 4.《ネタバレ》 ホラーとミステリーが融合した、『シックス・センス』や『アザーズ』に近いテイストのサスペンスドラマ。 精神不安定な修理工、DV夫婦、弁護士、曲者揃いのキャストのなかで、最も無害で協力的な人物が実は犯人ってのは、この頃ではお約束になりつつあるのでばればれ。ただ、犯人の予想はついても、確信は持てないわけで、最後まで引き込まれるストーリー展開になっていて目が離せません。 殺人鬼ミステリーものとしても十分面白いこの作品。そこに、オカルト要素を加える徹底ぶり。 しかしオカルトをゴリ押しするわけではありません。 あくまでストーリーの中で、必要最低限に、ここぞというところで効果的に挿入されています。この辺りのバランス感覚はさすがサム・ライミ監督というところでしょうか。 犯人が捕まったあと、更にもう一段オチを用意しているところなんか、さすがとしか言いようがありません。 そしてこの切なくも、何故か心温かくなるオチが、この作品の締めくくりとしてはベストな気がします。 『幽霊はあくまで幽霊で、実体化しちゃだめでしょ。』なんて、ちょっと残念なつっこみポイントもなくはないのですが、そんな粗をつつく気にもなれないほどの迫力がある作品。主人公のもっている『ギフト』が、自由自在に使えるようなそんな便利な代物ではないってところも、重要なポイントですね。 プロットだけを見れば、決して後味が良い作品とは言えないかもしれませんが、個人的には文句のつけようのない面白さでした。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-01-28 13:20:56) (良:1票) |
3.超能力を絡めたサスペンスものだが、人間ドラマとしても良く出来ており満足のゆく一本だった。作品全体としてはそつなくまとめ上げており、緊張感と吸引力は充分にある。何といってもこの映画では、主役を演じたケイト・ブランシェットがすべてに尽きる。幼子3人を背にこわごわながらも立ち向かってゆく姿には、勇気づけられるものがあったであろう。また心の病を持った友だちに、優しく接する姿にも大いに好感が持てた。期待どおりのヒロイン像を、ケイト・ブランシェットは魅力たっぷりに演じてくれた。正統派ミステリーの秀作です。 【光りやまねこ】さん 8点(2003-05-25 11:40:03) (良:1票) |
2.何回か目を覆ってしまったシーン(「く、来る!」ビビり屋なもんで)があったけど、決して怖いだけじゃない。「出てくる」にはちゃんとした理由があるということ、やや似た設定の「ホワット・ライズ・ビニース」よりはるかに出来がいい。「怖がらなくていいのよ、ギフトなんだから」というブランシェットのお祖母ちゃんの言葉に、観ている私もかなり落ち着いた。それに「ギフト」を受け入れて生きるブランシェットが、ちゃんと見すえようとしていることが励み(?)になる。ブランシェットも良かったが、この映画のジョヴァンニ・リビシーがものすごくいい。前半と後半、顔が全然違うのよ。それから、法廷での弁護人は、「グリーン・マイル」のあの人。ちょっとしか出なかったけど、存在感あった。 【ぶんばぐん】さん 8点(2001-07-19 15:09:44) (良:1票) |
1.謎解きや犯人当てなんて気にしてたらきっと楽しめないはず。そんなのはどうでもいい事。キャッチコピーには新感覚ホラーなんて謳ってあるけど、全然新感覚じゃないよ、これは八十年代ホラーの再来ですよ。なんてったってサム・メンデス?いやいや我らがサム・ライミ!彼はやっぱりこういうの作らなくちゃ。いかに驚かす映像を、いかに不気味な映像を見せてもらえるか。それが醍醐味じゃないでしょうか。そして見事にやってくれましたサム・メンデス。いやいやサム・ライミ!そしてキャスティングがこれまたため息が出るくらい面白い。キアヌは自ら希望しただけあって、役の幅を広げる、ふだん見られないようなDV夫を演じてるし、スワンクは実に彼女らしい役どころ。ジョヴァンニ・リビシーの演技と独特の声がさえて素晴らしい演技をみせてくれます。他には「アイス・ストーム」の彼女に「インビジブル」の彼女「恋愛小説家」のゲイ隣人と、なんでこんなに好いキャストばかり集まったのか不思議でしょうがない。やっぱり実力派監督サム・メンデス、いやいやサム・ライミだからだなきっと。もちろんケイトの演技とスレンダーなスタイルが最高さ~ 【あまぬま】さん 8点(2001-06-18 19:44:55) (良:1票) |