ハンナ・アーレントの投票された口コミです。

ハンナ・アーレント

[ハンナアーレント]
Hannah Arendt
2012年ルクセンブルグ上映時間:114分
平均点:7.06 / 10(Review 18人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-10-26)
ドラマ実話もの
新規登録(2013-11-05)【すねこすり】さん
タイトル情報更新(2014-03-11)【ESPERANZA】さん
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監督マルガレーテ・フォン・トロッタ
キャストバルバラ・スコヴァ(女優)ハンナ・アーレント
ジャネット・マクティア(女優)メアリー・マッカーシー
ユリア・イェンチ(女優)ロッテ・ケーラー
ウルリヒ・ノエテン(男優)ハンス・ヨナス
脚本マルガレーテ・フォン・トロッタ
あらすじ
1960年、衝撃的なニュースが世界を駆けめぐった。ナチス親衛隊で数百万のユダヤ人を強制収容所へ移送した責任者アドルフ・アイヒマンが逃亡先のアルゼンチンで逮捕されたのだ。米国在住のユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントは、イスラエルに連行されたアイヒマンの裁判レポートを書くことを決意する。
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3.《ネタバレ》 アイヒマンを”解り易く”糾弾しなかったことで世間から袋叩きにされるハンナ。60年当時であれば、ナチの禍々しい爪あとはまだ記憶に新しい頃だろう。ナチの幹部など吊るし上げて当然の風潮の中、ユダヤ人でありながら冷静にアイヒマン個人を観察し、悪というものの構造をひも解いた彼女の知性に驚嘆する。
ハンナが、世間がヒステリックに決め付けたような「冷酷な人間」ではないこともきちんと描かれた。病に倒れた夫を献身的に看病し、友人を失ったことには傷つく。読者からの抗議の手紙にも「傷つけたことを詫びる」ために返事を書く誠実さもある。
バルバラ・スコヴァの熱演もあって、ハンナ・アーレントという哲学者の生き様と当時の世相がとてもよく伝わった。
今の時代のブログ炎上どころの騒ぎではなかっただろう。しかし彼女はそんじょそこらの男たちが束になって悪口を言ってきても、ひるまずりりしく、勇者のごとく一人立つのだった。
信念を曲げないこと、発言する勇気と結果を引き受ける責任感。
こんな人がいたのだと、教えてもらった圧巻の120分であった。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-05 00:54:04)(良:3票)
2.非常に静かな展開だけれど、最後の講義のシーンで一気に緊張感が頂点に。・・・うーん、これはなかなか厳しい作品です。彼女の書いた「イェルサレムのアイヒマン」を読んではいないけれど、これに激怒した人たちは結局どういう原稿だったら納得したのだろうか。恐ろしいのは、ユダヤ人の一部がナチに協力していたという裁判で明らかになった事実を書いたことが激しく批難されたという点。被害者のネガティブ要素を指摘すると過剰攻撃されるって、これ、どこかで見たことあるような・・・。アイヒマン=ナチの幹部=悪人、という構図に則った言論以外は批難される・・・、これも今でも普通にあちこちで見られる現象です。事実を冷静に指摘することが、猛烈な批難の嵐を呼び起こす・・・。最近も見ませんでしたっけ? 結局は、アイヒマンも、彼女のレポートを激しく批難した人々も同じ穴のムジナ(考えることを放棄している)。何にせよ、よからぬ出来事というのは、あらゆる立場であらゆる側面から事実を客観的にあぶりだすという作業をしないと、同じ轍を踏むことになるわけですが・・・。人間は基本的には愚かですから、そういう当たり前のことをすぐに忘れてしまいます。先日、小泉元首相が久々の記者会見で揮毫をしていました。「一行は百考に如かず」でしたっけね。考えるよりやってみろよ、ってことですが、考えないと大変なことになる、という本作を見ると、結局のところ、考えることと行動に移すことのバランスがいかに難しいかがよく分かります。考えないで言われるがまま行動するのはある意味楽ですし、でも、行動せず考えるだけの方が楽なことも多々あります。言い換えれば前者は「追従」であり、後者は「妄想」です。どちらも地に足がついていないってことで、本当の意味で「考える」人がすることではないわけです。これ、怪しげな宗教みたいなもんです。教祖の言うことを妄信し、冷静さを失って自分の世界に浸る・・・。アイヒマンも結局ヒトラー教の忠実なる信者にすぎなかった、と思えば、まさしくただの「小役人」という言葉がピッタリです。今の日本の世相も何となく考えることを放棄しているっぽい感がなくもないですが、この作品を、今の安倍信者たちにも見てもらいたいと思いました。しつこいようですが、厳しい作品でした、本当に。
すねこすりさん [映画館(字幕)] 7点(2013-11-17 18:09:30)(良:2票)
1.《ネタバレ》 凶悪な事件が起こったとき、人は、その犯罪者が常人には理解不能なモンスターであることを願う。もしそれが平凡などこにでもいる小市民であったならば、自分とも地続きであることになり、明日は我が身かもしれないという見たくない闇に直面せざるをえないからだ。その真理を明らかにしただけでも、アーレントの研究は、そしてこの作品は、貴重な意義がある。●終盤近くまで、アーレントは、じっと法廷を観察しているか、あるいは周囲の人たちと身近なやりとりをしているかである。わざとらしい事件は起こらない(理不尽な脅迫等はあるが、その描写も割とすっと流される)。しかしその中で主人公のスタンスは常に一貫しており、いつの間にかじわじわと意志の強さがにじみ出て、クライマックスの講演で一気に凝縮される仕掛け。見事な押し引きの呼吸、そして演出です。
Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2023-05-10 00:50:03)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 18人
平均点数 7.06点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5211.11%
6211.11%
7950.00%
8316.67%
9211.11%
1000.00%

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