6.《ネタバレ》 ジャンル『ステイサムもの』っていうのがあってもいいくらい、ステイサムものです。 今作のステイサムは特に強く、もはやスティーブン・セガールがのりうつっています。 愛する妻が殺されて茫然自失とはいえ、冒頭やられっぱなしになっているのが不自然なほど驚くべき強さです。 ただ前半にフラストレーションをためるだけためさせといて、後半いっきに爆発させるっていうストーリー展開は嫌いじゃないです。 これぞ間違いなくカタルシスを感じる王道パターン。 まさかの四つ巴戦ってのもアツい。チャイニーズマフィア、ロシアンマフィア、悪徳警官ズ、ステイサム(笑)。 ステイサム以外は全員悪党。更には市長、その市長とつながっている刑事、少女に親切にした女性も全員悪党。 いや、きもちいいくらいクズばっかりです。 対するステイサムは一人。仲間、協力者、いません。しかも女の子のお守りつきのハンデマッチ。 にもかかわらず、銃で、素手で、時には皿で、どいつもこいつもかたっぱしから皆殺し。まさに鬼神のごとき活躍ぶり。こーゆー感じのスカッとするアクション映画はスティーブン・セガール以来でしたので、とにかく爽快でした。 不満点を挙げるなら、チャイニーズマフィアのボス、ロシアンマフィアのボス、汚職警官のウルフ警部、市長、この人たちが生き残っているのが気に入らない。せめて妻を殺したロシア野郎くらいはやっちゃって良かったんじゃない?セガールなら有無を言わさず秒殺なのに、ジェイソン・ステイサム演じるヒーローは、妙なところで紳士的なのが玉に瑕だ。 ちなみに市長がウルフ警部に、ルークがいかに凄い人物か説明するシーン。『切り札』みたいなこと言っちゃって。ここ、個人的に胸アツ激アツシーンです。だからてっきり市長はルークの理解者で味方になるかと思いきや、こいつはこいつで悪い奴なのね。残念。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-07-16 20:56:05) (良:1票) |
5.ジェイソン・ステイサムの陰鬱で不器用な感じは中々よい。マフィア&悪徳警察に追われる少女を守るというプロットは『レオン』に似てなくもない。が、この天才中国人のヒロイン?はウェットで可愛げのあったナタリー・ポートマンに比べると不細工で捻くれ者ではある。とは言え、何とも言えない存在感があり、ドライなジェイソン・ステイサムのテイストにマッチしていて、ロリコン臭のない迷コンビにはなっており、独特の世界観がある。 【東京50km圏道路地図】さん [地上波(吹替)] 6点(2020-10-12 22:43:03) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 「パソコンは何を記憶させても探り出されてしまう」という台詞が印象的。 ハッキングやら何やらを警戒する余り「大切な情報は、記憶力の良い人間に憶えさせておくのが一番安心」という時代錯誤な結論に行き着くのが、実に皮肉が効いていましたね。
そんな「記憶力の良い人間」が幼い少女というのは非常に漫画的だけど、あんまり美少女過ぎない子役を起用しているのが、適度なリアリティを生み出していたと思います。 ちょっと目が細過ぎて、典型的な「欧米人から見たアジア人」ってルックスの子なんですけど、笑うと愛嬌があって可愛らしいし、映画を観終わる頃にはかなり好きになっていました。 こういったストーリーの映画である以上、子供の事を「守ってあげたくなるような存在」として描くのは大切だと思うし、それは成功していたんじゃないかと。
それと、本作は彼女の養父となるチャンを演じるレジー・リーも、凄く良い味を出していましたね。 悪人だし、ボスの命令には逆らえないんだけど、養女のメイの事は彼なりに大切に思っているというバランスが、実に魅力的。 彼がメイに対し「きっといい父親になってみせる」と語り掛け、笑ってみせる場面は、本作の白眉であったように思えます。 不器用ながらも愛情を示して、彼女の為に少しでも「良い人間」になろうとした事が伝わって来て、好きな場面です。
それだけに、その後すぐ彼が殺されてしまう展開になるのがもう、残念で仕方ないんですが…… やはり、この辺りは「一度でも娘を殺そうとした奴が、本当の父親になんかなれる訳が無い」って事なんでしょうか。 「怖いものから、目を背けたりするな」という彼の教えを、メイが守ってみせて「彼とメイが過ごした時間は、無駄じゃなかった」という落としどころになっただけでも、良しとすべきなのかも。
その一方で、ジェイソン・ステイサム演じるルークに関しては「タフガイ」「アウトロー」の王道を行く主人公となっており、安心して観賞する事が出来ましたね。 浮浪者として生活しなければいけない悲壮感、靴を譲った相手すらも「ルークと関わったから」という理由で悪人達に殺されてしまうという「誰とも親しくなれない」という孤独感が、ひしひし伝わって来て(やっぱりステイサムって良い役者さんだなぁ……)と、惚れ惚れさせられました。
ただ、そんなルークがメイを必死に守ろうとする動機が弱いようにも思えて、そこはもっと説得力が欲しかったですね。 自殺を止めるキッカケになってくれた恩返しというなら「たまたま目が合ったお蔭で、思い止まれた」という展開ではなく、もっと積極的にメイが彼の命を救ってみせた展開にしても良かったんじゃないでしょうか。 あるいは、冒頭にて殺されたのが「ルークの妻」ではなく娘だったという事にして、娘と同じ年頃の子だから助けずにはいられなかったとか、そんな形にしても良かった気がします。
一番悪どい存在に思えた中国マフィアのハンおじさんが、結局大したダメージを受けず「尻尾を巻いて中国に帰る」くらいで終わっちゃう事。 そして、黒幕のアレックス刑事とルークとの素手のタイマンが始まるかというところで、メイが銃でアレックスを撃ち、決着を付けちゃう事なんかも、欠点と言えそうですね。 そこは、もっとスッキリする形で〆て欲しかったです。
観賞前に期待していた「ジェイソン・ステイサムの骨太なアクション」は充分に堪能出来たし、ルークとメイが「父娘」ではない「友達」になるハッピーエンドは良かったしで、決して嫌いな映画じゃないんですけどね。 気になる点も多くて「そこそこ満足」くらいの感じで観終わってしまった…… そんな一品でありました。 【ゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-07-04 11:02:09) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 最近はすっかりアクション映画の安心品質として評価が定まったジェイソン・ステイサムでございます。今回は、中国マフィア・ロシアンマフィア・NY市警汚職刑事軍団と相手に不足はありません。この中露のマフィアがNYでなら何をやってOK、というか中国人とロシア人なら映画の中ではどんな酷いことさせても許されると製作者が確信してるんじゃないかと勘繰るぐらい、壮絶な極悪非道ぶりを見せてくれます。それに負けじとジェイソンがギャングたちをバッタバッタと殺しまくるけど彼にはちっとも銃弾が当たらない、もう完璧なスティーブン・セガール状態です(笑)。 鍵となるのがどんな数字でも瞬時に暗記しちゃう天才中国人少女なんですが、この子に金庫の番号を暗記させて連れ回す悪党どもの意図が意味不明なのが痛い。だって紙に書いてあったとはいえジェイソンがそれを暗記出来て金庫を開けちゃうんだから、観てる方はずっこけちゃいます。誰もが感じるでしょうけど、少女をジェイソンが助けようとする動機も理解できません。ラストの展開も監督は捻ったつもりかもしれないけど、あの金返しちゃったらそれまで無一文のホームレスだったジェイソンが少女と新生活を始められるはずないでしょ。それに結局手下たちはほぼ全滅するのに、各組織のボスたちはみんな無傷というのはかなり欲求不満が堪ります。 でもスピィーディーなアクション映画ですので、まあ観て損はないかなと感じます。“Safe”には、最後に勝ち取った“少女の安全”と“金庫”を懸けてシャレたつもりみたいです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-13 19:15:12) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 「アジョシ」ぽいかな 冒頭、主人公があっというまにロシアンマフィアに追い立てられて元警官仲間にボコボコにされたりとか、惨めに落ちぶれるところが超スピードで語られるのでよーく見てないと置いてけぼりにされる プロ格闘家らしい主人公が八百長試合に勝った為に妻を殺されたりするが、妻そのものが出て来るわけでもなくすべてこちらの想像力まかせなのはスピード感は有るがちょっとサービスが悪すぎる 記憶力がいいだけで子供をさらうチャイニーズマフィアも乱暴すぎるが、以降無理な設定をとやかく言ってたらこの映画が成り立たなくなるぐらいアクション最優先の演出 なのでそれに関しては考えないでおこう ヒロインを電車で救ってからは一転して鬼神のごとく敵を殺しまくる それまでロシアンマフィアに良い様にされてイライラさせられてたので気持ち良かったが、だったら妻が殺された時とかにもっとやっとけよと思った とにかく悪い奴しか出てこなくてチャイニーズ、ロシア、悪徳警官の三つ巴で誰も彼も容赦なくぶっ殺す これ、人によっては容認出来ない域だろうな ステイサムのアクションやカーチェイスや銃撃戦も充分及第点で、死ぬ奴はすべて警官も含めて悪人なので容赦がない ヒロインは目つきが怖いかなりのブスだがこれはこれで映画の個性だろうか?微妙な所だと思う エンディングも行き当たりばったりで、まぁどうにかなるさ的なラストだが、守りたいヒロインを得て希望を取り戻した主人公が妙に晴れ晴れとしてて、こういうのも有りかなと思った このラストならもうちょっとヒロインはカワイイほうがよかったんじゃなかろうか 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-03-05 03:00:15) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 あいかわらずカッコいいの一言に尽きるジェイソン君。落ちぶれて場末のファイターとしてこき使われていたって全然カッコ悪くない。自殺企図で地下鉄の駅に突っ立ってたって、飛ぶ込むなんて思えないぐらいに生命力が溢れ出てる。 そこに現れる天才中国人少女。始めのうちは全然カワイク思えないけれど、徐々に輝きを増してくる。地味ながらなかなかの存在感を放つ子役です。 なんとなく「レオン」っぽく戦い抜く男と少女。ワンパターンになりそうなジェイソン・アクションですけれど、今回もカッコいい! 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-11-09 19:05:55) (良:1票) |