《改行表示》 5.《ネタバレ》 西部劇において普段は気に留めないお馬さんが印象深かった。文句を言わずに走り続ける、或いは、力尽き崩れ落ちる人間並みの表情に。 ハックマンがそんな馬達に向ける心遣いに胸熱に。ジェームズ・コバーンも彼に負けず劣らぬ味わい深さ。 清涼剤のようなキャンディス・バーゲンでしたがフェードアウト模様の物足りなさが残念。 タイトルの意味に、確かに歯を食いしばる場面は生きてれば出くわすのが思い出されました。良作です。 |
4.「歯を食いしばって耐えろ」という意味のこのタイトル、何だかハードボイルド作品みたいな感じですが、内容は全く違って、荒野を舞台にした長距離レースのオハナシ、それも超過酷なレースにも関わらず、映画の雰囲気は大らかそのもの。何やらキャラ立ちまくりのレース参加者たちが集まってくる冒頭から、ひと波乱ありそうな感じプンプンなんですが、意外に波乱が無い(笑)。いや、色んな事件も起こるし、ケガをした愛馬を撃たねばならぬシーンなどグッときたりもするし、ラスト近くには取ってつけたような意外な展開もあったりするのだけど、まあ、とにかく大らか。参加者たちの間に絆が生まれ、レースなんかそっちのけになっていく展開(⇒いやいや、もともと最初からそんなに必死でもなかったしね。もう少しメリハリがあっても良いのに、と思わないでもなく)。ってなわけで、大らかなこの作品を、大らかな気持ちで楽しみたいものです。実際に「弾丸を噛む」シーンにニヤリとし、ベタだけど気持ちの良いラストにニヤリとしながら。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-17 18:09:11) |
3.C・バーゲンが「弾丸おかめ」というあだ名のじゃじゃ馬でオカチメンコな女性役で大活躍する西部劇なのかと勝手に想像してた。見に行ったら全然違ってた。 【mimi】さん 7点(2004-10-30 20:55:44) |
2.リチャード・ブルックスが脚本・監督を担当したチョット変わった西部劇。ガンファイトなどは(一応あるにはあるが)メインでは無く、20世紀初頭に馬で西部横断耐久レースを行う、というトコロが本作のミソ。参加メンバーはハックマンにコバーン、K・バーゲン、ベン・ジョンスン、ジャン=マイケル・ビンセントらで、意外に豪華。レースそのものは…過酷な描写は流石にリチャード・ブルックスだけあって演出にも力が入っているが、今日のマラソン中継等で先頭集団をキッチリ映しつつも他の各選手の位置関係やタイムまで表示される至れり尽くせりぶりに馴れた者には、本作の場合、何が何だかサッパリ状況が掴めないのが最大の難点。フォード西部劇で散々馬上のアクションを極めてきたベン・ジョンスンが中途で呆気なく死ぬのも皮肉さを狙ったのかもしれんが、何とも悲しいモノがある。ま、それでも70年代テイストの後味悪さなんかは残らず、気持ちの良い幕切れだったからオマケして7点。 【へちょちょ】さん 7点(2004-09-15 00:54:59) |
1.G・ハックマンの数少ない西部劇の一本。車を馬に乗り換えてのカー・ラリーならぬホース・ラリーで、現実にあったかどうかは疑わしいけれど、西部劇でこういうものを扱った点は実にユニークである。様々な登場人物の中、文明の波に押し流されまいと必死になって生きながら、結局は野の果てで虚しく朽ちていかねばならない一人の西部の男に哀れを感じると共に、今では失われてしまった大西部に生きたフロンティア・スピリッツの復活というものを願い感じさせる作品でもある。 【ドラえもん】さん 7点(2001-08-05 17:47:52) |