《改行表示》 8.《ネタバレ》 なんだかね。胸を出したまま電話で話しだすセリーヌ(というよりジュリーデルピー)に脱帽です。女ってあんなものだし、結婚生活ってこんなものだって体全体で表現してくれていました。 前作「ビフォアサンセット」でキスもしないで終わった(まあ、飛行機には乗らなかっただろうなぁとは思っていましたが)2人が結婚して、ジェシーは2人のことを書いた小説のおかげでいっぱしの小説家に一応なっていて、前妻に問題がある分息子には負い目があって、仕事で飛び回っている先で適当に遊んでいて、かたやセリーヌは双子の育児と自分の仕事のことで常に心が沸騰寸前で、こんなはずじゃなかったと思ってもじゃあどんなはずだったのか心もとなくて・・・・。結婚20年の中年女には涙必至の3作目でした。ラスト、迎えに行ったジェシーも、タイムマシン話にのってあげたセリーヌも大人になりましたね。でも、この2人にはいつまでも喧嘩しながら年をとってほしいかな。 【showrio】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-01-30 12:00:46) (良:2票) |
7.前作から9年。そのあいだにジェシーとセリーヌのあいだに双子の娘が生まれ、2人の関係も前2作までとはうって変わって「生活感」と「倦怠感」あふれるものに・・・。前作のセリーヌにもちらりと見えたリアリストな部分と、ジェシーのちょっと無神経な部分がそれぞれ加速して、もう2人の会話はひたすらかみ合わない。言わなきゃいいことを言ってしまい、ちょっとした言葉をひきずってしまって、結局悪い方へ悪いほうへと向かってしまう。ロマンティックな設定だった前2作と比べ、今作は恋愛成就の「その後」を、ひたすら痛い会話劇として描いてしまいます。でも、この映画の本領は、トゲがあるセリーヌの言葉やジェシーの無神経な態度の繰り返しのなかにも、恋愛モードによるオーラ抜きで生身の人間として関係をつくっていくさまが積み重ねられている部分。前作もそうでしたが、「会話」中心の構成でも「言葉」だけで伝わるわけではない人間関係というものを描いた映画として、あいかわらずのクオリティです。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2014-01-13 10:49:45) (良:2票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 大人から親へ。 「サンセット」の続編だが前二作とはかなり違う部分が多い。海に出るように開放的だ。 前は街に既にいた、今度は旅の始まりからすべてが始まる。 歩く二人、前作と違って今度はちゃんと出て映されるものと映されないもの、、やはり喋って喋って喋りまくり、空港、抱擁、彼女に語ったことが大体合ってたことが解る。 別れ、車で待つもの、海沿いの道、後ろに乗るものが誰なのか、彼女と彼の関係はどうなったのか気になる。 動き続ける車で回り続ける舌、娘、車内でじゃれ合う、写真、食う、盗品を渡した上に黙認、やはり会話だけで過去が語られる。 くっちゃべる二人の挙動を楽しむ姿勢は貫かれる、そこに車に揺られるものの挙動が背景として加わる、喋り方の真似、やつれた男と少しふっくらした気がする女、久々に二人に話しかける存在、尻にタッチするのは将軍に「了解」の合図、店、子供たちとサッカー、海辺。 二人は別れて様々な人々とも語り合う。会話が途切れるシーンも多い。 腰かけて動きが少ないはずなのにキャメラは動きまわり、会話に参加する人も増える、水着、「波止場」の話は面白かった、時間、かじられるリンゴ、家族どうしのしゃべくり、男が食事中に下品な話をするのは若い二人を刺激するため、、悪態や三文芝居をするのも親しさから。 本作の性に対する踏み込み振りときたらどうだ。さり気なく腰に手をやり胸を揉みしだく。全二作ですら自分の脚にのっけたりくらいだったのに。 それをやっても許される仲ということか。スカート姿や胸が強調されるの母親ではなく異性としてか。 本当にヤギも登場、食卓を去った後は前作を思い出すようにまた二人だけでしゃべり続けながら歩き続ける、映画、ポンペイ、遺体、白黒、50年代、遺跡、蝋燭。 聖人一同「十字斬ったぐらいで許されると思うなよ」 指を舐める、海辺の椅子、沈む夕日は会話と運動を止める、秘密はまだ共有する仲、作家として本にサイン、宿。 前二作でけして映されることのなかった情事が映される。 意外と胸があったのか(ry どんどんとんでもないことを言い始める二人、拒んだら求め、下着、求めたら拒んだり、ズボン、それが思わぬ口喧嘩にまで発展してしまう。 “弦”、どんどん現実的に生々しく、それとも今までが御伽噺のように綺麗すぎたのか。あんなに離れたがらなかった二人が…。 ドアは終わりを告げるのではなく、休ませずに延長戦をさせるため。 それでもあの場所で待ち続け、あの場所へ行く。向かい合わせが不意に距離を詰め、言葉が途絶えた瞬間、キャメラは静かに去っていく…。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2016-08-26 07:22:36) (良:1票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 この二人の醸す空気がいいんですよね。そしてその二人が夫婦になったら今度はどんな感じなの?とワクワクドキドキでした。そう、ほぼ期待は裏切られてないかな。この二人らしさと、夫婦なら誰もが「ある、ある」と思うであろう苦いクスクスのミックス度が、ほどよい。イーサンも心配してたほど老けてなかったし、二人のかけあいのナチュラルさは健在だし、個人的には満足でした。でも、ラストシーンでの心のほっこり感は、前2作のほうがありますね。それで、マイナス1点です。3作未見の方は、ぜひ「ビフォアサンライズ」からどうぞ。(「恋人までの距離(ディスタンス)」なんていうダサイ邦題になってますから、お気をつけて) 【おばちゃん】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-03-05 10:54:28) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 ラブコメ会話劇、9年越しの「ビフォア」シリーズ最終章。今作では一緒になっていた男と女が双子の娘を連れてギリシャでバカンス、白昼から夜更けまでクッチャべる。二人以外の人物も登場。終盤は夫婦ゲンカ、怒れるオンナとなだめるオトコという展開になるがオトコのなだめ勝ちでハッピーエンド。9年後に4作目はないのか…。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-03-02 00:55:19) (良:1票) |
3.この2人を見るたびに、本当にカップルなんじゃないか、と思わせてくれましたが、本作でもその相性の良さは健在です。セリフのテンポがすごく良くて、心地いいんです。ブラック・ユーモアを絡めた2人の掛け合いが、とても楽しめます。この映画を映画館に見にいく人たちは、大半が前作、前々作を見ているでしょう。そんな人たちと一緒に映画館で見ていると、他では味わえないアットホームな雰囲気を感じられました。「ジェシー、セリーヌ、お帰りなさい!」と心の中で思っているはずです。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-01-31 23:29:58) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 前作と前々作を見てきた人ならば、あれから9年後の2人に、しかも実際の9年後に再会できるということだけで、もう感涙してしまうわけです。しかし、これまでの作品の実績によりかかるのではなく、あくまでも過去を崩さずに、しかし着実に過去を発展させた結果を存分に提示してくれます。長回しや延々と続く会話の応酬には「相変わらずだなあ・・・」と嬉しくなりつつも、しかしその中で提示される内容、そしてそこから拡がるジェシーとセリーヌそれぞれの「現在」は、まさに95年とも04年とも違う世界を示しています。クライマックスのホテルの一室での20分間の感情のぶつけ合い、しかしただぶつかり合うだけではなくて、アクセルとブレーキとハンドルを双方が目まぐるしく操作しながら行われるぶつかり合いは、何とスリリングなことか!そして最後には、タイトルの意味も分かり、第1作から通じてのタイトルの意味まで分かってしまうという、何とも味わい深い着地です。お見事。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-01-26 20:29:10) (良:1票) |
《改行表示》 1.前二作が好きな人の期待を裏切らない作品に仕上がっていました。 前作同様、最後のシーンはもう少し二人の会話を続けて聞きたかった…。 映画館だったので仕方がないのですが、ニヤリとするシーンがあるたびに、両脇に座っていたおじさん(私もおじさんですが…)が「ふふっ」とか「ははっ」とか声を出して笑うので、逆に興ざめして楽しめませんでした。 「他人のふり見て我がふり直せ」、私も他人に迷惑をかけないよう気を付けたいと思いました。 【ケーズコレクション】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-01-19 18:36:45) (良:1票) |