6.実際の事件に真摯に向き合おうとしていて、あるいはそのことに引きずられすぎている面もあるかも知れないし、またその割にはアフガニスタンが舞台にも関わらずロケーションがいかにも、アメリカの森、という感じがしちゃって、これでいいんだろうか、という気もするんですが。でも凄い。冒頭に過酷な訓練シーンがあり、要するにこの作品に登場する彼らは皆、この凄まじい訓練を受けてきたエリート軍人なんだけれども、作戦の途中に発生した不測の事態、民間人ではあるけれど敵かも知れない目撃者の処置については、どんな過酷な訓練もその答えを教えてくれはしない。前半は、森に身をひそめる彼らの姿が嵐の前の静けさのように描かれ、しかしそれも、無抵抗な相手を殺すかさもなくば自分たちを危険に晒すかという苦しい選択の焦燥感に置き換えられていきます。そして後は。ひたすら襲いかかる敵との絶望的な戦い。あくまでアメリカの側から描かれてるので、相手側がジャンジャン殺されていく割に、主人公たる4人の兵士はケガを負いつつもしぶとく戦い続けるのですが、だからと言ってご都合主義とは言えない、言う気も起らない。崖から転落し、敵に撃たれ、満身創痍、それでも生きている限りは戦い続けなければならない、この辛さ。むしろいっそ、簡単に撃ち殺された方が楽ではないのか。しかしそれでもなお、生き残ろうとし、あるいは仲間を生き残らせようとし(そのためにある者は自らの命を失うことになり)、さらに終盤では「仲間ではない他国の兵士すらも生き残らせようとする」姿までもが描かれる。生と死が何で分かれるのか、それはまさに紙一重なんだけれども、少なくとも生を支えているのは自分だけの力ではない、だからこそ尊い「生き延びる」ということ、それをこの映画は、真正面から徹底的に、描いています。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-02 22:45:55) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 この映画の登場人物たちの良かったところは、「あとになってからグチグチ言わない」ところですね。羊飼いの家族を解放するか否か。最初は「殺すべき」派がどちらかというと多数派。しかし、議論の末「解放する」と決まったからには、後はもう行動あるのみ!その後どんな状況になろうとも全力で挑む!自分だったら戦闘中に「だからあの時、殺すか縛り付けるかしておけば良かったんだよぅ!」と口に出して言ってしまうでしょうね。絶対に言ってはいけない一言です(汗)。敵の手から逃れるため、崖から転げ落ちるシーンも壮絶。見てる方にも激痛を感じさせること必至です。このシーンにしたって、登場人物たちは「今の状況で、生き残るために出来る唯一の行動」だからこそ怯まず果敢に行動します。「死んだら、それまでの人生だったと思ってあきらめますわあ」とでも言わんばかり。けど命ある限りは絶対に立ち上がる。ううむ、ネイビーシールズ、とんでもない奴らだ。ちなみに監督はイカしたバカ映画「バトルシップ」のピーターバーグ。どうやらバトルシップを撮る前からローンサバイバーの企画を暖めていた様子。そういえば、バトルシップも「通信ポイントの確保」が戦闘の要だったし、戦闘で生き残った者たちの再起の物語でもありました。もしかしたら、バトルシップにもローンサバイバーの思いは込められていたのかもしれません。考え過ぎ? 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-03-25 09:18:57) (良:2票) |
《改行表示》 4.これはストーリーじゃなくてリアリティ重視です。 サバイバル・戦争アクションが好きな人にはオススメ。アフガン・ターリバーン200人VSシールズ4人。 当然ノンフィクションなんでランボーみたいなヤツがいるわけでもないので凄まじい交戦。R-12も納得の壮絶さ。 なんと言っても山羊飼いを逃した後悔…。殺したら殺したで映画化なんてできるわけないが実話だからこそ「あ~あの時」って思っちゃうよね。 人としての倫理を決断したチームの代償か。 |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 実話ものというのは、それが実話だと言うことで全てが説明されてしまう。それでいいのだけれど、それだけに虚しい。だって結末は確定してしまっているから。 あぁすれば良かったとか、こうすればこうなったのでは?などなど、思いを巡らせることは簡単に出来るけれど、実際に戦死した人々の結末は変わらない。 一人ひとり感想は違うにせよ、ここからどんな反省を共有できるのか?それが問題じゃないのかなぁ… この作品、決して「アメリカ万歳」ではないような気がします。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-07-27 00:39:43) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 面白かったですね~。序盤こそ退屈でしたが、羊飼いの現地人と遭遇するところから途端に面白くなり、終盤までずっと釘付け。とてもリアリティがあったし、なにより「痛い」。崖から転がり落ちるシーンなんて凄いですね。どのように撮影したのかしらと思うぐらいリアルな痛さが伝わってきます。実話というのがまたすごい。いや、ある程度は脚色もされているのでしょうが、主人公を救った現地の男性の存在が本当である時点で、なんかもう細かいことは許せちゃいますね。エンドロールには実際の方たちの写真が出てきて、胸が熱くなりました。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-02 13:07:58) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 戦死した仲間達がエンドロールで一人ずつ紹介されて終わる 実話とは言え非常にウエットな印象で見ていて気が重くなった 佳境に入るまでにネイビーシールズのキャンプをじっくりと描くが、物語後半に描かれる凄まじい戦いと対照的で、ネイビーシールズ賛美の映画になっている 後半の銃撃戦は凄まじく、指とかつま先とか先っちょの銃創を徹底的に描いて徐々に満身創痍になっていく描写は凄い 先っちょはちょっとぶつけただけで飛び上がるぐらい痛いのに 追いつめられて崖から飛び降りて傷だらけになる「ホビットの冒険」的な展開が嫌になるほど続く ホビットなら泥を払って立ち上がるだけだが、リアルに崖から飛び降りると、これがめちゃめちゃ痛いのが良くわかった 主人公のマーク・ウォールバーグは「テッド」のコミカルな印象が強くてシリアスに見るのがツラい ようやく騎兵隊登場なるも、RPG一発で全滅 愕然とする一瞬 前半に印象的だった血気盛んな新兵は瞬殺されたということだよな 映画的には一瞬だが、ある意味ここが一番の悲劇だろう 終盤になって意外な所から助っ人が出て来て、これが本当に実話なのかと思う程ドラマチックだ ここで助けてくれた男の息子と抱擁して別れるシーンは唐突でかなり反則 ここでいきなり号泣シーンがくるとは 泣いてしまったじゃないか あまりにもネイビーシールズ賛美で手放しで褒められないが、傑作だとは思う 【にょろぞう】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-04-10 19:03:49) (良:1票) |