4.《ネタバレ》 昔、サーティーワンアイスクリームのバイトの女の子2人に「気持ち悪い」って客としてまともに扱って貰えなかった事があって以来、いかに目立たずこっそり生きてゆくかが私の人生のテーマみたいになっていました。何かを期待したり望んだり、そういう資格がそもそも無いんじゃない?って思う日々。 そんな私をIBMで出会った仕事仲間達は週末ごとに誘ってくれました。毎回、私を中心に据えてみんなで映画を見て食事をして。彼等、彼女達に一体どれだけ救われた事か、あの時間がどれだけ大切だったか。今も深く感謝しています。
なのでこれは私の心を映すような映画で、とても冷静に語る事はできません。その人々、その時間の大切さ、そのかけがえの無さ。
ハーマイオニーからあんまり変わらない演技のエマ・ワトソンが適役か否か、微妙な感じがしますし(昔ならウィノナ・ライダーや少し前ならキーラ・ナイトレイが似合いそうな役)、主人公の過去のトラウマ話が最後に至るまでなんだか上手く作品世界に噛み合ってゆかないままになってしまった感じもします。
でもエズラ・ミラーのシャープで繊細な感じが作品のカラーを決定付けていて、それはこの「心の映画」にとても相応しい色で。
トラウマなんてそう簡単に克服できるわけもなくて、冒頭の件もこの映画を機会に今回初めて向き合ったりしてる訳ですが(友人達にもその件を明かした事はありません)、それでも生きてゆかなくちゃならないし、そして生かしてくれる人が存在するならば、それはとても幸せな事で。
どうかみなさま、現実の人と時間を大切にしてください。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-06-10 22:22:28) (良:3票) |
3.《ネタバレ》 何の予備知識も無しに見始めたので、追悼というわけではなかったけど、デヴィッド・ボウイの曲が流れてきたときに心が震えた。 もちろん作品の内容自体も知らなかったので、甘い青春映画かと思って油断してました。 映像センスがクール、挿入曲のチョイスもグッド、成長したエマ・ワトソンがエロくて可愛い。 どう考えても2人のラブストーリーを期待しちゃうわけだけど、恐ろしく遠回りしちゃったね。 かなり重いテーマを内包しているけど、大筋の青春ストーリーが感動的で、深刻になり過ぎないところが良かった。 2人を取り巻く仲間たちや家族の優しさに癒されましたよ。 それでも、友情や愛情が心の傷を癒すなんていうファンタジーじゃなくて、きちんと病院での治療で回復するという現実的な結末にも納得。 結局、2人の関係がどうなって行くのかよくわからないラストシーンではあったけど、爽やかな余韻の残る心地好い青春映画でした。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 8点(2016-02-02 17:31:36) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 青春映画の佳作です。トラウマを描いたことで、奥行きが出ましたが、必要だったかなぁ?友だちができる瞬間を丁寧にファーカスするだけでも、十分素敵な作品になります。そして、成長まで描くと、もう青春映画の金字塔です。でもここでは、成長よりも、親友を通して、ふさぎこんでいた心の整理ができる方にクライマックスを持ってきます。それをぐっとくる音楽がいい調味料になって、本当美味しい作品になりました♪ごちそうさま!おかわり!と言いたいとこだけど、中々こんな青春映画ってあるようで、ないのが映画界の不思議なんですね~。(あるんでしょうけど、残らない・・涙) 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-06-21 18:13:07) (良:1票) |
1.学内ヒエラルキーから早々にはじき出されたチャーリー。鋭い感覚を持ちながらひっそりそしてフワフワと過ごす彼と少し変わった仲間達との思春期の日々が描かれる。愛情ある家族と仲間のなかにいながらどこかジンジンと痛む傷を感じさせるこの主人公と、80年代の心疼く曲が「ドニー・ダーコ」を連想させた。プールの深い部分、足の付かないこのエリアをどう渡りきるかという、リリカルな17歳に漏れなく課せられる人生初の課題を、優しく見守るような目線で追っていた。涙溢れることはなかったけれど静かに浸みる佳作。役者はみんな良かったけれど、思いやりと素敵な笑顔を持つパトリック、エズラ・ミラーが素敵。若い今のうちにどんどん映画に出て欲しい。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-06-14 09:29:40) (良:1票) |