4.○この世には、暴走や狂態では払拭できない鬱屈がある。その鬱屈をいちばん持て余すのは中学生の頃だろう。人生における台風の時代は、過ぎ去ってしまえばすぐに忘れてしまう。この映画は、その時代をまざまざと思い出させてくれる大傑作。全編、アルバート・アイラーの即興演奏が鳴り響いているようだ。○この映画ほど好き嫌いが分かれる映画はないだろう。嫌いな人が冗長と感じる場面も、好きな者は飽くことなく魅入ってしまうのだ。○思春期の頃の痕跡かな?台風が来ると、フリチンで暴風雨の中へ跳びだしたくなる。60歳を過ぎたいまでも。。。。。 【火蛾】さん [映画館(邦画)] 10点(2014-11-03 17:13:25) |
3.深夜放送のテレビで初めて観たとき、衝撃が走った。それまでは邦画なんてつまんないのしかないと思い込んでた。それをこの映画がぶち壊してくれた。それ以来ことあるごとに観返してきたが、未だに心のベストテンの上位ランカーとして健在、というか、もはや心の永久欠番である。 |
2.途中で何度か、ビデオを止めようかと思った。なのに、この点数。減点法でいくと5,6点なんだけど、加点法だとこうなっちゃう。奇蹟の一発。歴史に残る一本。知り合いの死を知った日は、空が抜けるように青いというだけで、泣けてきませんか? さあ、観終わったら、元の怠惰な日常へ帰っていこう。 |
1.台風の接近とともに、少年少女たちが、内なる「自然」を解放していく。そんな彼らの”狂態”を執拗なまでのワンシーンワンカットの長回しで追う画面からは、息苦しいまでに濃密な閉塞した時間と、学校や親や社会をも突き抜けたアナーキーな自由がまっすぐに放射してくるようだ。そして、クライマックスとなるのは、ひとり「自然」を解放することなく、それゆえ苛立ち、苦悩していた少年の自殺。彼は、自分だけが「大人」に成り下がっていたことを罰するために、自ら死を選んだんじゃないか。だから、その姿は、あんなにブザマだったのか…。と、とりとめもなく書き連ねてしまいましたが、ひとつ断言したいのは、間違いなくこの作品こそ1980年代最高の日本映画だってことです。 【やましんの巻】さん 10点(2003-11-01 18:47:30) |