4.《ネタバレ》 前作の『アナと雪の女王』に辟易していたため食わず嫌いだったが、意外にも大当たり。硬派なマーベルのテイストを見事にディズニーの世界観に溶け込ませることに成功しており、これほどの熱狂と感動に包まれるとは思っても見なかった。日本に対するディテールもしっかりしており、往年のロボット及び特撮ヒーローへの敬意が払われ、当作品への本気が伺える。黒幕のミスリードが象徴するように復讐の連鎖を如何に断ち切るか、ややご都合主義とはいえ、生前の兄の映像で上手く切り抜ける。努力というものをよく知っている教授が、失敗を繰り返しながらもベイマックスを完成させた兄の姿を見ていたら、ダークサイドに堕ちなかったかもしれない。日本テイストを最高の形で再現させ、尚且つ面白い"ジャパニメーション"をディズニーという米国のアニメスタジオが成し遂げてしまった。宮崎頼りのジブリの衰退を見ても分かる通り、近い将来、日本のアニメが必要とされなくなる時代が来るかもしれない。 【Cinecdocke】さん [映画館(吹替)] 8点(2015-02-15 17:57:21) (良:2票) |
3.「面白かった?」「うん!」
シアターを出て手洗いに行った。すると、同じ回を観ていたらしいとある父親と3〜4歳と見られる彼の息子が、そんなやりとりをしていた。 「ああ、とても良い映画体験をしたんだな」と、全くの他人の彼らを微笑ましく、また羨ましく思い、多幸感に包まれた。
映画を観るということの意味、特に映画館で映画を観るということの価値は、こういった多幸感に尽きる。 そしてそれを70年以上に渡って世界中に提供し続ける“ディズニー”というブランドの、相変わらずの底力と更なる可能性に、またしてもしてやられた。
何と言っても“良い”のは、ベイマックスの造形とキャラクター性だろう。 まんま風船が膨らんだようなボディが表すものは、見紛うことなき“癒やし”と“愛着”。 このキャラクターの言動や質感の一つ一つを見ているだけで、安らぎ、思わず笑みがこぼれてくる。 メインとなるキャラクターのその存在感だけでも、このアニメーションの価値は揺るぎないものとなっていると思う。
魅力的なキャラクター性にすがっただけの底の浅い癒し系映画は数多あるが、勿論ディズニー映画がそんな範疇に収まっているわけがない。 優れたバランス感覚とエンターテイメント性を伴ったストーリーテリングによって、ほんとうに誰が観ても「楽しい!」と言うしか無い作品に仕上がっている。
映像的なクオリティーの高さはもはや特筆する必要もないほどに圧倒的。 ベイマックスという新キャラクターの質感の素晴らしさに視線は集まりがちだろうが、普通の人間の造形やアクションにおいても、アニメーション技術の進化の極みが見られる。 サンフランシスコと東京が文字通り融合したような架空都市のデザイン性も素晴らしかった。
過去作を例に出して安直な表現を敢えてするならば、「ヒックとドラゴン」+「Mr.インクレディブル」+「ドラえもん」=「ベイマックス」といったところか。 舞台となる架空都市と同様に、今作はとても幸福な“和洋折衷映画”と言えるかもしれない。
他の名作アニメ映画と同じく、繰り返し見るほどに愛おしさが増す映画となるだろう。 少なくとも、父親と初めて映画を観に来た男の子にとっては生涯忘れられない映画となるに違いない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(吹替)] 8点(2015-01-25 00:42:42) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 アナ雪、マレフィセントに続いてまたしてもディズニー映画に泣かされました。こりゃ泣くっしょ。特に女子は。お兄ちゃんの映像流れてきたらもうダメ~~。涙あふれるし。最後のおててロケット発射シーンはもう号泣。周りでも泣いてる人多数。でもきっとヒロはお利口さんだから再生しちゃうよねぇって思ったら、やっぱり再生されてた!(笑)たぶん私は二人目だから・・って感じでしょーか。これはこれでアリかなって思いました。 【ゆみっきぃ♪】さん [映画館(吹替)] 8点(2015-01-03 20:37:48) (良:1票) |
1.ディズニー版アメコミ映画といった感じで、敵が襲ってくるところなんかはまんまスパイダーマンじゃんかよ笑と思ったり。でもキャラクターの動機が割としっかり描かれていて、意外と大人でも見れてしまう映画でもある。ベイマックスはじめ皆キャラが立っていて、テンポよくまとめてしまうあたりもさすがディズニー。 話が変わって同時期に「インターステラー」も見て思ったけど、科学に対してすごくポジティブだなあと感じた。もちろんその限界や悪い面も見せてるんだけど、この映画も主人公の科学に対する憧れが根底にある。もし自分が小さかったら「何だかよく分からないけど科学ってすごいな、どんな未来になるんだろ!」とわくわくしながら見たのかなと思う。反原発とかアンチ科学・アンチ文明的な風潮もまあ仕方ないかなと思うけど、個人的にはこういうふうに希望を見いだせるような考え方の方が好きかな。割と万人受けはしそうだけど、そういう意味では特に小さい男の子に見てもらいたいし、ワクワクして、なんとなく希望を持ってもらえればいいなと思う映画。(まあ皆妖怪ウォッチ見るんだろうけどさ) 【プライドだらけ】さん [映画館(吹替)] 8点(2014-12-25 00:54:10) (良:1票) |