8.自堕落な生活で喜怒哀楽のうち怒と哀(無感動に近いけど)のみで生活している32歳の女性が家を出て生活を始め、100円コンビニで働くようになったのをきっかけにささやかな恋の喜びとボクシングに夢中になる楽しみを知るようになり、最後必死に練習して出た初試合で完敗して「悔しさ」を知るというエピソード。皆さん指摘しておられるように主演の安藤サクラの名演が光りますが、喜怒哀楽を知って最後に「悔しい・ビエーン」と女子っぽく泣くシーンは一子の後ろ姿と彼氏のツーショットだけで主人公の表情を一切出さないまま終わります。観客は一子の前半無表情の死んだ目と試合に挑む生き生きとした野獣のような目の印象、負けて真っ白になった目の印象だけで多分最後に普通の女子になった目を見せない(観客に想像させる)というのは憎い演出だと思いました。この後彼氏とどうなるか、またボクシングをやるのか、は問題ではなくて、きっと今後は「怒と哀だけの生活」ではなくなると思わせることで観客に清涼感を持たせる清々しさを感じさせる良い日本映画だと思いました。前半は少し冗長だったかも知れないのでこの点で。 【rakitarou】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-09-23 17:49:42) (良:2票) |
7.「最高」だ。何が?って、「安藤サクラ」に決まってる。
“どん底”が住処の女。ヤケクソで始めた一人暮らしから、悲惨な処女喪失と失恋が更に追い打ちをかける。 鬱積という鬱積に呑み込まれそうになったとき、彼女はそれを振り払うように、ひたすらに拳を振るい始める。 振るう拳の速度が上がるほどに、彼女は生気を取り戻し、美しくなっていくようだった。
見紛うことなき“サイテー”の状態からの、ささやかだけれど格好良すぎる“ワンス・アゲイン”。 こんな「女性像」を体現出来るのは、いまやこの女優をおいて他にいるわけがない!と、心底納得させられる。
2年前に「愛のむきだし」と「サイタマノラッパー2」を観て以来、安藤サクラという女優の“本物感”はひしひしと感じていたけれど、どうやらここにきてこの女優はとんでもない領域に達してきているようだ。 爆笑問題の太田光が激賞していたように、「バケモノ」という表現が相応しい。
“汚れる”ことが出来る良い女優は他にも沢山いる。 でも、醜いまでに汚れると同時に、可笑しさと、愛くるしさと、格好良さ、さらにはエロティシズムまでも孕ませることが出来る女優は唯一無二だ。 今作ではその上に、驚愕の身体能力まで見せつけてくる。その存在感は他のどの女優にも当てはまらない。まさに「バケモノ」だ。
この映画は、キャッチコピーの通りに呆れる程に痛い恋愛映画であり、遅すぎる青春映画であり、過去最高級のボクシング映画である。 ただ、それらを全部ひっくるめて、最高の“安藤サクラ映画”と表すのが最も相応しかろう。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 9点(2015-01-17 21:38:46) (良:2票) |
6.これは意外と拾い物の映画です。 冒頭、主人公の生き方観てると、コレ大丈夫か、と嫌悪感を抱くが ボクサーと出会うあたりから趣が急に変わる 中盤から終盤に至るまでは、思わず主人公を応援している自分があった。 安藤サクラは熱演、元ボクサー役男優も、あんな事件が無ければいい役者なのに、残念ですね。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-03-04 18:54:34) (良:1票) |
5.一子が周囲の人たちとかかわっていく中で、少しずつ変わっていく(もしくは抱えているのもが表出されていく)過程は、その演技力も合わさって引き込まれる。ボクシングのシーンも相当追い込んだであろうことがビンビン伝わる。ただ、主人公二人が共感できるタイプではなかった。 【noji】さん [インターネット(邦画)] 7点(2018-09-13 23:45:53) (良:1票) |
4.最初はコメディなのか真面目なのかすらわからなくて戸惑ったけど、最終的には感動しましたよ。 特に一子の成長が感じられて良かったです。 一子を演じた安藤サクラは可愛いタイプの女優さんではないと思うけど、仕草とか性格が可愛く感じられて好感が持てた。 逆に小出早織は可愛い女優さんだったはずなのになんだかやさぐれてしまって、どうしちゃったの?って感じだったけどね。 ラブストーリー的な結末も悪くなかったけど、姉妹愛や家族愛の方向性で纏めてくれた方が泣けたかも知れないね。 新井浩文はどう考えても駄目男で、そんな簡単によりを戻していいのか、複雑な心境。 まあ、そういう駄目なところに魅かれるということなのかも知れないけど。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-12-21 15:31:22) (良:1票) |
3.底辺の映画。 出て来る奴らが全て底辺の連中で、これを良しとするか、しないかで評価は大きく変わって来るだろう。 なんだろう、アメリカ映画の底辺の汚さとは違う、なんかねっとりとした汚さを感じるのが私的には見ていてイライラしてしまう。 ストーリーと展開はまあ、想像の範囲を超えず想定内の内容で、もう少し裏切ってほしかった。 主演の安藤サクラは日本アカデミー賞受賞というのは妥当なところといえる演技をしていて良かった。 ただ、まあブスだね。あとで奥田瑛二の娘ということを知って驚いた。父親がかっこ良くてもブスは生まれる。 天は二物を与えない。ということがよく分かった。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-11-08 14:10:15) (良:1票) |
2.グッと来た。
ベタなストーリー、ショボイ演出ながら、とても良い出来。 役者の力量が作品をおおいに底上げした。
言うまでも無く安藤サクラは素晴らしいの一言に尽きるが、新井君や根岸さんは元々上手いとして 有名でない役者さんのダメな人たちの演技が秀逸、「マジっスか」連呼爆笑。 ダメじゃない人ではジムの会長とコーチの若者が泣かせる。
茶髪の部分(ダメな自分の象徴?)を切り取って、黒髪で望む大一番、ボコボコにされながらも力が入る。 決するパンチのシーンは演出が下手だったが、 試合後「勝ちたかった」と繰り返す一子には、もう贅肉も茶髪も無く前へ歩き出せた。
シンプルで良い映画、1点を掘り下げて役者が好演すると日本映画は面白い。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-03-11 10:23:46) (良:1票) |
1.こんなにカッコイイをんな、見たことがない。 【火蛾】さん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2015-06-21 09:11:50) (良:1票) |