6.学年ビリから慶應に合格っていうのは、進学高ならそう珍しい話じゃない。 ましてこの子は中学受験も経験してるわけで、中学受験は誰でも偏差値30から始まるってことを、この子も親も知ってるはず。 また、子供を中学から私立に通わせといて、金が苦しくて母親は深夜のバイトってのは、話に無理がある。 などなど、現実にあった話ということだから、どうしても設定の矛盾が気になってしまう。
ところが、この映画にはその矛盾を跳ね飛ばす脚本のうまさがある。 特に、主人公とその友達や恋愛に話の主軸があると思わせといて、実は家族の話を丁寧に描いているのには「ヤラレタ!」と思った。
なんにしても、頑張る若者と応援する人をキチンと表現できていれば、その時点でもう映画として勝ち組でしょう。 「こういう映画は、それこそ応援するためにも、ちゃんと映画館で見なきゃなー」なんて、ちょっと反省した。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 7点(2015-11-22 00:23:01) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 あらかじめ結末はわかっているんだけど、観てて気持ちの良い作品。 清楚なイメージ(実態は知らんけど・・・)の有村架純のギャル役はちょいと無理があったかな。 吉田羊の演技力に引き込まれたが、現在放映中のテレビドラマ(妻が小学生になるやつね)の毒親ぶりと好対照なのが面白い。 担任教師はイヤな奴だけど、演じるのが安田顕だからかどこか憎めない。ラストの裸シーンのために起用されたのかね。 【ハリーハウゼン】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-03-01 16:31:36) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 実話ものらしいが映画からは真実味というものはあまり伝わってこない。担任の教師と塾講師が主人公のことで喫茶店で話をするシーン。塾講師が熱く語る傍らには塾の生徒二人が見守っているというあまりに出来過ぎたシチュエーション。家庭においては父の歪んだ愛情は息子にのみ注がれるという極端な環境。母の端から見れば異様に見えるくらいの娘を守ろうとする姿勢。本当にこんなことがあったのかと思わせるところが多く、おそらくいろんな脚色がされているんだろうなという思いで観ていた。
しかし、そういう極端さはこの映画においてはあまりマイナスになっていない。それはこの映画が愚直なまでに何かにのめり込む人たちの物語だからだ。愚直なまでに主人公を信じる母親と塾講師。息子をプロ野球選手に育てるべくその環境を何の迷いもなく用意する父親。そして、主人公のさやかは不良ぶっていて教師に反抗的な態度をとってはいるが、塾に来てからの彼女は素直そのものだ。反抗的な態度をとるのは挫折しそうになった一度だけ。あとは塾講師の言うことに耳を傾け一心不乱に勉強に打ち込む。 こういう作品にひねりの利いた展開やリアルさを追求することは逆に邪魔になるだろう。愚直の何が悪いんだと言わんばかりの真っすぐな展開が逆に気持ち良いくらいだ。塾仲間の野村周平との間に恋愛要素が微塵もないところが良い。
キャストは皆熱演しているが母親の“あーちゃん”を演じた吉田羊が素晴らしい。本当に家族に対しているかのような彼女の演技がこの映画に必要なリアルさを引き出している。受験の話と思わせているが実は家族の再生の話でもある今作においてとても重要な要素だと思う。有村架純はあまりギャルっぽく見えない感じだが素直さがにじみ出るような雰囲気が良い。へそ出しで出てきたときは素直にかわいいと思ってしまった。
ベタな展開は良いのだが終盤の手紙のやり取りは少々くどい。そこまで言葉にしてしまうのかと。テレビ的な作り方をしているとはいえやはり映画ならではの描き方もしてほしかったというのも正直な感想。 【⑨】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-12-06 01:35:37) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 実話ベース、ということで結末 (合格) はわかっていますが、期待通りに進む展開がただただ心地よく、そして清々しい映画。 全体的に、キャラが魅力的でよかったです。さやかを演じた有村架純さん。偏差値30の金髪ギャル (死語) に完璧に成りきっていました。「そっち系?」← これ、好きでした (笑) ある意味では、一人二役、ですかね、お見事でした。そして、もう一人の主役と言ってもいいだろう、坪田先生 (伊藤淳史)。なんだか、彼を見ていたら「奇跡の人」のサリバン先生を思い出しちゃった。だから、さやかにとって、「合格」ではなく、あなたに出会ったことが本当の奇跡かもしれませんね。 もちろん、映画としてはスポ根の勉強版で「努力」がテーマではありますが、裏テーマとして、コミュニケーションの重要性、を描いたものと思っています。坪田先生とさやか、教師 (たち) とさやかの母、さやかと母。この物語を前進させ、局面を打開していたのは、いつだってこの関係による面談や対話によるものでした。(ネットやケイタイではないところに、大きな意義がある) 反対に、野球狂の父と弟の関係は、一方通行の人間関係 (コミュニケーション不全) であり、つまり後退の象徴ですね。この奇跡の裏側には、個人としての「努力」があり、そして人同士の「対話」があった。 人と人とのつながり、その人間関係がますます希薄な今だからこそ、この物語は人々の心に響いたのではないだろうか。 【タケノコ】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-02-01 22:57:53) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 「ヤムチャ死す」並のネタバレタイトルですので プロセスが勝負の映画になりますが、そのプロセスが良かったです。
安易に恋愛要素にはいかず(逆に排除) むしろ家族愛を主眼においているところも良かったですし
主人公がちゃんと努力して成長している部分を描いていて良かったです。
キャスト面だと、必死に子供を支える母ちゃんが良かった訳ですが 生徒たちに真摯に向き合う坪田先生も非常に良かったです。
さらに地味の金髪登場の有村架純が気に入ってたり(後半の方がやっぱり似合ってますが) 全体的にキャスト良かったです。
で、気になった所は親父が最終的に会心したとはいえ 挽回できないほどのクズ親父だったのと
E判定からC判定にブレイクスルーの要因が 慶應を直接見た以外にもガツンとくる演出が欲しかった感じです。
とはいえ、こういう努力系の話は好きなんです。 【シネマレビュー管理人】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2017-01-06 10:47:21) (良:1票) |
1.起承転結がしっかり描かれていて、ストーリーに入り込めました。 努力する人はやっぱりカッコいいですね。 後半のウジウジタイムをもう少し短くして、90分程度にまとめてくれていたら、 かなりの良作になったと思います。 あと、もう少し映画的な演出(映画にする理由)も欲しいかなぁ。これだと2時間ドラマ枠でも十分という気もしないでも・・・。 でも、面白く感動できるのは間違いないと思います。 【はりねずみ】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-07-03 17:25:47) (良:1票) |